映画『コンタクト・キラー』 | 白玉猫のねむねむ日記

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平凡な日々のなかで、ふと、胸をかすめていった思いや、感じたこと、旅行記、本や映画のレビュー、時には、詩やエッセイのようなものを、書いています♪

ブログが外の世界に繋がる橋になるといいな☆彡



ストーリー


アンリ(ジャン・ピエール・レオ)は

ある日突然、15年勤めてきた水道局を首になる。


友人も家族もないアンリ。

失意のまま、 

首吊り自殺を図るが失敗、

次にガス自殺を試みるが、ガスが出ず、これも失敗。




翌朝、新聞で

「殺し屋、コントラクト・キラー」の

記事を目にしたアンリは、

意を決し、殺し屋のアジトを訪ね、

ボスに自分を殺してくれるように頼む。



契約は成立する。


アンリに同情したのか、

アジトにたむろしているチンピラ達は

しきりに人生の美しさや楽しみを説き

気を変えるよう、働きかけるが、

アンリは心を開こうとはしない。




しかし皮肉なことに

その翌日

アンリはバーで、マーガレット(マージ・クラーク)に出会い、一目で恋に落ちる。


アンリはすっかり変わってしまい、

マーガレットと一緒に生きたくなる。



死ぬのが嫌になった時から

アンリは殺し屋から逃げ回ることになった。



マーガレットのアパートから、

場末のホテルへ。

二人は逃亡を続ける。



さらに、宝石店で

強盗の現場に出くわしたことから

アンリは警察からも追われる羽目に。



墓場の隣にある飲食店に

かくまわれたアンリ。

再会できた2人は、

海外逃亡を計画する。





しかし、墓場の飲食店にも

殺し屋は追って来た。




だが、殺し屋は

病魔に犯され、

余命いくばくもない身体だった。




一度はアンリを撃とうした殺し屋だが

何を思ったか

アンリに向けた銃口を自分の胸に向けると、そのまま引き金を引いた。





殺し屋は死に

宝石強盗の濡れ衣も晴れ


アンリとマーガレットの未来に

光が見えたところで映画は終わる。







アンリ(ジャ ン=ピエール・レオ)




マーガレット(マージ・クラーク)



感想


1️⃣皮肉が効いたユーモアに拍手!爆笑




たとえば、ガス自殺に失敗し、

外に出てみたら、

ガス会社のストライキだったというオチや、




殺し屋のアジトのBARで

反社会的なチンピラ達から

人生の美しさや素晴らしさを説かれる

ていたらくぶり・・・


苦笑するしかない、このシーンは

マジ秀逸かとニコニコ





2️⃣殺し屋の魅力。

 


殺し屋(ケネス・コリー)

いくつかあった、印象的なシーン



1つめは・・・


無理矢理、余命を聞き出すと

医者と自分と、二つのグラスに

ウイスキーを注ぎ

グィと、飲み干すシーン



男たち(殺し屋と医者)が

酒と一緒に飲んだのは・・・


負け犬で終わる人生の、苦味と諦め?


🥃🥃





2つめは・・・


心配して様子を見にきた

娘(中学生ぐらい?)に

札束(アンリ殺しの報酬)を渡すと、

たった一言

「ここにはもう来るな」

札束


この短い一言が、娘への

今生の別れの言葉・・・



札束に託した、男の娘への思い。

札束


渋いッスにっこりキューン







そして、3つめ・・・


ろくでもない人生の最期、

アンリを撃たず自分を撃った、

その、死に様・・・






どれもカッコよくて、とても寂しい。

男の人柄や人生を、垣間見た気がした。

ニコニコキューン






カッコいいといえば、この人もカッコいい!

セルジュ・レジアニ



墓場の隣の飲食店の店主で、

ちょい役なのに存在感半端ない!







3️⃣音楽音譜


作品に使われている曲が

知っている曲はなかったけれど、

どれもとても良かった。






(あとで調べたら、

リトル・ウィリー・ジョン

ビリー・ホリディ 

使われているらしい)



作品の中、街のパブで歌っていたのは

クラッシュのvoジョー・ストラマー

ジョー・ストラマー




単に映画が好きなだけで、

たまたま、そこにある映画しか観ない。


でも、偶然観た

この『コンタクト・キラー』の

雰囲気?作風?センス?

なんといえばいいのかわからないが

とてもいいと思う。

ニコニコ





監督 アキ・カウリスマキ
原作 ペーター・フォン・バッグ
脚本 アキ・カウリスマキ
製作年度 1990年
製作国 フィンランド、スウェーデン
原題 I HIRED A CONTRACT KILLER
出演 
ジャン=ピエール・レオ
マージ・クラーク
ケネス・コリー
ジョー・ストラマー
セルジュ・レジアニ