黒島は、ほんとに小さな無人島だった。
二人は、サンダルに履き替えて ビーナスロードを渡った。
私は、年を忘れて
所どころ海に浸かっている道を、まるで子供の様に
ジャブジャブと歩いた。
はしゃぎ過ぎて転びそうになった私は
思わず、彼の太い腕にしがみついて 大笑いした。
「まったく~、しょうがないなぁ~ それにしても、よく笑うなぁ~」と、
彼が、呆れた様に言った。
でも、
彼の腕にぶらさがった下からのぞいた彼のその顔は、
とても、幸せそうに見えた。
一時間ほど黒島で、磯遊びを楽しみ
来た時と同じ船で、ホテルリマーニへと戻って来た。
ホテルのラウンジで、コーヒーを飲みながら
いっぱい撮った写真を、二人頭をくっつけて確認した。
写真の中の二人は、どれもこれも笑っていた。
幸せに満ち溢れていた。
「よく撮れてたね、いい記念になるな。」と、
彼がしみじみと言った。
「ほんと、いい記念になるね。
そうだ!今日は記念日にしよう!」と、
私が、思いついた様に大きな声で言った。
「記念日?何の記念日?大げさだなぁ~」と、
彼が、首をかしげて不思議そうに言った。
私は、「ふふふ、、、」と、意味ありげに 小さく笑った。
2020年9月29日
今日は、記念日
そう、記念日だ、と、
私は、こころの中で、そう思った。
