消防士が教える災害現場&ロープ術で自分の身を守ろう|香川県青年団防災研修 | いっちきち!やっちきち!豊後大野

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大分県のなないろベース(豊後大野市青年団)のブログです。活動のこと、豊後大野市のことを紹介します!

「消防士の私でも、全員は助けられない。だからこそ、○○が大切なんだ」

…現役消防士が語る本音、その真意とは。

 

おごめ~ん、団長タカッチ親方です(`・ω・´)ゞ

 

香川県連合青年会主催の「リアル・ガチぼうさい」事業。

 

熊本地震・九州北部豪雨・西日本豪雨の現場にて緊急消防援助隊として駆けつけた現役消防士&青年団員が、リアルな体験談をもとに、今日からできる防災活動を考える研修です。

座学と実践、交流で楽しく身になる研修でした(`・ω・´)ゞ 香川県以外から、静岡県&大分県の青年も参加

大分県からは豊後大野市青年団なないろベースの2名が参加。

【青年団】リアル・ガチ!防災を学んで交流|香川県に静岡と大分の青年が集結!

今回の防災研修の学びをあなたにもご紹介。現役消防士のリアルな声&青年団のリアルな楽しさと魅力をご紹介。

あなたにも役立つ内容なり。ぜひ一緒に学び、活かしましょう✨

 

📝香川県青年団防災研修会の全体まとめ記事はこちらhttps://ameblo.jp/takatch/entry-12806692884.html

YouTube「香川県青年団防災研修&交流会2023」動画集https://www.youtube.com/playlist?list=PLCP8H0iqHBwBX6EYZMWMV01CTysWaz7b1

 

この記事は詳細記事。現役消防士による災害現場からの提言&災害で使えるロープ術を、動画を交えて詳しくご紹介🎥

香川県防災航空隊の隊長を3年務められた現役消防士が、西日本豪雨などの災害現場で感じたことを本音で語ります。
災害時に使えるロープワーク講座では、鬼教官による緊張感走る実践会に。
現役消防士があなたに伝えたいことを素直に伝えます。あなたの心に響くと信じて。
 

<📝目次>

  1. 災害映像&講義|消防士「私は助けられない」→リアルな本音の真意とは
  2. ロープワーク|緊張感ある実践=自分ごととして考える

(1)災害映像&講義|消防士「私は助けられない」→リアルな本音の真意とは

YouTube消防士による災害現場紹介&防災講座 in 香川県青年団防災研修動画https://youtu.be/8H8lpXisyfw

消防士が教える災害現場&ロープ術で自分の身を守ろう|香川県青年団防災研修
香川県の現役消防士&青年団員である、十河由人(そごうよしと)さんが災害現場の映像&防災への提言を紹介。
香川県防災航空隊長を3年務められました。その間、熊本地震・北部九州豪雨・西日本豪雨の現場で救助指揮
 
▽消防士として30年以上ご活躍👨‍🚒。私自身、十河さんは15年以上のお付き合いです。
 
💡結論「自分の身は自分で守ろう!今からすぐ、自分でできることを意識して実践を(消防士は全員救助できない」。
 
▽その真意とは?災害現場の写真&テレビ朝日で放送されたドキュメント番組をもとに探ります。
 

1)西日本豪雨で広島に|香川県防災航空隊が応援へ

▽現場は平成30年西日本豪雨、広島県(テレビ朝日で放送)
▽当時、広島など瀬戸内海地域では線状降水帯が発生。かなりの大雨で、河川の氾濫がひどかったです。
▽死者・行方不明者245人、浸水家屋およそ28,000棟の大被害。
全国各地から防災航空隊の派遣あり。
 
▽ただ、広島空港まで応援できたのは香川県防災航空隊(防災ヘリ「オリーブII」)1つのみ。
広島空港で待機しつつ、災害現場への派遣要請があればすぐに直行。いくつかの救助事例を現場動画にて拝見。
 
 

2)氾濫した現場で、訓練の腕前を見せ救助

▽こちらは河川近くの家。裏山が土砂崩れ→住宅が川の中州に取り残される状態。高齢者の救出へ。
「同時降下」という方法を採用。2名の隊員が一緒にヘリを降ります。1人は救助&もう1人は周辺警戒と、役割分担することで救助しやすくなります。
先に若手隊員が高齢者を救出しヘリへ。一緒に降下した副隊長(ベテラン世代)が後ほどヘリへ戻りました。
 
▽こちらの現場は、隊員が着地する足場がない危険なケース。
▽ここで、「振り」という方法を採用。隊員が振り子のように横から部屋に侵入。無事に救助。
▽赤ちゃんは「エンジェルハーネス(乳幼児救助具)」を使って無事に救出。
乳幼児の場合、泣き出して暴れることもあり救出が難しいようです。落ち着かせるのも隊員の仕事。
十河隊長が今回の現場で一番印象に残っている場面とのこと。
 
▽今回の現場で住民の方々から、「ない」という言葉が防災の課題だと気づかれたそうです。例えば、
 
  1. 「前例がない
  2. 「浸水することがない
  3. 「災害が起きるはずがない
 
  • 「最悪を想像できない
  • 「私には関係ない
  • 他人事である」

この考え方に陥ると、災害を防ぐことができない&自分の身を守れないと危惧しています。

 
 

3)十河隊長の本音|消防士の自分でも正解はわからない&自分の命は自分でしか守れない

続いて、救助や災害の現場で学んだ十河隊長の学び&提言。
 
▽災害時にどのように対応すればよいのか、十河さんご自身も分からないそうです。
消防士歴30年以上のベテランでも、いまだに現場での判断が難しいそうです。現場でパニックに陥る消防士も割と多いそうです。
 
▽続いて、「自分の命は自分でしか守れない」とも結論。
「自助・共助・公助」という言葉がございますが、実際のところ、公助(消防や自衛隊など)が対応できるのはわずか2%
98%は自助(自分自身)+共助(地域内での助け合い)であり、自分たちの身は自分たちで守ることが大切だと。
消防や自衛隊などは、人数や活動範囲などで限界があり。「香川の消防士は、大分の青年団員を助けることができないんだよ。あなた自身で頑張らないと」と、1泊2日の中でたくさん伝えられました。
 
▽大切なことは「まずは自分だったらどうするかを考えること」「自分事として考えること」
 

4)自分事として考える方法|クイズ&2つのことをまず行おう!

 
  • 「自分の身を自分で守る」
  • 「自分事として考える」
その考え方を身に着ける第一歩として、実際に災害を想定したシミュレーションクイズ3問+提言2つ。
 

💡災害シミュレーションクイズ3問

  1. あなたは2階建ての1階で寝ています。深夜、大雨で川が決壊し、1階が浸水しました。あなたはどうする?
  2. 2階に逃げたあなた。浸水がひどく、家族4名が2日間飲まず食わずです。あなたならどうする?
  3. あなたは寝ているとき、どんなところに気をつけて寝ていますか?
 
【回答】
  1. 2階に逃げる
  2. 耐える!(人間は72時間=3日間は生存できる。消防&自衛隊は2日以内に救助に駆けつけられるため。)
  3. 蛍光灯などの照明器具の下では寝ない、タンスなど固定していない大きな家具のそばでは寝ない
 

💡今日からできる2つの提言|寝るときに気をつける!

 
  1. 照明の下で寝ない
  2. 転倒しそうなものの近くでは寝ない

早速今日から確認しましょう!

 
 

5)最後に|今を大事に&近くにいる家族や友達を大切に

十河さんからのメッセージです。熱がこもっています。災害現場からの学びを私たちにお伝えくださりありがとうございます✨
 

 

(2)ロープワーク|緊張感ある実践=自分ごととして考える

YouTube災害時に使えるロープワーク講座 in 香川県青年団防災研修動画https://youtu.be/yjx5N196O6w

十河さんから、災害現場でも活用できるロープ術を学習。負傷者や柱の固定などで役立ちます。
 
 

1)鬼教官👹|緊張感を持つ=自分事として考える

最初に十河さんが結び方をレクチャー→参加者が十河さんの目の前で実践。全員合格できるまで次に進めません💦
 
  • 「最初から結び方をしっかり見せるんやで!」
  • 「親方、その結び方で本当にあってるんか??」
本当に手加減なしの十河さん。なぜ鬼教官なのか👹
 
  • 「プレッシャーのかかる場面でないと、人は自分事としてとらえられないから
  • 「実際の災害現場はもっとプレッシャーがすごい💦そんな緊張感で頑張ることができるか、自分でも試してほしいから
  • 「プレッシャーのある中で成功体験を積めば、災害現場でも落ち着いて行動しやすいから」
そんな想いが十河さんの中にあり。十河さんも私たちもお互い本気で臨んだロープワーク。
上記動画&下記写真で、学んだ結び方を一緒に学びましょう!
 

2)本結び、巻き結び、もやい結びを学ぶ!

今回は3つのロープ結びをレッスン✎柱への固定、体の安定などで活きます!
 

本結び

用途:テントを張る、ランタンを吊るす、体を固定する
農協のマークになったら失敗。1回目と2回目とで結び(交差)が変わるので注意。
 

巻き結び

用途:柱への固定、腕などの固定など。柱への固定時は、長いロープを使います。
上記動画では、横結び(腕への巻き付け)、縦結び(柱の固定)の2通りをご紹介。

 

もやい結び

もやい(もやう)=船を岸につけること。素早く結べて強い割に、ほどくのが簡単で便利な結び方。
とはいえ、私は大苦戦💦
 
▽このように、十河教官の前で実践。
▽団員同士でレクチャーし、全員合格を目指しました!

 

以上、十河さんによる講義とロープワークでした。十河さんの熱い想いが伝わりました🔥
厳しい現場を経験された方の本音は胸に刺さりますし、ハッとさせられる発想の連続(ダジャレじゃないよw)
同じ青年団という共通項の方ということもあり、素直に耳を傾け、手を動かすことができたのかもしれません。
 
  • 「救助のプロである消防士でも、誰でも救出できるわけではない。」
  • 「自分の身を自分で守る意識を持とう!自助・共助の必要性が予想以上に高いとびっくりした」
…というのが、私の驚きでした。この驚きをきっかけに、自分や近くを助けられるようにすることが、十河さんの想いだと感じています。
私も意識しますし、あなたもぜひ災害に向き合い、自分事としてとらえ、安全を大切にしましょう✨
 

最後までお付き合いいただきありがとうございましたm(__)m

 

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