カープがオリックス西川選手の人的補償で指名したのは、19歳の日高投手であった。

 

高卒2年目の選手の人的補償選手選出は過去にヤクルトの獲得した奥村選手以来という事で2例目という形である。

 

実はこの日高投手、私が11月に書いたブログの中で野手はほぼ守られるから投手を狙うべきとして記した3投手の中にリストアップしていた選手である。

 

↑これが11月に書いたブログである。

 

ただ2年目の投手が漏れていたら、カープは若手を欲しがるタイプのチームで飛びつくと思っていたので、越年となった時点で若い選手はプロテクトで獲得出来ないんだろうなと思っていたので、前日のブログでも怪我を抱える本田投手のリハビリからプラスを狙うか、広陵卒の福田選手を獲得して安定感を取るかしか選択肢はないだろうと感じていたわけです。

 

ところが蓋を開けて見れば若手の獲得という事で、おそらく「投手の獲得」という点では一致していたが、誰を指名するかでは迷ったという事なのだろう。

 

 

↑狙い目についてはここに書かれていた。

 

話し合いの中で新井監督と藤井ヘッドの中では「野手は現有戦力の底上げ」という気持ちで一致していたという事で、内野は助っ人2枚に矢野選手が打で成長すれば十分という判断、外野はサードの林選手も外野挑戦、田村選手と末包選手と3人20代で打の有力選手がいる。

そこに中村健選手、中村貴選手も加わるとなると、秋山選手、野間選手、たまに堂林選手の30代の選手の人数を考えると無理に指名しなくても良いという判断が働いたという事である。

 

結果的に「投手」という結論は早期に出たが、現有戦力と競争させるという部分で即戦力枠の投手という選択肢もある中で、近年高卒投手の枠が少なく即戦力を獲得した偏りを考えた時に、監督とヘッドが推薦したのが19歳の日高投手であったという事である。

 

日高投手は1年目では斉藤投手よりも数字は良い数字を残している。

二人が育てば2枚看板という事は見込めるし、将来森下投手はメジャー挑戦が確実と見るとその時にどちらかが出てくれれば穴は埋まり、二人出てくれば充実という判断で踏み切ったという事であろう。

 

「大金星」や「大儲け」と表現している記事もあるが、毎年数字を残していた西川選手の流出に対して実績は0の選手を獲得という時点では大金星や大儲けとはならない。

そこは書いてるニュースに大きな間違いだと指摘したいが、ドラフトで獲得した投手には契約金がかかるので、その契約金を払わずにプロスペクトと西武のGMなどから評価されていた投手を獲得出来たのは、受け取る金額の差額とされている2400万円と比較したら得なのは間違いない。

 

昨年のドラフトで即戦力大卒投手を中心に大量指名したので、その後ろの層の不足は目に見えていた。

そこを補えたのは将来の投資としては大きなプラスになるだろう。

 

斉藤投手と合わせて今年は2軍のローテに定着という所までは育って欲しい。

そして3年目から1軍ローテチャレンジという流れで進めば、20歳のローテ投手が2名という他球団も羨む陣容が出来る。

投手王国の再建に向けてかなり良い補強が出来たという点では、正直驚いているがオリックスの立場からするとドラフト5位まではさすがにリストには入れれないので、そこは納得しているだろう。

 

ちなみにドジャース移籍の山本投手から、アップの準備を学んでいるという日高投手。

この山本理論とメジャーでも活躍した黒田アドバイザーの融合で、投手がより強化されるかもしれない。

新井監督も今年に世代交代を推し進め、来年が真の勝負と見ていると思う。

その来年に向けた戦いに現役ドラフトの内間投手、人的補償の日高投手、高卒ドラフト1位の斉藤投手が1軍に入って来ると、年齢分布も良くなるので良い判断をしたと言える。

 

本当に越年した段階で若い選手がいなかったんだなと思っていたので、この発表には正直驚きと喜びを感じている。

すぐに1軍に来てくれという事を期待するのは良くない。

3年目にローテに入れるように研鑽をして貰えればと私は思います。

 

即戦力枠はドラフトで指名した大卒・社会人卒の投手達がやってくれるでしょう。

むしろ彼らは1年目からある程度はやってくれないと困るので、そこはしっかり新人合同自主トレまでに体を作って来て欲しいですね。