- 「2026年夏、元島民一世=直接体験がある当事者の語り部がいない。いよいよ、直接体験の語り継ぎの課題を迎えた時代へ」
- 「”俺、知らないから…”じゃなく、”○○のことなら知っているよ!”と、自分のいま持っている武器で語ろうよ!不完全さも武器だから、自信をもってよ!」
日本青年団協議会&全国女性団体連絡協議会による「北方領土復帰促進婦人・青年交流集会」、北海道羅臼町役場の遠嶋課長から、羅臼町での北方領土復帰促進運動の現状を学びました。
おごめ~ん、団長タカッチ親方です(`・ω・´)ゞ
▽2026年7月3日(金)~5日(日)、 「北方領土復帰促進婦人・青年交流集会」 に参加いたしました。

この集会では、日本青年団協議会&全国女性団体連絡協議会とで、実際に現地:北海道羅臼町・根室市へ向かい、現地視察・元島民二世三世の方からの聞き取りを行いました。
▽北方集会のまとめ記事・動画集は、下記リンクをクリック(まとめ記事から、他のプログラムの詳細記事・動画に移動できます🔗)
各プログラムで学んだことを、あなたや後世に伝えるつもりで、連載企画でご紹介いたします!
▽この記事では、「羅臼町役場の課長講話と交流」をご紹介🏝

📝
羅臼国後展望塔を訪問後、「陶灯りの宿らうす第一ホテル」にて、羅臼町役場の方のご講話を伺いました。
▽羅臼町役場企画財政課の遠嶋伸宏課長が、羅臼町と北方領土問題についてご講話されました。

前半は遠嶋課長からのメッセージ、後半は青年団と遠嶋課長とで意見交換も行われました💡
【💡講話・交流会の結論】
- 「ついに、元島民一世=直接体験者の語り部がいない時代へ。これは本当に大変な状況だと痛感」
- 「だからこそ、学んだことをすぐに伝えよう。分かる範囲でよい、自分の素直な感想と知識でいいから。」
青年団歴20年の筆者、「元島民一世の語り部がいらっしゃらない」という現状に、胸が痛くなりました。
この2泊3日の北方集会の中で、一番衝撃を受けた言葉です。
理由は後述いたしますが、「青年団は戦争体験者のお声を聴き、次世代へ引き継ぐ役割が大切」だと教えられ、20年間活動している筆者には、重い現実を突きつけられました。
その衝撃的な思いと学びを胸に、筆者の声で伝える動画と写真にて、羅臼町役場企画財政課の遠嶋課長のアドバイスお届けいたします🎁
🎥最初に、筆者が動画で学んだことをお伝えいたします
筆者自身の声で、学びと想いを伝えます。まさに、語り部活動です。
「北海道羅臼町役場 遠嶋課長からの学び」|北海道北方領土復帰促進婦人・青年交流集会 動画はこちら→https://youtu.be/xIQVhKin04I
YouTubeチャンネル登録はこちらをクリック
以下、写真(静止画)でお楽しみください📷
講話のポイントは5つ。
最初に、遠嶋課長のご紹介と北方領土問題との出会いをご紹介いたします。
✍【講話1】遠嶋課長のご紹介と、北方領土問題との出会い|GRAYともご縁がある!?函館ご出身の課長、北方領土問題との出会いは意外と近年のお話。
▽一番右の方が、遠嶋課長です。

遠嶋課長は、北海道函館市ご出身。
函館市の同世代は、人気ロックバンド「GRAY」。メンバーのJIROさんとも家が近かったとの情報もあり。
学生時代に羅臼町へ引っ越され、羅臼町役場へ就職。
長らく北方領土問題とは無縁の部署で勤務されました。
北方領土問題と出会うきっかけは、産業創生課勤務。
▽全国の修学旅行生を羅臼町で受け入れ、北方領土を目で見る運動補助金などのプロジェクトに携わってからのこと。

遠嶋課長「羅臼町民にとって、北方領土問題は身近すぎて、あまり興味がない現状もあり」と。
役場職員ながら、北方領土問題についてあまり詳しくなかったものの、産業創生課に着任で一気に北方領土問題についてご関心を寄せられました。
講話4でご紹介いたしますが、元島民の語り部活動にも取り組まれています。
次に、北方領土問題が始まったきっかけを習いました。
✍【講話2】日本終戦後、いきなりソ連軍(ロシア)が北方四島へ侵入してきた|ウクライナ問題と同様、ロシアは実効支配で先手を打つ傾向があり。
▽日本とロシア(ソ連)との北方領土の歴史はこちらのとおりです。

▽1945年8月15日~9月2日の間に、ソ連軍がいきなり北方四島を占領し、当時の住民を強制的に退去させました。

ソ連は、1945年2月4日の密約「ヤルタ協定」を根拠に「ソ連は南樺太と千島列島をもらうと約束したから、問題ない」と主張。
しかし、遠嶋課長は、「ヤルタ協定はあくまでも密約。密約は、国際的にも法的拘束力を伴わない」と主張。ソ連が不法占拠していると問題視されています。
続けて遠嶋課長は、「現在のウクライナ問題も然り、ロシアは歴史的にも、実効支配で先手を取り、領土を主張する傾向にある」と考察されました。
次に、日本と北方四島との交流の歴史を、遠嶋課長の考察も交えてご紹介!
✍【講話3】ビザなし交流の歴史|ゴルバチョフ書記長時代から始まるも、プーチン大統領時代に入ると凍結状態
▽ビザなし交流のイメージ画像(翌日の千島歯舞諸島居住者連盟羅臼支部の城戸千尋さんの講演画像より拝借)

日本と北方四島との交流について、1980年代のゴルバチョフ書記長時代に、「ビザなし交流」の機運が高まり、1992年に開始。
パスポートやビザなしで、日本人や北方四島住民が相互に土地を訪問し、交流を図るものです。
しかし、2026年時点ではビザなし交流は停止中。
理由は、2022年のロシアによるウクライナ侵攻で、日本がロシアへ制裁を加えたからと推測されます。
ロシアも対抗策で、日本との平和条約締結交渉の中断。ビザなし交流や北方領土問題についての協議もストップしております。
▽ビザなし交流におけるロシア国民の意識について、遠嶋課長の考察は以下の通りです(※個人の見解です)。
- 「ビザなし交流開始時は、ロシアでは意外と歓迎モードだったそう。あくまでも一個人の見解だが、ビザなし交流を通じ、日本がロシアに尽くしてくれると期待していらからではないか。」
- 「しかし、世代交代し、ロシア国民の中にも”北方四島はロシアのもの”という空気感が漂いはじめた印象。現在はウクライナ問題もあり、日本もロシアに対しナイーブな問題を切り出せない状況ではないか。」
次に、羅臼町での北方領土問題に対する運動をご紹介。
✍【講話4】羅臼町では、2026年時点で、元島民一世の現役語り部がいらっしゃらない|当事者の声を映像に残す。
(1)羅臼町では、元島民一世の現役語り部の方がいらっしゃらない現実を痛感。
ソ連による島からの強制送還をされた元島民の方は、羅臼町にもいらっしゃいます。
ある日突然、島にソ連軍がやってきて、家に侵入し、島を追い出された経験をされた元島民の方々。
ふるさとの島が日本に帰り、自分たちの日常に戻るために、各自の体験を語り部としてみなさまに伝える方もいらっしゃいます。
北方領土問題が発生し80年を迎えた令和の時代。元島民の二世三世(子供と孫の世代)も、語り部をされています。
一方で、実際に北方四島で生活をされたことのある当事者=元島民一世の方の語り部は、2026年夏時点で羅臼町にはいらっしゃいません。
ご存命の方はいらっしゃいますが、体力的にも語り部ができないとのことです。
(2)筆者がショックを受けた理由は、「青年団は戦争体験者のお話を直接うかがい、引き継ぐ役割んだよ」と教えられたから
筆者にとって、元島民一世の方の語り部がいらっしゃらない現実がショックでした。
理由は、「青年団は、戦争体験者などの直接体験者の聞き取りを早めに行い、次世代に伝えるのが役割」だと習って、
20年間活動していたからです。
▽この教えを習ったのは、📝2007年1月に開催の「熊本県青年問題研究集会(青研)」です。
▽当時、大学1年生&青年団活動1年目の筆者。当時の恩師:熊本大学教育学部の堀浩太郎教授からのアドバイスです。
「戦後60年を迎え、まもなく戦争体験者世代もいらっしゃらなくなる時代が来る。だから、直接のお話を聞けるときにしっかり伺おう。
青年団は、戦争体験世代と次世代の子どもをつなぐ役割なので、戦争体験をしっかり引き継ぎ、平和な日本や世界にしましょう」
それから20年(綾小路きみまろ風)
戦後と同じ年月を迎える北方領土問題も、80年もの月日が経過。
ついに、20年前に想定されていた世代交代が確実に到来したと痛感。
筆者自身も、今回の北方領土問題で当事者の語り部がいらっしゃらない現実を、他人事にできませんでした。
(3)元島民一世の語り部「髙岡唯一」さんの体験語りを、羅臼町では映像に残して継承🎥
羅臼町役場でも、元島民一世の方のお話を次世代に残すための映像を作成。
※元島民一世の「髙岡唯一(たかおか ただいち)」さんの語り部30分動画の貸し出しを、羅臼町役場ページにてご紹介(こちらから移動できます)。
▽羅臼町YouTubeチャンネルでは、髙岡さんの語り部ダイジェスト動画(3分間)もご視聴いただけます🎥
髙岡さんは歯舞群島の多楽島(たらくとう)のご出身で、10歳までご家族で多楽島で暮らしていました。
髙岡さんが何故歯舞群島から離れることとなったか、その理由が鮮明に浮かんでくるような語り方で当時を伝えてくださいます。
遠嶋課長曰く、「髙岡さんが顔にしわを寄せて語り掛ける表情をぜひご覧ください。こんなにも必死に想いを伝える髙岡さんのパワーがすごいですから」と。
筆者は、「この映像を残すきっかけを教えてください」と、遠嶋課長にインタビュー。
遠嶋課長曰く、「髙岡さんご自身で、”小学生からの質問が聞こえづらくなった(耳が遠くなった)””同じ内容を繰り返すようになった”と、高齢を実感されたことがきっかけです。だからこそ、このドキュメント映像作成に、髙岡さんも一番の想いを込めて熱く語られたのでしょう。」
アーカイブとして後世に残す活動、筆者も大切に感じます。
実際に、筆者がブログやYouTubeで参加したイベントや学びを紹介するのも、後世に伝えるために行っていますから。
次に、遠嶋課長が若者に伝えることを、あなたにもお伝えいたします!
✍【講話5】「いま持っている武器を大切にしよう」|不完全さも武器なのだ
▽遠嶋課長は、主体者としての発信のために、2つのアドバイスをご提案💡

▽主体者としての発信のために、2つのアドバイスはこちら💡
- 「事実に”自分”を乗せること」→生の声を聴き、想像し、感じること。
- 「”不完全さ”を武器にする」→いま知っていること・思っていることで対話すること。
⇒「共感」と「俯瞰」の繰り返しが大切
今回の北方集会では、現地訪問や講話をたくさん行いました。
「羅臼町と根室市」「島民一世と二世三世」「青年団と女性団体」など、地域や世代など複数の視点から学習・交流し、自分なりの率直な感想を持つことが大切だと学びました💡
「私は、北方領土問題について詳しくないし、知らない」と逃げずに、素直に知っていること・感じていることを誰かに伝えるだけでも大きいと学びました✨
✍【講話6】北海道民も北方領土問題にもっと関心を持とう|北海道の高校入試に北方領土問題に関する出題も導入
北海道では近年、公立学校入試に北方領土問題に関する出題も採用。
※内閣府公式サイトの「全国の北方領土に関する試験問題について」ページで、各地の出題内容をご確認いただけます✅
北海道の場合、北方領土問題の出題の正答率が低いのも課題とのこと。
同じ北海道でも、北方四島から遠い道央や道南では、北方領土問題について関心が薄いのではという懸念もあり。
ぜひ、北海道全域や日本全国でも、北方領土問題についてしっかり関心を抱いてほしいと、遠嶋課長です。
遠嶋課長の講話は以上です。課長、ありがとうございました✨
【筆者のまとめ】「恐れていた現実が到来。学んだことを、いま伝えます」
「ついに元島民一世の方の語り部さんがいらっしゃらない現実を知り、80年の重みを痛感。喫緊に、北方領土問題についても語り継ごう」と実感したのが一番の学びです。
「戦争体験者の聞き取りをしっかり引き継ごう」と心がけで青年団活動すること20年。
ついに危惧していた時期が到来したことを痛感。だからこそ、こうしてブログとYouTubeで、筆者が学んだことを素直に伝えています。
北海道から遠く離れている九州で暮らす筆者にとって、これまで北方領土問題について疎いのが本音でした。
今回の北方集会で、「予想以上に大きな問題で、引き継ぎなど時間的な問題も発生している。同じ日本の問題として考えよう」と感じました。
遠嶋課長とお話しできて、本当によかったです!厳しいながらも大切な現状を知ることができましたので。
あなたも、北方領土問題についてご関心を寄せていただければ幸いです🙇
以上です!最後までお付き合いいただきありがとうございました🙇
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<大分県豊後大野市青年団なないろベース>
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