幸せな結婚は二人の共同作業 | なのはな22のふたり言

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本・テレビ・映画の感想が多くなると思います。たまにフィギユアスケート。
ミステリーや時代劇、ビジネスドラマが好きです。

「君を幸せにしたい」とか「僕が君を護るよ」とかドラマでそういうセリフを聞くと、「いいな~、一度でいいからそんな事言われたかったなあ」と小さな羨望を感じたのは、40歳頃まで。

26歳で34歳の彼と見合いをしてあっという間に結婚した時も、彼からはそんな言葉はなかったし、うちの親にも「お嬢さんを幸せにします」と言う事もなく、なんだかあっさり、でもバタバタ進行してゴールイン。

 

同年配ではなく8歳上の彼と結婚したのは、年上男性の「包容力」を秘かに期待していたのは確か。

が、その「幻想」はすぐに消えた。

 

そのきっかけは新婚1ヶ月目頃の出来事。

 

突然知らない男性から電話があり(40歳前後か)、彼の知人の○○と名乗り、彼について話したい事があるから一人で出てきてほしいと言う。どうも相手は怒っている様子。ショッピングモール内の喫茶店を指定された。

彼にこの事を伝えると、○○さん仮にAさんは、夫が仕事で知り合いプライベートな話もするようになった人だそうで、「話があるなら僕に言えばいいのにな」と不思議がりながらも「まあ、行って聞いて来て」と言う。

 

翌日バスで出かけ探しながら初めてのモールへ行き、指定された店で会うと。やせ型の40年配の男性が話し出したのは、夫への不満の数々。

Aさんともう一人の知人女性Bさん(50歳前後)の二人は夫と懇意になって、何かと親切にしたつもり、世話を焼いたつもりなのに、「結婚の挨拶がない」という事に怒っていたのである。

・・・

「僕はともかくBさんだけは披露宴に招待するのが筋じゃないの?本当に○○さん(夫)は自分勝手で冷たい人だって二人で話していたんですよ!」

・・・

 

なるほど。

AさんBさんは彼と懇意な仲のつもりだったのに、彼はそれほどでもなかったという図式らしい。

客観的に考えると、そういう不満を、初対面の新婚ほやほやの妻にぶつけるのは不適切だと思うが、その時は相手の不満も想像出来たので、「申し訳ありません」とひたすら頭を下げた。

この時、私の中に生まれたのは「彼を護りたい」という一心だった。

・・・・

 

包容力を相手に求めるだけでは対等な夫婦関係にはならない。

 

夫婦は年が離れていようと、男性だろうと女性だろうと結局五分五分で、どちらかが片方を一方的に護る関係ではないと思う。

24時間見守る事など物理的に不可能だし、相手の精神の自由も尊重したい。

要は精神的支柱になれればいい。

 

 

 

大リーグの大谷選手が結婚した時、奥さんの真美子さんに「大谷選手を護ってください」と言ったメディアもあったそうだが、普通の感覚で言えば、「あんなデカい男を年下の女性に護れって?」と茶々を入れてしまうところだ。

(まあ、水原事件を思えば奥さんにそう希望したいのは無理もないのだが)

 

 

男だから、女だからという理由で、一方が片方を庇護する責任を全部負うような時代ではない。

「お互い様」というのは、家族や夫婦の間にも大切な価値観だと思う。

 

 

 

今日もお付き合いいただき、ありがとうございました。