pipipipipi……
スマホの目覚ましで目が覚めた。
時間は7時。
雅紀の腕の中からもそもそと手を伸ばして枕元のスマホの目覚まし機能を止めた。
つか、だいぶご機嫌に雅紀の胸を引っ掻いちゃったな。ごめん、雅紀。痛かったよな。
雅紀の胸に擦り寄りながらその引っ掻き傷にキスをしてから布団を抜け出してソファーに腰掛けて手早く着替えた。
朝食が来るまでにはまだ時間があるから雅紀を寝かしておいてあげたいんだ。
「ん、しょーちゃ…ん」
「ん?起きた?」
「ぷぷぷ」
「んだよぉ」
「声、カッスカスwww」
「っせぇwww」
布団から手を伸ばしている雅紀の方を振り向きながら笑うと、じっとオレを見つめている黒目しかない瞳と目が合った。
「なんかいいな。こーいうの」
「ん?」
「着替えてる翔ちゃん、えっちぃね」
「るせぇわwww」
着替える手を止めないオレを雅紀はニコニコしながら見つめている。
「翔ちゃん、今日の予定は?」
「チェックアウトしてから海沿いをドライブして、勝浦タンタンメン食おうと思ってさ」
さすが翔ちゃんは予定を立てるのに隙がないねぇなんて言いながら雅紀も起き上がり、着替えを始めた。
…。
……。
………。
……………。
いや、やっぱ分かるわ。
着替えてる時の雅紀、なんかえっちくていいわ。
じーっと見蕩れていると雅紀がくふくふ笑いながら手を広げてくれたから、その胸に飛び込んだ。
ぼすん!!
「ってぇー。思いっきり抱きつくなよー」
「悪いか?」
「悪くねぇ」
「だろ?」
ちゅ、ちゅ
ちゅ、ちゅ、ちゅ
ちゅ、ちゅ、ちゅ、ちゅ
仰向けに押し倒した雅紀の顔中にキスの雨を降らせてやった。