昼前に牛窓に着いた私達は、あまりに天気が良いので
牛窓オリーブ園の展望台に上がってみる事にした。
知らなかったのだが、そこは、恋人たちの聖地の場所とされ
一番眺めの良い場所に
幸福の鐘があった。
いい年して恥ずかしいなぁ~と言いながらも、
二人でその鐘を鳴らした。
彼の腕は、力強くてたくましく、
私は、彼のその太い腕に右手を添え
左手を、鐘のロープを掴んでいる彼の手の上に重ねた。
「せーの」の、彼の合図で
二人で、幸福の鐘を鳴らした。
力いっぱい、三回鳴らした。
その鐘の音は、
晴天の秋空へ 天高く、
キラキラ輝く瀬戸の海の 地平線の遥か彼方まで
限りなく永遠に 鳴り響いた様に聞こえた。
二人は、しばらく 手を重ねたまま
穏やかな瀬戸の海を眺めていた。
何も言わずただ、じっと見つめていた。
時折吹く潮風が、汗ばんだ首筋と頬に 気持ちいい
あ~、いつか見た この光景
あ~、あの時感じた この幸福感
このまま時が止まってくれればいいのにと、想うほどに
2020年9月29日
この時 私は、
幸せに満ち溢れていた。
2020年9月29日
記念日