2020年 9月29日
記念日
2020年9月29日
私は、
たぶん きっと、私の夫になるであろう人と二人で
瀬戸の穏やかな海を眺めていた。
この日私達は、牛窓に行った。
牛窓のビーナスロード
瀬戸内海に浮かぶ小さな黒島
潮が引いた干潮時、砂の道が現れて
三つの島が弓形につながり、歩いて渡れる事が出来る。
恋人たちのパワースポットとして、今人気の場所だそうだ。
彼が以前から行って見たかった場所らしい。
彼がそこへ行って見たいと言った時
見かけによらず案外ロマンチックなんだなァーと、私はクスッと笑ってしまった。
潮の引く時刻と、天候と、私の休みとのタイミングが中々合わず
行く機会を逃していたのだが、
やっと、その条件がマッチして 彼念願の牛窓行きが実行できた。
牛窓に行く途中
児島湖の彼岸花回廊に立ち寄り
みごとに咲き乱れる彼岸花を観賞した。
「何故この花は、同じ頃 同じ場所で、咲くのかな?不思議な花だね」と、
趣味で生け花をしている彼は、花に興味があるみたいで
しゃがみ込んで顔を近づけ、吸い込まれる様にその華を見入っていた。
静止していた彼が、一瞬、魔法が解けたかの様に はっと、して
思わず、その真紅の華に触れそうになったその手をとっさに引いて立ち上がり言った。
「この花、摘んだらダメなんだよね。子供のころ母親に言われたなァー」と、
「そうよ、私も母に言われたわ。観るだけにしましょうね」って、
そして私は「あのねぇ~、」と少し照れながら言った。
「彼岸花は別名 曼珠沙華って言うんよ。私もこの華の不思議な魅力にひかれて
写真に撮って、その時感じた想いをブログに綴った事があるわ、、、」と、
「そぉ~」と、彼は特に興味無さそうな返事をしたので 私はそれ以上は語らなかった。
彼は、再びしゃがんで 花の観察をし始めた。
私は、真っ紅に燃えさかる彼岸花の群集を背景に
彼の背中を、ただ、見つめていた。
何だか、懐かしい想いで、
じっと、見つめていた。
彼岸花
彼岸の頃
同じ場所で、同じ様に
地の底から、
突き上げる様に
何かを叫ぶ様に、何かを伝える様に
咲き乱れる華
曼珠沙華