上高地へは、このところ年に1度は訪れている

今回はまだいったことがない、地元ガイドの方がおすすめの新緑のシーズンである5月にいってみることにした

残念ながらが上高地の宿はほぼすべて満室なので夜行バス0泊2日という強行軍となった

朝5:20到着予定なので今回は横尾まで足をのばす予定だ

帰路は新島々から松本電鉄で松本にでて特急あずさで帰るルートを予約している


《目次①新宿〜河童橋〜明神橋》


1.  さわやか信州号 グリーンカー(新宿発 夜行バス)

2.  上高地バスターミナル

3.  河童橋

4.  河童橋〜岳沢湿原

5.  岳沢湿原〜穂高神社奥宮

6.  穂高神社奥宮

7.  明神橋



  1. さわやか信州号 グリーンカー 



JR新宿駅の新南口改札をでてすぐのエスカレーターをのぼり4階にあがるとバスの発着場所にでる

各バスの停留所はゲートと呼ばれ、発着する全てのバスの電光掲示板があり、まるで空港のようだ


バスタ新宿、鉄道•バス•タクシーの集約型公共交通ターミナルだ

深夜にもかかわらず東北から四国まで各地へ向かう夜行バスを待つ人々で溢れかえっていて異様な熱気を放っていた

世の中には、こんなに夜行バスを利用する人がいたのか…驚き



アルピコ交通 信州さわやか号5803 グリーンカー22:25発

もちろん満席であったが、1ヶ月前の発売と同時にハイウェイバス ドットコムで予約をいれていた

クレジットカード決済済のメールを見せるだけでチケット不要

スマホさえ正常に起動すれば乗車手続きはいたって簡単だ



さわやか号のグリーンカーは横3列でそれぞれの席が独立している

値段は片道¥14,000なのでスタンダードよりは¥2,000高い

高い気もするが上高地のホテル泊に比べればかなりのコストカットだ


出発すると間もなくして消灯時間となり、運転手からのアナウンスもなくなる

窓側と通路側のカーテンを下ろすと写真のようにほぼ個室状態となる

休憩は談合坂と諏訪のサービスエリアの2回

それもアナウンスはなにもないので止まったら勝手に降りて、パネルに書いてある時間にもどる

1回目の休憩は11:45から12:00だったように記憶している

2回目はあったのかどうかもわからないが、社内にトイレはついているので問題はない


  2.  上高地バスターミナル  5:30



バスはほぼ定刻5:30に到着

お日様は見えないが、あたりは既に明るくなっていた

バスの設備は申し分ないが、果たして眠れたのか?



その点でいうと残念ながら答えはNOだ物申す

人間の脳は座った状態で寝れるようにはできていない

眠れた人は夜行バスに乗り慣れた乗客の20%ぐらいだろう




本日は予想どおり晴天

天気図を睨みながら日程を決められるのも日帰りのいいところだ

気温も25度まで上がるという予報だが朝はダウンと手袋が必要なほど寒い(でも持ってない…ネガティブ

バスターミナルの売店や食堂も6:00からなので朝の温かいコーヒーは諦めるしかない

梓川の左岸(上流からみて)を徹夜明けで朦朧としつつ、寒さを堪え、河童橋へと向かった

  3. 河童橋   (5:50〜6:10)



「その昔、ここに河童が住んでいそうな深い淵があった」


「橋のなかった時代、衣類を頭にのせて川を渡った人々の姿が、河童に似ていた」


など河童橋の由来には諸説あるが、芥川龍之介の小説『河童』に描かれたことで有名となった


しかし、こんなに人影の少ない河童橋ははじめてだ




バスをおりた一団や早朝ガイドツアーの一団がいなくなると橋の周辺には本当に誰もいなくなった

橋はあまりの寒さで白く凍りついている無気力



河童橋から梓川上流の眺めは、雪をかぶった穂高連峰の稜線までクッキリと見せていた

空には雲一つない

最高のトレッキング日和だ



反対の下流、大正池方面に目をやると、焼岳が見える

前回までは大正池をスタート地点にしていたが、今回は横尾まで足を延ばすので河童橋を起点に上流を目指すこととした

  4.  河童橋(6:10)〜岳沢湿原(6:25)  0.7km




上を見上げると木々が芽吹いている

【タチツボスミレ】

足元にはタチツボスミレが花をさかせていた

【ニリンソウ】

この時期の上高地のエース、ニリンソウは、まだ早朝なので花びらをボンボリのようにとじたままだ

昼頃には見頃を迎えたニリンソウが一面に咲き誇っているはずだ

【ラショウモンカズラ】

ラショウモンカズラは、武将、渡辺綱が羅生門で退治した鬼女の腕に見立てたとされる

…と、花図鑑にかかれている


  5.  岳沢湿原(6:25)〜穂高神社奥宮(7:20)  2.7km



湿原にはコゴミとおぼしき芽が群生している

山菜の天ぷらが食べたいよだれ
 


六百山をバックに透明な湧水をたたえる

デッキから下を覗き込み目を凝らすと15cmぐらいはありそうな魚が悠然と泳いでいる

イワナと言う人もいるが、外来種のカワマスの一種らしい

イワナも食べたいよだれ



澄んだ水と立ち枯れの木は美しいが、早朝のため十分な陽の光がはいらす少し鬱蒼としている



小さいながらも滝のような勢いで流れる川もあり、歩いていて飽きない




河童橋からは梓川右岸(上流から見て)を歩いてきたが、早朝のため下ってくる人はほぼ皆無

山登りで先を急ぐ人は左岸を行くためか、追い抜く人もいない


  6. 穂高神社奥宮  (7:20〜7:30)



穂高神社奥宮の鳥居が見えてきた

明神池も良いところだが、今回はパスして入口で参拝と少しだけ休憩をして先を急ぐこととした

そういえば一睡もしていない夜行バスを降りて、ここまで一度も休憩らしい休憩はしていない



穂高神社奥宮のすぐ近くにある明神橋に到着

ほぼ貸し切り状態でバスターミナルから明神橋まで約3km、のんびり歩いても1時間くらい

ようやく気温も上がり始めてきた

ここから一気に横尾まで駈け上がる予定だが、それはまた別のブログで

《②に続く》