Sounds of joy394 | 愛すべき櫻葉の世界

愛すべき櫻葉の世界

甘々櫻葉と翔ちゃんへの愛を甘くおしゃべりしてます♡




時が流れ、冬。

年末の足音が近づいてきた頃。


「まさ。誕生日おめでと。オレを見つけてくれて…待っててくれてありがと…」

「ありがとう、翔ちゃん……」


「誕生日に…オレをあげる…」

「いつも貰ってるよ?」


「もういらねぇ?」

「いる。欲しい……」


シーツの海に2人して溺れた。

日付が変わった瞬間、愛しい人の胸の中で眠っていたオレはスマホのアラームでセットしておいた曲で目が覚め、雅紀にお祝いの言葉とオレをプレゼントした。


そう。

今日は雅紀の二十歳の誕生日だ。


中学生の雅紀はオレが坂の下動物病院に勤めたという話を聞いてこっそり見に来た。

そしてオレをひと目見た瞬間に産まれる前の過去の記憶が蘇り、オレの記憶が蘇るまで待ち続けつつも猛プッシュをしてきたんだ。


あれから何年が経っただろう。

過去の記憶と今の記憶が行ったり来たりする中でオレたちは確実に愛を育んできた。


だからこそ、こうして今カラダを繋げる幸せを感じているんだ。


「あっ、あっ……ソコ……いい……」

「もっとシテ欲しい?」


「もっと奥まで……キテ!!!」

「ヤベェ…めっちゃ綺麗……」


奇声を上げながら雅紀の上で踊り続けるオレを雅紀は幸せそうに突き上げてくれた。








「起きれる?翔ちゃん?」

「んー。無理ぃ…」


「力加減を学べよ?」

「ばぁか。力加減バカ男なのはお前だろ////」


案の定声がカスカスだし、バンビみたいに足腰が役に立たなくなったオレを見て雅紀は嬉しそうにくふくふ笑う。


年末年始の長い長い休みだからこうして時間を忘れてただただ抱きしめあえるんだよな。


でも二十歳の誕生日のメインイベントはまだ始まっちゃいない。

ホントのサプライズはこれからだ。


雅紀、ビビるなよ!

覚悟しとけ!!!





そしてゆっくりめな朝飯兼、早めな昼飯を食い終わってから。




「さ、出かけるぞ」

「は?」


「いいから支度しろ」

「え?でもなんで翔ちゃんはスーツなの?」


「お前は普通の服でいいから。早くしろ。時間が迫ってるんだ」

「へ?へ?なになに???」


黒目しかない可愛い瞳をクルクルさせながらも雅紀はお気に入りの服を着ていつも通りの待ち合わせ場所の玄関で待ってるオレの元へ松葉杖をつきながら追いかけてきた。