根尾、三刀流で大暴れ!大阪桐蔭勢が大学日本代表のド肝抜いた/U18アジア | 浜のおじさん&週末はオリックス親父( ̄∀ ̄)のブログ
 U18アジア選手権壮行試合(28日、大学日本代表7-3高校日本代表、神宮)どっちが大学生だ!! 18歳以下によるU18アジア選手権(9月3日開幕・宮崎)に出場する高校日本代表の根尾昂内野手(3年)=大阪桐蔭=が大学生から2安打をマークし、投手としても1回を三者凡退。外野手で起用され、三刀流の準備万端。試合は3-7で敗れたが、大阪桐蔭を中心にムードは最高潮。侍高校生がアジアの頂点を目指す。 
 世代を代表する者同士の日の丸合戦。ナイター照明に照らされる根尾はまるで大学生のようだった。敗戦の中でも打って、投げて、右翼を守っての三刀流で、詰めかけた観衆2万5018人の度肝を抜いた。金属バットを木製に持ち替えても、そのすごみは増すばかりだ。
 「(大学生の)レベルの高い打撃、走塁を肌で感じることができた。負けましたけど素晴らしい勉強ができたと思います」
 まずは二回の第1打席。外角の138キロ直球を逆らわずに左前に運びチーム初安打を刻む。相手左腕は大学日本代表の先発・田中誠也投手(立教大3年)。今春の東京六大学リーグ戦でベストナインと最優秀防御率(1・16)に輝き、2014年夏の全国制覇を知る、大阪桐蔭の先輩から快音を残した。
 五回の第2打席は早大で主将を務める左腕・小島和哉投手(4年)の140キロ直球をはじき返し、球場がどよめく低弾道での中越え三塁打だ。
 敵将大学日本代表の生田監督は「根尾の打球音は慶大時代の高橋由伸(現巨人監督)を思い出した」と脱帽する一打。この日のチーム計7安打中、5安打は大阪桐蔭勢。ひと世代上の一線級投手を苦にしなかった。
 高校日本代表の永田裕治監督(54)=前報徳学園監督=が「150キロに対応できるので驚いている」とうなった。ネット裏からは畑山チーフスカウト、熊野スカウトら6人態勢で視察した阪神をはじめ、12球団のスカウト陣が集結。オリックス・古屋編成部副部長は「スイングも大学生と見劣りしない。ポイントを前で打つ打者だから木でも金属でも変わらない」と絶賛した。
 守備では右翼で先発し、昨夏の甲子園以来、約1年ぶりとなる外野守備を任された。八回にはマウンドに上がり、1回無失点と好投。「任せてもらえているのでそれに応えようと思っている」と、いかなる場所でも全力プレーを欠かさないフル稼働ぶりだ。
 試合前から大人気だった。小学1~3年生、約50組を対象にした野球教室「キッズアカデミー」に参加。全選手の中でもひと際、人気が高く、サイン攻めにも遭った。それでもひとりひとりにていねいに応じる姿はまさに紳士。子どもたちとのふれあいでは試合中になかなか見せない笑顔を振りまいてはしゃぎ、活躍のエネルギーも得た。
 「このチームはまだ発展途上。このままではアジア選手権で勝ちきれない。一日一日、成長して必ず優勝したい」
 目指すはただひとつ、大会2連覇。いざ決戦の舞台、宮崎へ-。投手、内野手、外野手の3種類のグラブを持ち込み、フル回転の覚悟だ。子どもたちの期待も背に、根尾は何刀流にでもなって戦う。 (須藤佳裕)
中日・中田スカウトディレクター「これだけ活躍すれば、(1位指名で)競合になってしまうだろう」巨人・井上チーフスカウト「木のバットでしっかり打っている。大学代表の投手の球への対応ができているのがわかった」
根尾に三塁打を浴びた早大・小島「高校生の中では(実力が)抜けている。雰囲気があって堂々としていた」
★絶対王者の力
 高校日本代表の4番を務めた藤原恭大外野手(3年)=大阪桐蔭=は4打数1安打。1-6の六回二死二、三塁で俊足を生かし三塁へ適時内野安打を放った。チームメートの中川と小泉が1安打ずつ、根尾の2安打と合わせて大阪桐蔭勢がチーム7安打中5安打と大学生相手に大暴れ。春夏連覇した絶対王者の力を示した。
根尾 昂(ねお・あきら) 内野手兼投手。2000(平成12)年4月19日生まれ、18歳。岐阜県出身。河合小2年から古川西クラブで野球を始め、古川中時代は飛騨高山ボーイズで投手としてプレー。大阪桐蔭では1年夏からベンチ入りし、甲子園は2年春から今夏まで4季連続出場。昨春と今春で史上初の2年連続胴上げ投手。最速148キロ。高校通算30本塁打。右投げ左打ち。1メートル77、78キロ。背番号「5」