満開間近や新打法!阪神・梅ちゃん一本締め「やっていること1球で出た」 | 浜のおじさん&週末はオリックス親父( ̄∀ ̄)のブログ
 阪神春季キャンプ(27日、沖縄・宜野座)正捕手獲りへ、再加速の一撃だ! 阪神・梅野隆太郎捕手(26)が27日、キャンプ最後の紅白戦に、白組の「8番・捕手」で出場。ここまで実戦わずか1安打だったが、本塁打を含む2安打を放ち、新打撃フォームに手応えをつかんだ。28日のキャンプ打ち上げで一本締めの音頭をとる新選手会長が、豪快に“一発締め”した。
 新打法に光が差した。このパンチ力が梅野の最大の魅力だ。当初、予定になかった紅白戦。28日のキャンプ打ち上げの前に、白球を高々と打ち上げた。正捕手定着へ、最後の最後に強烈な存在感を示した。
 「自分の中で、やっていることが1球で出たかなと思います。このキャンプの実戦ではネクスト(バッターズサークル)からの準備を大事に、と言われていたので」
 三回先頭。ベテラン左腕・高橋聡に出会い頭の一撃だ。甘い139キロの直球を振り抜いた打球は軽々と左翼フェンスを越えた。スタンドからの大きな拍手を浴びながら、悠々とダイヤモンドを一周。さらに、四回に四球を選ぶと、六回一死一塁では技ありの一打だ。
 2ボールからD1位・馬場皐輔投手(仙台大)の得意球スライダーをすくい上げ、左翼線二塁打を放った。「前に馬場に2打席凡退していた。1本打ちたかった」とほほえんだ。
 不振のトンネルの出口が見えた。初実戦となった7日の紅白戦から、試合前まで8打数1安打。今キャンプは「間をつくりたい」と、好打者の坂本勇(巨人)のように上げた左足をゆっくり下ろしていく打撃フォームへの改良に着手したが、苦しんでいた。 「打撃練習で、『これだな』と思ったクールもあった。でも、それだと実戦の速い球に対応できなかった」
 ほんの2日前。試行錯誤の末、たどり着いたのが構えた段階であらかじめ顔の後ろまでバットを引き、トップの位置を作る打ち方だ。タイミングを早く取ることで、速球に振り遅れない。顔を動かさないように意識することで目線がぶれにくくなり、確実性も増した。 「いろいろやった結果、きょうが一番感じがよかった」。ソロアーチを含む2安打。両手に確かな感触が残った。
 金本監督は「自信をつけてくれるに越したことはない」とニンマリ。ただし「どうしてもバットが遠回りする。後ろの肘が背中に入りすぎる。そこだけ直せばだいぶん、変わってくると思うけどね」とさらなる技術向上を求めた。梅ちゃんも気合を入れ直した。 「(今キャンプは)チームとしては100点をつけられると思いますが、個人的には60点。その(レギュラー定着の)気持ちは強い」
 シーズン開幕に向けたレギュラー争いはまだまだ続く。強肩を武器に昨季は自己最多112試合でマスクを被ったが、打率・206、2本塁打。1年目の2014年に7本塁打した打力の向上が大きなカギだ。新境地を切り開き、日焼けした新選手会長の顔は、自信を取り戻していた。 (小松真也)
梅野について中日・井本スコアラー「下位打線にパンチ力がある選手がいるのは大きい。9番の投手の前に一発を食らうと一番、痛いですから。こちらからすると嫌ですね」
★阪神の捕手事情
 1軍キャンプに参加している捕手は4人。現状では梅野と、昨季42試合(打率・248)に出場した坂本が、正捕手の有力候補。ここに捕手再挑戦の原口(昨季73試合出場、捕手1試合。打率・226)と、2年目の長坂が絡む。また2軍キャンプではベテランの岡崎も、虎視眈々とチャンスを狙っている。