【奈良時代】32 南都六宗ってどんな仏教?【日本史】
バチカンと創価学会の関係 ①
バチカンと創価学会の関係について、前回、書いてみましたが、コメントがなさすぎで、びっくりしました。僕は「もうちょっと反響があってもいいのではないか」と思っています。
創価学会は、日蓮大聖人様の仏教を学ぶ団体であるならば、第一番に学ばなければいけないことは、五重相対です。五重相対とは、五つのものを比較して、「どちらが正しいのか?」という相対論を勉強していくのです。
東大教授の故・中村元教授がいました。中村元教授は、「比較思想学」を勉強された教授です。比較思想学では、他宗教の違いを言いません。中身については論じません。
例えば、キリスト教に「愛」という言葉があります。仏教には、「慈悲」という言葉があります。中村元教授の「比較思想論」によると、慈悲と愛は同じではないでしょうか?
「比較思想論」では、違いを述べません。愛と慈悲の違いを述べれば、「比較思想学」ができてしまうのです。中村元教授は、「比較はいらないのだ。愛と慈悲という言葉は似ているだろう。同じような言葉だから、同じとみなせばよい」というのです。
正確に言うと、慈悲と愛は違います。仏教では慈悲を説き、キリスト教では愛を説きます。そのような見方は一切しません。中村元教授の「比較思想論」は、易しいのです。僕は両方勉強しているから、違いがわかります。
日蓮大聖人様の仏教は、学問的に言うと「比較宗教論」です。様々な宗教を比べてみて、「どの宗教が優れているのか?」ということを、研究されたのです。日蓮大聖人様は、各宗派のお寺を訪ねて歩いて、日本にある経典の全てを読んだのです。
全ての教典を読んだから、その違いがわかるのです。そうでないと、「仏教」という枠に入ってしまうと、念仏宗も、禅宗も、真言宗も、律宗も、華厳宗も、同じです。これらは、全て仏教です。
同じ仏教の中で「この経典がよいのだ」と主張したら、キリがありません。全ての仏教を認めることが、仏教界の一般的な考え方です。
奈良時代には、南都六宗があり、様々な宗派がありました。宗派というけれども、中身は全て違います。日蓮大聖人様は、全ての教典を読むために、全国のお寺を訪ねられたのです。
各お寺には、経典が所蔵してある経蔵があります。それを五重塔といいます。お釈迦様の教典は、8万4千巻ありますので、一つのお寺では収まりきれません。全国のお寺を訪ねて、日蓮大聖人様は経典を読ませてもらったのです。
経典は持って帰ることはできません。その寺で読むだけです。大事な点は、書き写したのです。そのようにして、研鑽を進めていったのです。日蓮大聖人様の仏教は、「比較宗教論」でもあります。
日蓮大聖人様の原点がわからないと、「どうして他の宗派の悪口を言うのだ。私が何を信じようが、勝手でしょう」となってしまうのです。それは、違います。経典の中身は、全て違います。日蓮大聖人様は、「どの経典が、この経典と、どのように違うのか?」ということを、研鑽されてきたのです。青年時代、10年以上かかって、経典の研鑽をされたのです。『観心本尊抄』などが、それです。
日蓮大聖人の仏法の根本とは、何でしょうか?まず、仏教の教典は、8万4千巻ありますが、仏教と違う教えを比較してみましょう。
仏教以外の違う教えというと、中国には道教、儒教があります。これらは、仏教に似ているけれども、仏教ではありません。
インドには、バラモン教があります。お釈迦様が対決されたのは、バラモン教です。バラモン教は、拝火教ともいいます。火を拝む宗教です。法華経の中には、「阿若・憍陳如(あにゃ・きょうちんにょ)」がでてきます。「阿若・憍陳如(あにゃ・きょうちんにょ)」とは、バラモン教の僧侶です。
バラモン教には、六師の外道がいたのです。六師は、仏教ではないけれども、仏教に似たものを説いていたのです。それで、お釈迦様の仏教を批判した連中です。
阿若・憍陳如(あにゃ・きょうちんにょ)は、バラモン教の僧侶の名前です。それを知らないと、法華経は読めません。六人の外道がいたのです。
ところが、「インドに本当の仏教があるのではないか?」と思って、インドに行く人がいるのです。そのような人は、バカなのです。お釈迦様は、六師外道を破折されて決着がついているのです。
「バラモン教とは、このようなものだ」ともうわかっているのです。バラモン教は、仏教ではありません。インドへ行ってお釈迦様以前の教えを習ってくる人は、バカだとわかるでしょう。
使い果たされた、賞味期限切れの外道の教えを学んでいるのです。それで「インドへ行って、新しい教えを発見した」と思っているのです。インドには、新しい教えなどありません。お釈迦様は全て破折されたのです。
結論を言うと、仏教とは法華経のことです。法華経以外に仏教はありません。「念仏が仏教だ」「禅宗が仏教だ」「真言宗が仏教だ」と言っているのは、ウソなのです。
例えば、真言密教で曼荼羅をつくります。胎蔵界曼荼羅、金剛界曼荼羅などがありますが、それらは全てウソなのです。空海は、仏教以前のバラモンの教えを「仏教だ」と言って、日本で広めたのです。
禅宗の教えも仏教ではありません。座禅は、中国の少林寺のやり方ですから、仏教ではありません。
そのように一つ一つ整理されたものが、日蓮大聖人様です。若い頃、お寺を訪ねられて、全ての教典を読んだのです。それで、「仏教の神髄とは、南無妙法蓮華経なのだ」と言われたのです。これは、大事なことです。
これは、とても大事なことです。「仏教とは、南無妙法蓮華経しかないのだ」ということです。インドの言葉で言えば、「南無薩達磨芬陀梨伽蘇多覧(なむさだるまふんだりきゃそたらん)」です。これが仏教で一番大事な点です。このように見ていけば、「仏教とは何を説いたものなのか?」ということが、わかってくるのです。
この世の中のものは、何からできているのでしょうか?それは、妙と法からできているのです。「人間はなぜ生きているのか?」というと、魂があります。それは、妙というものです。万物の根源をなしているものは、妙です。妙のことを妙法といいます。妙法を説かない法を麁法(そほう)といいます。
麁法(そほう)とは、「物はどのようにしてできているのか?」ということです。「物質は何からできているのか?」というのは、麁法(そほう)です。
妙とは目に見えないことを言っているのです。目に見えないことを妙といいます。目に見えることを法といいます。この2つのものを明らかにすることが、仏教の目的です。どうしてかというと、人間は死ねば妙になってしまうのです。生きている時は、法則性に従って生きているのですから、法です。
人間の目に見えない部分が妙で、目に見える部分が法です。「人間は何からできているのか?」というと、妙法からできているのです。
今の創価学会員は、教学を学んでいないので、そんなこともわからなくなっているのです。正理会の教学を学び、勉強をやり直しなさい!(②に続く)
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