こんにちは。
最近、仕事がめちゃくちゃ忙しく、毎日残業して、ちょっと倒れそうです
さて、最近数回聞かれたことがあります。
「役員報酬を月々低額にして、あとは事前届出して役員賞与で払ったら、社会保険料節約できるんやんなぁ」と。
どこかの税理士がSNSで発信しているんだそうです。
結論から言うと、制度的にはできます。
なぜなら、賞与の保険料には上限があるからです。
でも、会計事務所の職員としても社労士としても、お勧めは出来ず、聞かれたお客さんには止めておけとお伝えしています。
大企業ならば、正常に株主総会やら、取締役会が機能しているでしょうが、私たちが関わっている中小零細企業では、本当のところ株主総会も取締役会も機能はしておりません。
だって、株主や取締役がイコール社長家族ですから、まぁ正直やりたい放題です
まず、会計事務所的には、役員が退職するときの退職金は、普通は最終の役員報酬をベースに支払います。
平均で計算する方法もありますが、いずれにしてもそれが低額になってしまいます。
また、期の途中で不幸があった場合など役員でなくなったとき、その年の法人の経費がぐっと減ってしまいます。法人税は増えますよね。
社労士的には、あまりないかもしれませんが、もし傷病手当金をもらうことがあるなら、貰える金額が少なくなります。傷病手当には賞与は含まれませんから。
次に将来貰える年金が減ります。
年間同じだけの金額を支払ったとしても、標準賞与額が減りますから。
そして、何よりモラル的にどうだろうと私は思うのです。
社会保険は相互扶助。
まっとうに節税するのは賛成ですが、これはどうだろう。。。
社労士会では倫理違反とされます。
税理士会では倫理違反はないのかなぁ。
このことを厚生省がキャッチして、おそらくいつかはそちらも規制が入るのではないかなぁ。
国税庁がキャッチすれば、事前届出を提出したとしても役員賞与の額とかにも規制が入ったりする!?
役員賞与は事前届出はそのまま、賞与の年間金額は定期同額給与の月額の何倍までとかにすればいいのに・・・
インボイスとか面倒なことを導入するならこういうズルいことをする人を規制することが先なのではないでしょうか。
いずれにせよ、よろしくない思惑を持って一部の人がその制度を悪用すると、そうでない人に迷惑がかかります。
私たちが知ってるのにその方法をお伝えしていないみたいに思われるのも嫌なので、ほんとそういうことを発信するの止めて欲しいわぁ。