今日は大晦日なので、今ホットな話題と、それとは全く関係ない個人的な趣味の話を書きます。
お笑い芸人の大物(?)Ⅿ・Hさんのスキャンダルの件。
うちは彼の番組を全然見ないので、Ⅿ・Hさんがどんな才能のある芸人さんかはよく知りません。
ただ、夫が割と人の人相を観る人で昔から「彼はどうも好きになれない」と言っていたので、猶更見ないようにしていた芸能人の一人です。
だから今回の性加害問題を聞いても「彼なら有りうるね」というのが反応でした。
SNSの中でひとつ気になったのは、告発した女性を非難する声です。
「8年も前の事を今更」とか、「芸能人にホテルでの飲み会を誘われたら性行為О・Kて事だろう」とか、いろいろ。
まず、何年前の事だろうと、悪質な性犯罪を黙認するのはおかしいですよ。
一度泣き寝入りした人間は一生黙っていろ、とでも言いたいのですか?
それではゴミの上に腐敗したゴミを積んでいくだけの状態です。
そして、「ホテルでの飲み会に出かけた時点で女が悪い」と言う意見は、たしかに、彼女達には愚かな面がありました。
私が20代でも断ります。
ただ、彼女らの迂闊さと芸人らの悪辣さを比較したら、後者の方が千倍万倍罪深いと思いますよ。
吉本興業の株主にもなっているTV局にしたら、吉本芸人の悪行を報道するのは腰が引けるかもしれませんが、それではジャニーズ問題を隠蔽してきた歴史の愚を繰り返すだけです。
TV番組だけではなく、TV局がネット配信している番組からも視聴者が離れるような気がします。
話はガラリと変わって。
昨日はEテレで「地球ドラマチック」を見、野生の動物の生態を楽しみましたが、「人間の話題より動物の番組を見ている方がいいなあ」としみじみ感じました。
(但し、民放のペット番組は、物を食べる時の「カプッ」、歩く時の「ピコピコ」といった変な効果音が耳障りで、まったく見る気がしませんが)
本の話をすると、今月もミステリー小説を聴くのが多かったのですが、犬が出てくる本が特に気に入りました。
ロバート・クレイスというと私立探偵エルヴィス・コールのシリーズがあり、名前のない黒猫の登場シーンは楽しい。
そして、K9(警察犬)のハンドラーであるスコット・ジェームズが相棒のマギー(ジャーマンシェパード)と出てくる「容疑者」には感動する。
タイトルは味も素っ気もないが、内容は、お互いに過酷な経験をした男と犬の出会いと再生を描いた心揺さぶる物語。
犬好きにはたまらない。
50年ぐらい前に読んだアンソニー・リチャードソンの「戦場をかける犬」(後に「吠えろ、アンティス」と改題された)をなんとなく思い出した。
ジャーマンシェパードと言うと、子どもの頃「名犬リンチンチン」という海外ドラマを見て以来、憧れの犬だ(実際に野犬で遭った時はちょっと怯んだが)。
マギーのスコットへのひたむきな愛情と忠実さがいじらしくて胸が熱くなる(ちょっと息苦しくなる事もあるが)。
エルヴィス・コールとスコットがコラボした「約束」もとても面白い。
「容疑者」と共に、犬小説とミステリーの好きな人にはお勧めできる作品です。
今年一年、このブログを訪問してくださった皆様にお礼を申し上げます。
ありがとうございました。