日本ハム・田中賢、来季で引退!異例の“メジャー流”早期表明 | 浜のおじさん&週末はオリックス親父( ̄∀ ̄)のブログ
 日本ハム・田中賢介内野手(37)が25日、来季限りで現役を引退すると表明した。札幌市内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、1000万円減の年俸6500万円プラス出来高払いでサイン。その後の記者会見で決意を明かした。ラストイヤーとなる来季の目標は日本一。米大リーグでも戦い、来季プロ20年目を迎える巧打と堅守を誇る二塁手が“メジャー流”で花道を飾る。
 米大リーグを経験した田中賢らしい去り際かもしれない。クリスマスに球団の“大トリ”で臨んだ契約更改交渉のあと、38歳となる来季限りでの現役引退を自ら切り出した。
 「私事になりますが、2019年シーズンをもって引退します。これまで沢山の方に支えられて育ててもらい、感謝しかありません」
 記者会見後には「すっきりしますね」と晴れやかな表情を浮かべた。
 巧打と堅守の二塁手としてベストナインに6度、ゴールデングラブ賞に5度輝くなど活躍。13年から2年間、メジャーにも挑戦した。15年に日本ハムに復帰し、16年の日本一に貢献。しかし、17年から出場機会が減っていた。
 プロ19年目の今季は67試合に出場し打率・295、8打点。シーズン後半に調子を取り戻すなど持ち前の勝負強い打撃を随所で見せた。球団からも貴重な戦力として強く慰留されたが、意思は固かった。
 チームを思うベテランなりの配慮だった。日本では極めて異例のシーズン開幕前の引退表明だが、田中賢は「周りがやりやすくなるんじゃないかと感じた。早く引退宣言をした方が(周りに)気を使わせなくてすむ」と意図を説明した。 メジャーではヤンキースのレジェンドで史上6位の通算3465安打を記録したデレク・ジーター、レッドソックスで活躍した通算541本塁打のデービッド・オルティスら、選ばれしスター選手が経験してきた“花道”。ファンにとっては最後の雄姿を目に焼き付けるチャンスにもなる。
 「チームが勝つためなら何でもやりたい」という田中賢の来季の目標は日本一。「パレードの先頭の車に乗って、皆さんに手を振れたら最高」と青写真を描いた。日本では日本ハム一筋18年目。ファンから愛される背番号3は、チームの栄冠を置き土産にユニホームを脱ぐ。(中田愛沙美)
★引退を早期表明した主な選手
 ◆新庄剛志(日本ハム) 2006年4月18日のオリックス戦(東京ドーム)で満塁弾を含む2本塁打。ヒーローインタビューで涙を浮かべ「今シーズン限りでユニホームを脱ぐことを決めました」と宣言した。チームは同年に日本一となり、新庄が胴上げで宙に舞った。
 ◆井口資仁(ロッテ) 17年6月20日に記者会見し、現役引退を表明。チームの起爆剤となる決意を示し「残り試合で自分の全てを出し切って、これまで以上の思い出を作りたい」と誓った。開幕前の表明も考えたが、オープン戦で好調だったチームの勢いを重視し、シーズン中の発表となった。
田中賢介(たなか・けんすけ) 1981(昭和56)年5月20日生まれ、37歳。福岡県出身。東福岡高から2000年ドラフト2位で日本ハム入団。12年オフに海外FA権を行使し、ジャイアンツとマイナー契約。13年7月にメジャー昇格を果たし、15試合に出場。15年に日本ハム復帰。16年には全試合に出場し日本一に貢献。ベストナイン6度、ゴールデングラブ5度受賞。1メートル76、78キロ。右投げ左打ち。既婚。来季年俸6500万円。背番号3。