【佐野慈紀のピッカリ診断】原口の動きがメッセ乗せた | 浜のおじさん&週末はオリックス親父( ̄∀ ̄)のブログ
 (セ・リーグ、DeNA0-4阪神、8回戦、阪神6勝2敗、26日、横浜)低迷するチーム状態を劇的に変えるには、細かな作戦よりも、周囲が驚く思い切った選手起用のほうが効果的だ。私は試合前、「糸井1番」などを候補に挙げていたが、メッセンジャー登板日の「捕手・原口」には驚かされた。
 打線が湿っている状況だから、原口をスタメン起用する意図は分かる。ただ、梅野と相性抜群だった中で、あえて指名するとは。しかも効果はテキメン。原口のサインを出すタイミング、投手へ返球するタイミングなど、すべてメッセンジャーが投げやすい環境を整えた。動きが全て、投手がリズムに乗りやすい状況を作り上げた。
 メッセンジャーの投球自体は、好調時とさほど変わらなかったが、サインに首を振る回数が激減。いかに気分よく投げていたかが分かる。
 原口起用は成功したが打線の方はまだ厳しい。バリオスに対して1巡目、初球ストライクを振ったのはボール気味を空振りした陽川を除けば、9人目のメッセンジャーだけ。消極的に映る攻撃がバリオスを調子に乗せたといってもいい。
 得点した七回の攻撃を振り返ってほしい。バリオス、エスコバーに対して植田、福留、陽川はすべてのストライクを振っていった。やはり積極性以上に流れを呼び込む攻めはない。 (サンケイスポーツ専属評論家)