早いもので七志を立ち上げて、20年の歳月が流れました。
七志は20年前の5月に青葉台で産声を上げたのですが、当時は「自分の大切な人、家族や友人が、このお店のファンになる。」と、そんな想いで店づくりに励んでいました。
現在の七志があるのも、本格的なラーメンでありながら、楽しく食べる時間と空間を提供する。そんな姿勢がファミリー層にも受け入れられたのだと思っています。
横浜市青葉区のタウン誌「リビング田園都市」さんの読者は主婦が多く、青葉台店創業当時からファミリー向けの記事広告をお願いしていました。
そのリビング田園都市さんも今年で創刊20周年とのこと。20周年同士面白い企画ができないかと取り組んだのが、「20周年コラボらーめん」の販売です。
この企画は、リビング田園都市さんの特派員や編集者が、「こんなラーメンが食べたい」という主婦目線の意見を出して、それを七志で商品化するというものです。
6月のミーティングで集まった担当者からは、「肉が食べたい。ヘルシーに野菜も食べたい。途中で味が変わる味変を楽しみたい。少しづつ色々な物が食べたい。インスタ映えするものが良い。」などなど、様々な意見が出ました。
こんな要望を一度に叶えるなんて、かなり難しい話です。
心配になって私は総料理長に「こなん我儘盛りだくさんのらーめん、作れるの?」と言ったほどです。
しかしフレンチのシェフ経験のある総料理長は、なんと本当に作ってしまいました!
それが「ミセスのわがままらーめんコース」です。
バナナチップをアクセントにした、ゆず風味ドレッシングサラダから始まり、
バジルを効かせた軽めの豚骨スープに、パンプキンを練り込んだ麺。
具材は彩り豊か温野菜をライスペーパーで包み、箸を入れた時に具材が広がるようにしました。
チャーシューは、豚の肩ロースとカモのロースト、鶏の胸肉の白醤油漬けと、3種の肉を使用。2枚づつ副えて満足度を追求。
少量のご飯にチーズを載せて、スープをかけてリゾット風に食べらるようにもしてあります。
そして極めつけは味変用の、激辛とカレーの2種のスパイス。とっても風味豊かで、少量でも大きく味が変わります。これだけでご飯一杯いけちゃうという話も出たほどです。
ミセスのわがままを全部叶えちゃった総料理長の腕には、ただただ感心するばかり。
9月23日~10月9日までの2週間少々の販売はもったいないと思える短さです。
いつかまた、別の機会で販売してもお客様に喜んでもらえる商品だと思います。
そしてこの大変なメニューをやり切る現場のスタッフにも、私は誇りを感じています。
本当に良いスタッフに恵まれています。