皆様、こんばんは。
料理家＆クリエイターの豊田亜紀子です。
本日はサッパリ目の夏らしいレシピです。
鶏胸肉で作る『塩鶏』なんですが、
本当に簡単なレシピで
しかもしっとり仕上がるので
夏のおもてなしにもってこいの１品です。
味はね・・・市販のハムに近いです。
なので、サンドイッチなんかにして
ピクニックに持って行くのもいいし、
キャンプに持参して
現地で火でちょっとあぶって食べたり・・・
ってのもお薦めです。
この塩鶏のレシピの特徴は
ハーブやスパイスで香り付けしない所。
それをやっちゃうと
決まりきったメニューにしか使えないでしょ？
何が言いたいのか？というと
いったん作り置きして保存しておいて
その後、使用する分だけに
調味料を効かせたタレをかけたりして
数日間、味のレパートリーを変えて
供することが可能だということなんです。
要するに、パスタ的存在ってこと。
パスタじたいの味はノーマルでしょ？
そこにトマトとか、クリームとか、
ハーブとかスパイスとか具材を
加算して味を変えるわけですよね？
そんな意味で
パスタ的存在ってことなの。
味をノーマルにしておいて
後付で味に変化を付けたいと思う時に
作ると良いですよ。
まずは、レシピをご紹介しますね。
簡単しっとり塩鶏
＜材料 ２ロール分＞
●鶏胸肉 ２枚（４００ｇ程度）
●塩 大さじ１/２
●砂糖 小さじ２
●酒 ２０ml
～加熱用～
●水 ５カップ
※清潔なビニール袋及びラップを使用します。
＜下準備＞
①鶏胸肉は皮を剥いで汚れている箇所を丁寧に切り取ってからフォークで所々全体にまんべんなく穴を開けていきます。
＜作り方＞
１．清潔なビニール袋に塩、砂糖、酒を投入してから
下準備①の鶏胸肉を入れてからビニールの口を閉じて
よくもみ込んでいきます。
２．１を時折ひっくり返したり、再度もみこんだりしながら１時間常温におきます。この工程で冷蔵庫の中で冷え切っていた鶏胸肉の温度を常温に近づけるようにします。
３．２のビニール袋から鶏胸肉を取り出し、今度はそれぞれをラップで２重にしっかりと包みます。
４．ホーローの深型鍋に水５カップを投入して蓋をしてしっかりと一度沸騰させます。沸騰したら火を止めます。
５．４の中に３を静かに入れて落し蓋をしてさらに蓋も閉め、そのまま２５分置きます。
６．一度蓋を開けてトングで鶏胸肉をひっくり返して再度落とし蓋をして蓋をし、さらに１０分置きます。
７．６をしっかりと冷ましてからスライスしていただきます。
＜ポイント＞
（※１）調味液に漬けた後、鶏胸肉から臭みや汚れも一緒に出てきているので一度取り出してラップに包んでから熱を通した方がおいしく仕上がります。
（※２）また、ラップで巻いて加熱することでタコ糸を使用することなく円形に形成することができます。
ちなみに『ラップの耐熱温度は１４０度まで』ですから沸点の１００度にはちゃんと耐えることが出来ます。
（※３）仕上がりの味は市販のハムに近いです。マヨネーズやタレはお好みで付けてお召し上がり下さい。
ジップロックでいっぺんに方式が多い中で
わざわざ一度ビニールから取り出す理由は
調味液に漬け込む過程で鶏胸肉から必ず
臭みと汚れも出てくるから、なんですよね。
なので、
その臭みと汚れが入った調味液ごと
ジップロックで１ぺんに加熱調理をしてしまうと
おそらくは、臭みが残ってしまって
おのずと味も落ちると思うんですよね。
ですから、私はこの方法で作りました。
これが、にんにくとかローリエとか
刺激の強い香りや調味料が入っている場合は
ジップロックでいっぺんに漬け込み＆加熱しても
何とかなるんですが、
今回のレシピのように
味付けが極めてシンプルな場合、
これ、もう、
味のごまかしが効かないんですよね。
私、こういう所、職人根性があって
口うるさいんですよ。（笑）
誰かの口の中に入って
『まずい』って言われることは
私自身のプライドが許しません。
鶏胸肉は確かに
リーズナブルなお値段で買えますが
それを倍の価値にして食するということに
このレシピの意義があるのです。
・・・と、
ちょっと真面目なことを言ってみましたが（笑）
本当においしいので
皆さんもぜひ一度、作ってみて下さいね。
家にある調味料ですぐに作れますから
では、本日はこの辺で・・・
おやすみなさい。
