介護や闘病の弱音は時々吐こう | なのはな22のふたり言

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本・テレビ・映画の感想が多くなると思います。たまにフィギユアスケート。
ミステリーや時代劇、ビジネスドラマが好きです。

「リエゾン こどものこころ診療所」(テレ朝・金曜深夜)は夫が録画して翌日見ているドラマで、私は時々そばで音声を聞いているだけのもの。

 

ただ、昨日はヤングケアラーの話だったので、いつもより気になって聴いていました。

 

佐山(山崎育三郎)が所長をする児童精神診療所に勤める向山(栗山千明)はスクールカウンセラーもしていて、小学6年生の茜という少女が気になっている。

茜は脳梗塞から体が不自由になった母親の世話と家事に追われていた。父親は離婚調停中で別居しており、生活費だけは振りこんでいる。母親は離婚問題もあって鬱気味で娘に依存している状態。向山は茜がヤングケアラーになっている日常を心配するが、茜は「大丈夫です」と言うばかり。

 

 

普通の小学生ぐらいのこどもは、自分の好きな事しか考えていないのが自然であり、それが許される短い時代なのだ。

その時期に親に甘えることが出来ず、常に親の機嫌を取ったり多すぎる家事に取り組んでいたりしたら、どれだけ心が消耗するか。

周りに気を使ったり、壁を作って自分の気持ちを表さない

大人のようなこども(アダルトチルドレン)になり易いのです。

 

 

 

最近聴いた本に「静かなる変革者たち」というものがある。

まるでビジネス系のノンフィクションのようなタイトルだが、中身は、精神疾患の親を持ったこども達の体験記だった。

 

男性2人女性2人の体験はそれぞれとても胸が痛くなる話で、精神疾患の親というのは身体の障害のように見え易いものではないから、こどもの苦しみや葛藤は一層深刻なのです。

大人になった彼らが4人とも、精神科の看護師や介護職という仕事に就いたのもよくわかります。

 

身体障害の場合と比べると、精神疾患の親についてはこどもはまず隠そうとします。

誰にも悩みを打ち明けない。

親が自傷行為に走ったり、暴言や暴力を繰り返したりしていたら、こどもの心はズタズタにされてしまう。

その苦しさを思いっきり喋る事ができる相手や場所が必要なんです。

前述の本には、そういう生きづらさを抱えた人をサポートする人のお話もあるので、もし悩んでいる方がいたら一読をお勧めします。

 

 

 

 

少し話は変わって。

有名人の人が自身の闘病についてSNSで発信すると、「売名だ」とか「病気を売り物にしている」とか匿名で誹謗中傷

する人間がいますが、実につまらない連中です。

 

十数年前にたまたまTVを見ていた時も、シンガーソングライターの女性のH・Eさんが乳がんの闘病を書いているSNSに誹謗コメントをしている女性がいましたが、私はH・Eさんのファンではないけれど不愉快さでいっぱいになりました。

誹謗した人間に「同じ病気になればいい」と思ったものです。

 

有名人の闘病記は、ファンは知りたいだろうし、ファンでなくても同じ病気の人は関心を持つことが多いでしょう。

同病者には参考になったり、励まされたりする場合があるのです。

闘病記と言っても、いつも元気で前向きな文章ばかりでなくてもいいのです。

時には弱音を吐いてもいい。

読者は共感する人も多いはずです。

 

 

 

弱音を吐くことは恥ずかしい事じゃない。

発信することでストレスが軽減する事があるのですから。