憲法問題 | 中杉 弘の徒然日記

中杉 弘の徒然日記

毎日・毎日起きている事件について
ユニークな視点で書いています。

 憲法を考える場合に、大事なことは現実論と理想論を分けて考えることです。いま、憲法改憲をめぐって華々しい議論が生まれてくるだろうけれども、すべての議論は入り口論が大事です。

 入り口を間違えてしまうと最後はとんでもないところへ行ってしまいます。だから物を考える場合に、「これは理想論なのか、現実論なのか?」ということをまず先に考えておかなければいけません。

 理想論と現実論がゴチャゴチャになると結論のでない迷路に入ってしまいます。理想論とは「未来にこうなったらいいな」という話です。現実を処理する方法として、理想論では解決できません。

 現実論は理想がなくて、現実にぶち当たっている問題を「どのように解決するのか?」ということです。現実をいくら解決しても未来は何も生まれません。一つの事件が起きました。これを現実的に解決しました。これを何回も繰り返していくのですが、これでは未来に対するビジョンがありません。

 次の問題が起きました。「あそこにうるさいヤクザがいる。お金を払って静かにしてもらおう」というのが現実論です。どこにも理想はありません。その入り口をみなはき違えているのです。

 憲法論に入る前に「これは現実論なのか、理想論なのか?」と考えてみるのです。理想論とは「今すぐに達成できないけれども、人類にとってこのようなことはあったほうがよい」ということです。その理想論で現実を解決することはナンセンスです。でも、理想論がないと現実に偏ってしまい、未来に何も生まれません。理想論と現実論は立て分けしながら、両方ともに大事だとわかります。

 それで日本国憲法を考えてみると、「この日本国憲法は現実論なのか、理想論なのか?」というと、「理想論である」という位置づけをやってしまえばよいのです。「日本国は憲法を所持しています。しかし、これは理想論である」これが大事です。

 すると「GHQが憲法を押し付けた」「大日本帝国との関係性」など、くだらない憲法学者の述べる理論はみんな整理がついてしまうのです。「日本国憲法は理想論です。現実は違います」ということです。

その端的なよい例が憲法9条の2項です。「前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。」

これは現実論ではなく、理想論です。現実には「平和を愛する諸国民」などどこにもいません。中国は尖閣列島を狙い、沖縄を狙い、日本を中国の支配下に入れようとしています。

 ロシアも北方四島を返しません。60万人の日本軍を連れて行ったシベリア抑留の問題も謝罪していません。賠償金も払いません。北朝鮮は「日本列島を原爆で沈めてやる!」と言っています。これが現実です。

 韓国は世界中にありもしない従軍慰安婦像を造っています。日本の地位を貶めようとして「植民地にされた」と諸外国にウソを言っているのです。現実がこれです。「平和を愛する諸国民」が何処にいるのでしょうか? 全くいません。

 理想論で言うと「平和を愛する諸国民」ですが、現実は違います。「我々は現状の解釈では理想の憲法を逸脱します」と言えばよいのです。するとアメリカも悪く思いません。自分たちがつくって日本に押し付けたのですから、「責任がある」という話になってしまいます。それは触れないでおきましょう。

アメリカは理想の憲法をくれたのですから、それでいいでしょう。理想論です。現実はこれではやっていけません。現実ではやっていけないから自衛隊ができたのです。「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。」ということをもう破っています。自衛隊は陸海空軍の立派な戦力を保持しています。

 これは現実としてよいのです。だから、現実論なのか、理想論なのかハッキリとわけて人の話を聞く必要があります。論じるときには「これは理想論です」「これは現実論です」と立て分けていかなければいけません。そうでないと、クソ味噌一緒になってしまうのです。

 クソ味噌一緒のことを「乞食スープ」ともいいます。本来は入らないものをゴチャゴチャ入れて煮てみなさい。現実論をとっている自民党と、理想論をとっている共産党は喧嘩になるに決まっています。現実論をとっているから自衛隊があるのです。これでよいのです。

こんな立派な憲法を頂いたのですから、これが早く実現できるように頑張りましょう。しかし、現実はそうではありません。理想として憲法はそのまま置いておきますが、憲法を改正する必要はありません。

 我々はこの憲法を大事にしていきますが、現実の対応はできません。だから我々は現実論で対処します。これでよいのです。何故、憲法を改正する意味があるのでしょう。また、そんなものを改正してもすぐに現実とのきしみができて、現実の対処になってしまいます。

 どんなに憲法を変えても現実はもっと変わります。何十年も変えられない憲法をつくる必要などありません。世界はどう変わるかわかりません。我々は自衛隊までつくりました。確かに憲法違反です。憲法違反という考えはよくありませんが、現実的に我々は生きているのです。

 理想論にとらわれないのです。だから原爆が必要ならば我々は持たなければいけないし、原爆を持ちます。皆様がもっているのに「日本がもってよいのか?」という理論は成り立ちません。

 「目には目を、歯には歯を」です。原爆が飛んできたら敵国に報復しなければいけません。報復されるから撃たなくなるのです。現実論はそうです。それがわからず「自衛隊を軍隊に明記しないと可哀想だ。日陰の存在になってしまう」と言いますが、もう日陰の存在ではありません。

 大威張りで国際的に自衛隊は認められています。もうこのままでよいのです。何故、憲法を改正する必要があるのでしょう。日本では「自衛隊は軍隊ではない」と言っているのですから、それでよいのです。Japan Self-Defense Forcesです。

これは日本が言っていることで、外国人は自衛隊を「軍隊」と見ています。それでよいのです。よい考えです。このような強い考え方を持たなければいけません。

憲法改正をして軍隊を持ったならばどうなるのでしょう。今度は軍法会議を持たなければいけません。軍法会議を持つということは、軍人は日本国憲法に入らないということです。軍人の法規で裁くことになりますから、日本国法規で裁けません。

そんなものをつくって、国民の上に軍隊を置いたらどうなるのでしょう。とんでもありません退職金や殉職者や給料を手厚くして、そのようなことを充実していけばよいのです。今の自衛隊で充分です。軍法会議は入りません。

安倍さん、僕の提言をよく読んでください。ここに日本の未来のための解決策があります。他にありません。これから国会議員が集まって何十時間、何百時間やろうとも、何も解決しません。このようなことに解決の糸口をつけていくのが思想家の役割です。

これを提言しておきます。一番理想的なことは憲法破棄です。しかし、それは現在の政治状況ではできません。これを解決する方法は「憲法は理想論ですから大事に奉って頭の上に置きます。現実は現実が大事ですから現実的な行動をとります。憲法に拘束されません。」ということです。そうすれば安倍さんの頭もスッキリします。以上!

 

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