【庁舎問題】車椅子でいく世田谷区役所、バリアフリーレポート(第三回) | 世田谷区議会議員 中塚さちよオフィシャルブログ「世田谷の介護・福祉関係で交流!」Powered by Ameba

世田谷区議会議員 中塚さちよオフィシャルブログ「世田谷の介護・福祉関係で交流!」Powered by Ameba

世田谷区議会議員・ケアマネジャー中塚さちよの活動報告、議会報告、ケアマネのお仕事、日常など

re_IMG_5940

第三回:

【港区区役所編


今回は、
612日の世田谷区役所での訪問の後、

場所を変え624日に、i-link-uhttp://www.trapro.jp/articles/159の勉強会も兼ねて、
今度は私が住んでいる港区の区役所に訪問した時のバリアフリーの
レポートを比較してお届けしたいと思います。港区役所へは、
車椅子の私と介助者、母、それから知人二人を同伴して行きました。
この私を含めた
5人で、しっかりと目線を落としながら、
道中も談話を交えながら楽しい訪問となりました。





 

簡単に、港区の説明をすると、12F立てのその港区役所の庁舎の隣には、
道路を挟んで区議会の棟があり、
2階部分で中空の廊下で繋がっています。
雨天時での移動や道路を横断する危険な場面を回避しています。
また、区役所の最寄り駅が、
山手線浜松町駅より徒歩10分、
都営浅草線都営大江戸線大門駅より徒歩5分、
都営三田線御成門駅り徒歩5分と、交通アクセスがよく、
気軽に訪れることができます。

http://www.city.minato.tokyo.jp/map/index.html

港区公式ホームページ/施設案内・予約

 re_IMG_5880港区役所に入るまで:

大通りに面した正面入り口がありますが、それとは別の、
わき道に面した入り口につながる歩道が狭く、
通路途中の配電盤の設備が障害となり、通行を難しくしています。
一般の車椅子であれば、なおさら幅があり、通過は困難だと思われます。
また、タイル張りの継ぎ目が段差になっており、車椅子の車輪が乗り越えにくく、
さらに通行を難しくしています。

 









re_IMG_5883 

エレベーター:

建物中央付近に、エレベーターが向かい合わせで4機と、
建物両側に
1機ずつ運搬用エレベーターがあります。
また、扉の開閉を知らせる警告音がなり、目が不自由な方でも
挟まれる危険性は低いかと思います。
振動も感じられず、スムーズに階への移動が可能です。
一般使用の車椅子であれば、
2台は余裕をもって入れますし、
1台であれば、エレベーター内で1回転できるほどのスペースがありました。
内装もきれいで清潔、圧迫感は感じられませんでした。




re_20130624_i-link-uトイレ

駐車場階を含め、各階全てに男子・女子トイレとは別に、
独立したユニバーサルトイレが設置されており、
車椅子
1台がギリギリ回転できるほどのスペースがありました。
内装はシンプルで、手の届きやすい位置に、必要最低限の手すり、
手洗い場(給湯機能つき)、トイレットペーパー、
緊急時のベルなどが配置されており、利用者の利便性が配慮されていると感じました。
また、床に足で踏むタイプの、トイレの水を流すボタンが設置されていました。

 











re_IMG_5907B1
の駐車場階

緊急用のストレッチャー1台、通常使用の車椅子2台が置いてありました。

これも、利用者の目に、何かあったときにの安心を提供しているのかと思います。

 
















re_IMG_5919緊急時の非難用具

英国製の120万円相当の階段避難車が、区役所10階に2台、
道路を挟んだ区議会の棟に
1台配備されており、災害時などのエレベーターが使用できないような状況に陥った時、使用されます。使い方は簡単で、上半身をベルトで固定、必要があれば頭部もベルクロにて固定し、安全を確保した上、使用します。平らな場所を、通常通行時は4つの車輪で、狭い場所では2つの車輪で小回りを利かせ使用します。

階段では、薄い無限軌道(キャタピラ)を利用し、車輪を使わずにそのままスライドさせ降下します。階段避難車は、軽量で運搬しやすく、複数人の救助をポンピングで行うことも想定されています。
これが設置されたのは、
3.11の東北の大震災以来の危機意識が高まったことから反映されているのだと思います。

 

1Fのベビー休憩室

独立した形で、オムツ換え、授乳、リラックス用にプライバシーを
保護する配慮をした十分なスペースを利用者に提供していました。

 

庁舎内の案内人の存在

港区から委託された形で民間企業から雇われた案内人が配置されており、
案内が必要な方に、能動的に適切なサービスを提供されていました。

 

フロアの福祉の販売所

港区在住の障害者が制作した物品や成果物(手作りの品物、冊子など)
を販売などして、みなさんが立ち寄りやすい雰囲気を作っており、
福祉に対しての理解がある港区のスタンスを自然な形で示している。