ジオパーク博物館(ミュージアム)+バスツアー!~おおいた豊後大野ジオパーク~ | いっちきち!やっちきち!豊後大野

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大分県のなないろベース(豊後大野市青年団)のブログです。活動のこと、豊後大野市のことを紹介します!

”ふぉ:フォーリンラブ♡ つり橋 リバトレ ジオサイト”

”みゅ:ミュージアム 故郷の歴史 学ぼうえ”

↑豊後大野カルタです。覚えてね♪

 

こんばんは、なないろベース事務局&おおいた豊後大野ジオパークジオガイドのタカッチ親方です!

今回はおおいた豊後大野ジオパーク内容です☆

 


去る3月9日(土)、エイトピアおおので『ジオパーク博物館(ミュージアム)豊後大野』開催!
これは、日本ジオパーク全国大会2019年おおいた大会プレイベントとして開催。

(2019年度の日本ジオパーク全国大会は、九州ブロック:大分県で開催!全国のジオパークとの交流・PRがこの大分や豊後大野にて♪)

この博物館(午後から開催)では、地元小学生による太鼓演奏、高校生による阿蘇溶結凝灰岩研究発表、関係者によるパネルディスカッションが行われました♪

あわせて、その午前中にはバスツアーも開催!

3つのジオサイトを回りましたバス

うち1つでは、久々に私がジオガイドも!?

 

今回は、バスツアー&博物館の模様を時系列で共有いたします!

 

<メニュー>

【バスツアー】

(1)沈堕の滝  (2)菅尾磨崖仏  (3)虹澗橋

【博物館】

(1)柱状節理くん&コラミちゃんお披露目

(2)菅尾石仏子供太鼓

(3)三重総合高校自然科学部研究発表

(4)パネルディスカッション

 

 

【バスツアー】

豊旅ツーリズム豊後大野主催のバスツアーです!

「滝」、「磨崖仏」、「石橋」という、おおいた豊後大野ジオパークの3本柱を網羅するという贅沢なバスツアーです(笑)

私も全行程同伴いたしましたm(__)m

 

(1)沈堕の滝  

”せ:雪舟が 見惚れて描いた 沈堕の滝”

大野町にある滝です。

詳細は過去記事にて。おおいた豊後大野ジオパークHPでの説明はこちら

▽県道三重野津原線沿いにある展望台からの滝。

 十三条の流れに分かれていることが特徴!

▽『沈田瀑図』。

  雪舟がこの滝を描いたとされます→ただし、原本は関東大震災で焼失→弟子が写したものが、京都に保管されております。

▽公園の展望台でガイド。

▽滝の左(清川)側に斜めに走る線が!?

 線より上の岩は、9万年前のAso-4溶結凝灰岩。

 下の岩は、1億年前の大野川層群。

▽線の部分に、「魚道」という魚が遡上できるための道が築かれておりました。

▽発電所跡。

 ここで水力発電→別大電車に電気を送っていたそうです。

▽往時の別大電車(大分市報にて)

▽近くで見ると迫力あり!


 

(2)菅尾磨崖仏  

”こ:コケコッコー 鬼が作った 菅尾磨崖仏”

続いて、三重町にある菅尾磨崖仏。

磨崖仏についての詳細は過去記事にて。おおいた豊後大野ジオパークHPでの説明はこちら

▽5体の赤い磨崖仏あり!

 左から、千手観音・薬師如来・阿弥陀如来・千手観音・多聞天(毘沙門天)。

▽魅力は、今にも動き出しそうなほど、立体的に彫られている点♪

 このような彫り方を、「厚肉彫り」「丸彫り」と呼びます!

 9万年前のAso-4溶結凝灰岩が人の手で加工しやすいため、ここまで立体的に彫ることが出来たそうです。

▽磨崖仏の横の地層にも注目!

 9万年前のAso-4溶結凝灰岩と13万年前のAso-3溶結凝灰岩との間にあるジェット堆積物(小石が含まれている部分)を確認できます!

 

 

(3)虹澗橋

”や:柳井瀬の 難所に架けた 虹澗橋”

おおいた豊後大野ジオパークHPでの説明はこちら

 

この虹澗橋で、久々にタカッチがガイドに!

…で、あいにくガイド中&虹澗橋の画像はなし。。。

そこで、過去の写真にて、要点をご案内♪

(概要)

三重町と臼杵市野津町を結ぶ石橋。

三重町も臼杵市も、江戸時代は同じ臼杵藩。

臼杵藩の交通の要衝で、年貢を運ぶ大切な道でした。

ただ、この谷が険しく、犠牲者も出たほど。

そこで地元の豪商が私財を投げ打ち、3年以上の年月をかけ、この石橋を架けました。

(takatch的見所3つ)

 1)地元の方のご尽力で完成した立派な石橋。

 2)加工しやすいAso-4溶結凝灰岩を使用していること(灰色の文化)

 3)頑丈なアーチ式を採用。

 

久々のガイド。

お客様の反応を見ながら&質問も頂きながらのガイド。

…なかなか難しかったです。。。

説明ばかりも面白くないですし、いかにこの石橋の魅力を堪能していただけるのかの工夫に苦労しました。

橋を実際に渡ったり、三重側・野津川それぞれの岸から石橋を眺めたりなどを行いました。

この虹澗橋はじめ市内の石橋の魅力や素晴らしさを感じていただければ幸いです☆

拙いガイドにお付き合いいただき、ありがとうございましたm(__)m
 

さて、このあとはエイトピアおおのに戻り、午後の博物館(ミュージアム)プログラムへ!

 

 

【博物館】

地元小学生による太鼓演奏、高校生による阿蘇溶結凝灰岩研究発表、関係者によるパネルディスカッションなどを開催!

主なプログラムを動画や画像でご紹介♪

 

(1)柱状節理くん&コラミちゃんお披露目

以前からCATVなどで活躍していた柱状節理(ちゅうじょうせつり)くん&コラミちゃん兄妹♪

今回めでたく、おおいた豊後大野ジオパークのマスコットキャラクターに認定☆

そのお披露目が行われました♪

みなさま、よろしくお願いいたしますm(__)m

▽動画(※音声が聞きづらい箇所がございます。失礼いたしますm(__)m)

 

(2)菅尾石仏子供太鼓

三重町菅尾磨崖仏ジオサイトのお膝元の子供太鼓!

小~高校生?で熱心に練習されているそうです!

勇壮な太鼓に観客はみな魅了されました♪

▽動画(※音声が聞きづらい箇所がございます。失礼いたしますm(__)m)

 

(3)三重総合高校自然科学部研究発表

2017年ジオパーク市民大会での研究(阿蘇溶結凝灰岩と酸性雨の関係)に続き、今年は「阿蘇溶結凝灰岩の水分吸収が石橋に与える影響」についての研究発表です!

大人顔負けの研究や発表、素晴らしかったです☆

▽動画(※音声が聞きづらい箇所がございます。失礼いたしますm(__)m)

 

▽テーマ

▽まずは阿蘇溶結凝灰岩が他の岩石と比較し、どれだけ多く水分吸収するかを調べます。

▽結果。他の岩石とは比べ物にならないほど水分吸収量が多いことが分かりました。

▽では、この水分吸収は石橋に与える影響は何なのでしょうか?

▽仮説1「橋脚は水分吸収によって傾きにくくなる」

▽傾く限界の押す力(どのくらい押す力があると傾くのか)に注目!

 →重くなると、傾くときの押す力は大きくなる理論。

▽この理論を顕彰するために、橋脚模型を作ります(阿蘇溶結凝灰岩3つ、凝灰角礫岩1つ)

▽結果。阿蘇溶結凝灰岩でできた橋脚は、水分吸収で傾きにくくなると判明=仮説1は正しい。

▽仮説2「橋脚は水分吸収によって倒れにくくなる」

 →今度は、重心の位置から考察(重心が下がる=傾く際の角度が大きくなる=なかなか倒れない)。


▽先ほどの橋脚模型を、アクリル板を上にあげる=橋脚模型を傾ける。

 →傾いた時の角度を測定。

▽結果。阿蘇溶結凝灰岩=倒れる角度が大きい=なかなか倒れない(大きな角度をもってでしか傾かない)

▽まとめ。

 「阿蘇溶結凝灰岩からなる石橋の橋脚=水分吸収によって、横からの力に対して傾きにくい・倒れにくい⇒安定性を増す」

(4)パネルディスカッション

今秋開催の日本ジオパーク全国大会2019や、おおいた豊後大野ジオパークの新しいテーマについて、関係者各位で語ります!

<コーディネーター>
・竹村 惠二  氏(京都大学名誉教授)


<パネラー>
・坂之上 浩幸 氏(鹿児島県霧島市霧島ジオパーク推進課課長)


・高山 浩昭  氏(豊後大野市立緒方小学校校長)


・衛藤 ツネ子 氏(おおいた豊後大野ジオパークガイド)


・川野 文敏  氏(豊後大野市長)

▽動画(※音声が聞きづらい箇所がございます。失礼いたしますm(__)m)

 

<1.全国大会について>

[1.2015霧島大会(先行事例)について~坂之上課長~]

▽霧島大会の模様

・大変な苦労だったが、その苦労を通じてからこそ、人がつながった☆

・燃え尽き症候群にご用心!→大会後の次のヴィジョンを前もって描いておこう!

 

[2.過去2大会(秋田男鹿半島・北海道アポイ岳)の感想~川野市長~]

・交通の便は決してよくなかった印象

 →ジオサイトは開発されていない地域に存在する傾向のため。

・男鹿半島では、ゆっくりとジオサイトを巡れなかった反省あり。

 →翌年のアポイ岳大会では、ジオサイトを訪問することを心掛けた。

・首長同士の交流の場があることは大変貴重☆

 

[3.霧島大会に参加した感想~衛藤ガイド~]

・展示ブース…おおいた豊後大野ジオパークの石橋が大好評だった♪

・分科会では、「ガイドの理想像」テーマに参加。

 →200名もの参加という大人気!大変勉強になった。

 ←→一方で、同時刻に開催された藤岡弘、さんの講演が聴けずに残念。。。(笑)

・「ガネ」という野菜のてんぷらに感銘

 →ご当地グルメも楽しみ♪

 

[4.学校教育とジオパーク~高山校長~]

2017年ジオパーク市民活動で、菅尾小学校での取り組みを紹介された高山校長。

・ジオパークという系統ができ、学年間・担任間で共通理解ができた!

 →(ジオパーク以前は…)担任によって指導や取り扱いが変わる(Ex:2年生で習ったことを再び6年生で習うというダブり)、広域人事=地元を知らない先生が郷土学習をスルーするという課題があった。

・地元住民の方、教育委員会の方々のご尽力が温かい☆

・大分県内で同じ日本ジオパークである姫島との交流も大きい!

 →姫島の小学生に伝えるために、しっかり地元学習に取り組む!

・全国大会で多くの方々が大分や豊後大野を訪れる

 →「豊後大野ジオパークは、全国から注目されている本当に素晴らしい場所なんだ!」と児童が再認識できる☆

▽緒方小学校の児童が、辻河原の石風呂ジオサイトで石風呂体験♪

[5.全国大会に向けて~川野市長~]

・オール大分県で盛り上げたい!

・他のジオパークも素晴らしいと感じるが、やはり地元豊後大野ジオパークがよい!

・道の駅を情報発信拠点として活用したい!

・九州ブロック担当のため、九州にもつなげたい!

 

<2.おおいた豊後大野ジオパークの新しいテーマについて>

おおいた豊後大野ジオパークの現テーマ「巨大阿蘇火砕流から9万年~大地に祈り、いかされ~」。

実は、認定&再認定時に、審査委員会から「テーマが抽象的すぎる。もっと豊後大野らしさを活かしたテーマが望ましい」と指摘あり。

そこで、3つの新テーマ候補について、市民が投票することに。

▽3つの案(※見づらく失礼いたしますm(__)m)

[1.テーマ検討委員会の内容について~衛藤ガイド~]

・ガイドの中では、現テーマ「祈り、いかされ」がほとんど使われなかった印象。

・核となるキーワードを出しあった。

 →Ex:「生命」、「大地」、「水」、「9万年」

 

[2.学校での投票~高山校長~]

・市内の小中学生にも投票。

→緒方小学校のとある学年では、26名全員がなんと選考理由まで記載したことに感銘☆

 

[3.外部から見たテーマ決め~坂之上課長~]

・ジオパークの審査委員をテーマ検討委員会に参加させたことは素晴らしい☆
・テーマは生もの=年々、価値が変わるもの。

・溶結凝灰岩デザインの全国大会Tシャツを作ると面白いかも!

 

[4.ジオパーク協議会会長・市長としての決意~川野市長~]

・この際、市民の皆様にはしっかりにテーマを考えてほしい、向き合ってほしい!

 

 

…と、以上が博物館の内容です。

 

 

日本ジオパーク認定6年目のおおいた豊後大野ジオパーク。

今、変革の時です!

テーマや組織などについて、見直しの時期ですね。

全国大会成功ももちろん、ジオパーク活動がより活性化するための工夫が必要ですね!

同時に、引き続き変わらず大切にするものもございます。

地域の宝物を知り、大切に保全し、そしてPRや教育などへの活用は引き続き行うことが大切ですね!

私自身も、ジオガイドやブログなどを通じ、引き続きPRしてまいりますし、もっと勉強しないとね(笑)

今後とも、おおいた豊後大野ジオパークもよろしくお願いしますm(__)m

 

 

以上です!

最後までお付き合いいただきありがとうございましたm(__)m
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