「しょーちゃん、しょーちゃん、起きて!朝!」
「んんぅ…」
「ほら!診療所に行くんだろ?今までより遠くなったんだろ?早く起きねぇと遅刻だぞ?」
「んん…」
「ごめんて!抱き潰してごめんて!だからお願いだからもう剥がれて?ね?じゃないとまたヤリたくなるから!!なぁ!」
「まさ…もっとぉ…」
「っこのっ!!」
「んっ…ん…やぁ…」
…がんっ!!!
「いってえええええ!!!!なにすんだ!」
頭に激痛が走る。
頭を抱えながらベッドの上をゴロゴロした。
ゴロゴロすればするほど足の間でオレのオレも一緒にぷらぷらしてる。
目を開けると真っ赤になったおでこをさすりながら上半身裸の雅紀がシーツにくるまったままオレを軽く睨んでる。
グズグズ甘えるオレに雅紀の頭突きが喝を入れてきたんだ。
……はっ!
忘れてた。
一昨日引っ越して昨日はめちゃくちゃ抱かれまくって、今日からの診療所への通勤時間が長くなったんだった。
「おはよ…///」
「くふふ。おはよ」
ちょっと照れながら雅紀に声をかけてベッドから起き上がった。
「って…つけすぎしゃね?」
「いやいや。つけろってオネダリしたのは翔ちゃんじゃね?」
「だけどさぁ。限度っつーもんかあるだろーよ」
「いやいや。翔ちゃんもめっちゃつけてきたよ?見る???ほら…」
やべ。
振り向いた先に見える雅紀の体にまた発情しそうになった。
確かに雅紀がオレの体につけたのと同じくらいか、もしくはそれ以上か分かんないくらいの愛の華が咲いていた。
淡い桜色のものから強めの紅のものまでまさに色とりどりだ。
「それ…今日のリハビリの時にみどさんに突っ込まれねぇ?大丈夫?」
「さすがに首のは隠せないからバンソーコー貼っとくよ。もう退院したわけだからさ、着替える時は更衣室を使うから誰にも見られないから安心して。つか、翔ちゃんもネクタイをちゃんと締めてよね?」
「んー。やって!」
「甘えたさんだねぇ…」
ベッドに座った雅紀の隣にギシッと音を立てながら座った。
するとくふくふと笑いながら雅紀はオレのワイシャツのボタンをキッチリ一番上まで止めてからしっかりとネクタイを締め直してくれた。
そして。
くいっ。
ちゅっ。
ネクタイを引っ張られたオレが少しバランスを崩して雅紀の胸に引き寄せられると、そのままキスの雨が降ってきた。
次第に深くなるキスにまた溺れそうになる。
ムクムクと大きくなるオレのオレをサラッと撫でた雅紀はニヤリと笑って言った。
「はい。いってらっしゃい!遅刻するよ?奥様?」
「……はい……」
「続きは帰ってからね?」
「……鬼……」
ムクムクしたオレのオレがパンパンになってる。
もおおお!!
ヨタヨタしながらオレのオレに静かにするように言い聞かせて、赤いヘルメットを手に玄関を飛び出した。
新生活の初出勤。
まさかこんなことになるなんて!
雅紀のやつ、覚えてろー!
帰ったらしつこいくらいに求めてやるからな!