前代未聞!巨人キャンプ、インフル禍拡大で打ち切り…予定1日早めマスク姿で撤収 | 浜のおじさん&週末はオリックス親父( ̄∀ ̄)のブログ
 巨人春季キャンプ(27日、沖縄・那覇)昨季セ・リーグ4位の巨人は27日、沖縄・那覇キャンプを28日終了の予定から1日前倒しして、急遽(きゅうきょ)打ち切った。25日から相次いで選手、コーチの4人がインフルエンザA型に感染し、さらなる蔓延(まんえん)を防ぐために決断。この日の韓国SKとの練習試合の後、感染していない選手は夕方から夜にかけて航空機で帰京した。
 練習試合中にもかかわらず、ダッグアウトの裏が慌ただしくなった。巨人のキャンプ終了が、前代未聞の前倒し。鹿取ゼネラルマネジャー(GM)は最悪の事態を防ぐため、苦渋の決断だったことを明かした。
 「緊急事態なので。インフルエンザがはやってしまったので、それをこれ以上拡散しないための最善策ということです」 キャンプ終盤で非常事態が起きていた。25日夜に豊田投手コーチと中継ぎ左腕の戸根がインフルエンザA型に感染したことが判明。前日26日には、練習を休んだ正二塁手候補の吉川尚も感染。同日の練習を早退したマギーはインフルエンザは陰性だったが、全体練習後に体調不良を訴えた3年目内野手の山本が、新たに同型と診断された。球団は、キャンプ序盤から手洗いとうがいを徹底させるなどしていたが、インフルエンザ感染者が4人にのぼり、さらなる蔓延(まんえん)防止が最優先課題となった。
 午後0時30分開始の韓国SK戦を前に、2、3軍の宮崎キャンプ視察を終えて午前に那覇入りした鹿取GMと、トレーナー陣を中心に話が進んだ。感染した選手、名古屋での日本代表合宿に合流する小林、田口を除いた全選手分の航空券が夕方以降の数便で確保できたことを受け、“撤収”が決定。キャンプ恒例でもある練習終わりの手締めもなく、選手は足早に宿舎に戻り、おのおので那覇空港から帰京した。
 高橋監督は「しようがない。体調管理もわれわれの義務の一つ。できることはやるしかない。やらずしてそう(流行)なってしまうよりは、打てる手は打つということです」と、感染が拡大しないことを願った。午前に練習する予定だった28日は休養日となり、3月1日と連休。2日に東京都内で全体練習を行い、3日のヤクルト戦(東京ドーム)から17試合のオープン戦に臨む。
 「少しだけ予期せぬ、こういう形になりましたけれども、ここまではそれぞれが頑張ってくれた。オープン戦で少しずつ成果を出していければいい」 もちろん、1カ月間の鍛錬の手応えはある。ドタバタで終わったキャンプの成果は、ここから試される。 (谷川直之)
キャンプ打ち切りに巨人・村田ヘッド兼バッテリーコーチ「しようがないんじゃないか。これ以上(感染を)防ぐために、移動するしかないという判断。うがいや手洗いとかやることをやって、チームとして1人でもならないように」
★他球団でも 今春のキャンプでは、西武が序盤に高知・春野での2軍主体のB班で愛斗を皮切りにコーチを含め6人がいずれもB型に感染。ロッテも沖縄・石垣島キャンプで田村、荻野、新外国人のオルモスら7人がいずれもA型にかかった。その後は沖縄・読谷での中日2軍で2人、宮崎でのオリックスが球団スタッフを含め3人の感染者が判明。沖縄・名護を拠点とした日本ハムでも石川直の感染が23日に発表された。
この冬のインフルエンザ 高熱が出るA型が先行したが、熱が出にくいとされるB型も同時期に流行した。例年はA型の流行が終わった後の春先にB型が流行することが多い。厚生労働省によると、この冬の患者数は1000万人を超えたと推計されている。インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって起こる呼吸器感染症で、大きくA、B、Cに分類される。38度以上の高熱、頭痛、筋肉痛などの全身症状が強く表れるのが特徴。ウイルスの種類によって流行する時期などが異なる。