妄想SF銀河小説 【愛しき地球よ永遠に】 | 朝鮮学校を卒業したオレが今思うこと

朝鮮学校を卒業したオレが今思うこと

朝鮮学校卒業 既婚
得意分野:ジムトレ、数学、妄想小説、婚活経験談(シモ含む)
座右の銘:来るものは拒むかもしんないけど去る者は追わず

 

地球歴2014年11月7日

暗黒の宇宙空間

1隻の巨大空母が浮かぶ

 

全長2500フィート(762m)

最高速度8500ノット(15700km/h)

地球を出発して2年が過ぎていた

 

 




2年で【24光年】の距離を移動した

「ワープ航法」

つまり空間のショートカットを繰り返し

何億光年先でも有限時間で移動が可能である

 

 

 

空母の原動力となるのが

【タキオン素粒子】

 

 

 

虚数粒子による光速超越理論

原子力を遥かに凌ぐタキオンを動力とすることで

光速超えを可能とした

アインシュタインの【相対性理論】を翻し

人類は無限時空を手に入れたのだ

 

 

タキオン開発者の名は

 

 

 

 

シン・ソンチョル

 

 

 

 

史上最高の天才科学者

この空母の船長でもある

指令室の最後部に座り

窓に映る宇宙空間を眼下に収めていた

そばにいた猿渡(さるわたり)長官が声をかける

 

 

 

「ソンチョル博士、目標の星までもう少しです」

 

 

 

「そうだな、地球が懐かしいよ」

 

モニターに表示される計器を見つめながら

ソンチョルは無表情のまま答える

 

 

「博士、地球が恋しいんですか?」

 

犬養(いぬかい)助手も会話に加わる

 

 

 

「犬養くん、表現は正確に頼むぞ

地球に置いてきた2人の娘が恋しい、だ」

 

 

「奥さんも・・・ですよね」

 

 

「まあ、そういうことにしておこう」

 

 

ソンチョルは無表情のまま

再び計器に目を戻した

 

 

あと少しで任務は完了

あと少しだ・・・

窓の向こうの漆黒空間を見つめながら

3年前のあの日を思い出した

 

 

 

・・・・

 

 

 

 

3年前

ソンチョルが最高責任者を務める

宇宙技術開発センター(UGS)

世界最大の宇宙電波観測塔【ハッブル】が

60光年先の異常天体を検知したのだ

しし座星雲の座標1214位置する巨大彗星

 

 

 

【KORIN-U19831101】

 

 

 

爆発的な放射性電波と高圧ガスをまき散らしながら

光速99.483%の速度で地球に接近している

ソンチョルが彗星の軌道計算を行ったところ

驚愕の事実が判明

 

 

 

50年後に

97%の確率で地球直撃

 

 

 

人類滅亡へのカウントダウン

すぐにUGS内で対策会議が行われた

その結果

彗星を止める方法は1しかないとの結論に至った

 

 

 

 

巨大彗星【KORIN-U19831101】を破壊する

 

 

 

 

タキオン粒子ミサイルを撃ち込めば

理論上、星は破壊できる

しかし

この事実が世間に知れると

人々はパニックに陥るだろう

極秘でプロジェクトを進めねばならない

 

白羽の矢が立ったのが

シン・ソンチョルであった

 

 

 

・・・・・

 

 

 

 

 

ソンチョルの目の前に広がる宇宙空間

その先に巨大な光を放つ巨大彗星が見えてきた

オレは必ずあの彗星を破壊する

そして必ず地球を守る

 

 

 

「ソンチョル博士

タキオン粒子ミサイル準備完了しました」

猿渡が報告する

 

 

「よし、彗星にロックオンだ」

 

 

「ロックオン、ラジャー」

 

 

ミサイル発射ボタンを押そうとしたその瞬間

 

 

 

 

 

 

 

きゃあああああ

 

 

 

 

 

 

大柄の男がオンナをワシ掴みにし

拳銃をこちらに向けている

 

 

 

たすけてえええ!!!!!

 

 

 

雉下紀子(きじしたのりこ)28歳

 

独身でスタイル抜群

空母内の保健医師として

船員達の健康管理を担当している

ひそかにソンチョルに好意を寄せていた

 

 

 

泣き叫ぶ紀子を人質に取り

男は叫ぶ

 

 

 

「おい、ソンチョル!

彗星を破壊するんじゃねえぞ

さもなくば、このオンナを殺すっ!」

 

 

あの男まさか・・・

キム・ソンウォン!!

なぜここに!

 

 

 

ソンウォンは

朝鮮高校時代の同級生(トンチャンセン)である

元から素行が悪く、朝高を退学になった

朝鮮人国籍もはく奪

その後放浪の旅に出たと聞いていたが

まさかこの宇宙船内で再会するとは

どうやって・・・

 

 

 

「ソンウォン!どうやって空母に入った!」

 

 

 

「へっへっへ、

ウーバーイーツの配達員に化けて

もぐりこんだのさ」

 

 

「ささま!」

 

 

 

「やいソンチョル!

オンナの命が惜しいなら

ミサイルを地球に向けて打て!

オレは地球が大嫌いなんだ!」

 

 

 

ソンウォンは朝鮮学校を追い出され

朝鮮国籍はく奪

仕事はウーバーイーツ

給料もスズメの涙

彼女もできず、婚活にも失敗し

素人童貞

脇もクサイ

だから地球を恨んでいるのだ

 

 

 

 

 

「ソンウォン!

それは逆恨みだ!」

 

 

 

 

「うるせえ!ソンチョル!

朝鮮学校卒業のクセにエリートになりやがって!

頭も良くて、金持ちで、女にモテまくり、

しかも一級建築士!

生意気なんだよ!

さあミサイルを地球に発射しろ!」

 

 

 

「猿渡君・・・

地球へロックオンしろ」

 

 

 

「ソンチョル博士・・・」

猿渡はやむなく地球にロックオンする

 

 

 

 

「さあ、これでいいだろう

オンナを離すんだ」

ソンチョルがソンウォンに詰め寄る

 

 

 

「ほほう、聞き分けがいいな

朝高時代と変わっちゃいねえ

ゆっくりこっちにこい!!」

 

 

 

ソンチョルが手を上げゆっくり近づいたその瞬間

 

 

 

ゴゴゴゴーーーー!!!

 

 

 

 

接近した巨大彗星【KORIN-U19831101】

ガスを大きく噴射し強烈な光を放った

衝撃で空母が大きく揺れ

ソンウォンが仰向け倒れ、

彗星のまばゆい光を目に直接浴びた

 

 

「ああ……あああああ〜〜っ!

目がぁぁ〜!目がぁぁぁぁあっ!!」

 

 

 

 

スキを見て紀子はソンウォンから逃げる

 

 

 

「いまだ!猿渡君!

彗星に向けてタキオン発射しろ!」

 

 

 

「ラジャー!タキオン発射!」

 

 

轟音(ごうおん)と共に

タキオンミサイルが彗星の向かって突き進む

青い閃光が空母から解き放たれた


 

 

 

そして

 

命中!

 

 

 

 

ドガガガーン!!!!!

 

巨大彗星【KORIN-U19831101​​​​​​​】を破壊した!

 

 

 

 

「やったぞ!彗星を破壊した!」

 

「ソンチョ博士!ついにやりました!」

 

「猿渡くん、犬養くん、よくやった!」

 

 

 

ソンチョルは2人に駆け寄り声をかけた

 

 

 

ソンチョル博士万歳!

タキオン素粒子爆弾万歳!

朝鮮人主主義人民共和国万歳!

キムジョウン主席万歳!!!

 

 

 

 

さっきまでソンウォンの人質だった雉下紀子

ソンチョルの胸に飛び込み泣きじゃくる

 

 

 

「ソンチョル博士!

私信じてました!

あなたを信じてましたっ!!

大好きですっ!

抱いてっ!抱きしめてっ!」

 

 

ソンチョルは紀子を抱きしめる

 

「もう大丈夫だ紀子

これからも美人医師として頑張ってくれ」

 

 

 

「さあソンチョル博士、目的は達成されました

地球に戻りましょう!」

 

 

「そうだな!」

 

 

こうしてソンチョルたちは彗星を破壊し

地球を危機から救ったのだった

 

 

 

 

・・・・・

 

 

 

その後

ソンチョルが巨大彗星を破壊し

地球を危機から救ったニュースが世界に広まった

号外新聞が町中に配られ

その栄誉が称えられた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




 

ああ、シン・ソンチョル・・・

人類の救世主

史上最高の英雄

ありがとう、シン・ソンチョル

 

 

 

 

 

 

(おしまい)

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