調査日誌203日目 -浪江町の木炭商⑨ 大正時代に室原から浪江駅へ運ばれた木材・薪- | 『大字誌 浪江町○○』調査日誌

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旧「『大字誌浪江町権現堂』編さん室、調査日誌」のブログ。2021年3月12日より『大字誌 浪江町権現堂』(仮)を刊行すべく活動をはじめました。2023年11月1日より町域全体の調査・研究のため新装オープン。

2024年5月21日。

 

西村慎太郎です。

ここのところ近代の浪江をとりまく木炭産業について検証しています。前々回から大正11年度の東京大林区署『林産物売払予告』(東京大林区署、1922年)を見ています。この書には東京大林区署が管轄した小林区ごとに木材の特徴が記されています。

 

本日は大字室原から伐り出された木材・薪について検証してみたいと思います。

 

室原については1つの林小班があり、「一八、は」と称されていました。

 

赤松 1131本 用材4984石

姫子松 159本 用材456石

樅 154本 用材1033石

榧 5本 用材18石

欅 1本 用材4石

桜外五 630本・4211本 用材1074石・薪1442石

雑木 6522本 薪1638石

大正11年7月売り払い

林地ヨリ十五町木馬、浪江町へ二里馬車ニヨル

 

これまでの大字赤宇木・大字南津島と異なり、松が多く見られますね。室原から浪江までは馬車で運んだようですが、このトロッコはどこを走ったのでしょうか??