橋下徹は笑っている | 中杉 弘の徒然日記

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約1万票の差をもって大阪都構想は否決されました。難しいところです。70万票対69万票です。残念で本当は地団駄(じたんだ)をふんでくやしがるところですが、橋下徹は笑っています。顔が喜びに満ちています。なぜでしょう。

 これは多分このようなことに違いありません。橋下の興味は大阪市にはないのです。政治家として“そのまんま東”のように中途半端に宮崎県をほっぽり出して国政に参加しようと思ってもダメなのです。

 政治家はきっちり始末をつけるということが大事です。それを足掛かりにして「国政に出よう」ということを考えていたのに違いません。国政に出ようということは、「代議士になろう」ということではなくて「首相になろう」ということです。

 橋下さんには大阪の市長から日本のドンになろうという野望があるのに違いありません。まだ45歳で若く、まだまだ10~20年先の前途があるのですから、首相は狙えば狙えます。

 大阪市長を辞めて弁護士に戻るわけがありません。大きい夢を見た人は、小さい夢にはもどれないのです。橋下が弁護士に戻ったら何の仕事をやるのでしょう。財産の相談とか、もめごとの相談です。そんな仕事はもうできるはずがありません。

 天下国家をにらんで「国を動かす」という野望をもった人間は、細かい仕事は馬鹿臭くてもうできません。

 だから、彼の頭の中で狙っているのは間違いなく「日本の首相」です。この野望が消えることはありません。

 この都構想は、1万票の極小の差で負けたのです。彼が喜んでいる理由はそこにあるのです。これで、自分の責任がなくなったのです。「大阪市で都構想をやったけれども、市民の側が“NO!”と言ったのですから、これ以上自分には責任がない」と言えるのです。やるだけやったので、後はどうなっても責任はないのです。

 “そのまんま東”とは違うのです。橋下は途中で投げ出したりはしなかったのです。やるだけやって、住民投票をやったので、「もう俺の役割は終わったのだ。断ったのは民衆の側だから、俺は政治から手を引く」このようなポーズをとって引くと、「あの男は潔い。未練がない。責任も一応果たした」という評判が立ちます。

 そして「政治家にもなりません」と言いました。「でも、橋下さんは、すごい能力があるから政治に出てくださいよ」という声が「ワッセ、ワッセ・・・」と出てくるのをこれから待つのです。「ワッセ、ワッセ・・・」「橋下さんがいなければ」「橋下さん、政治に出てくれ」というシュプレヒコールが起こり、どんどん成長してくるのです。

 それもすぐに「出る」とは言いません。「いや、私は・・・」「いやいや、そういわないで」「いや、私はもう・・」という駆け引きをずっとやっていきながら、大きな条件をつかむのです。

 「狙いはなんだ?」というと、安倍の後継者です。「首相でやってもらおう」という密約ができるのです。彼の前に出たら、石原伸晃や、小泉進次郎など、彼には太刀打ちできません。彼の実行力、構想力、やり口に対抗できません。今のままでいったら必ず日本の首相候補になっていくでしょう。

 まだ首相の階段がつながっていません。首相を目指していくのですが、つながっていかないのです。しかし、彼のうまいところは、必ず一つの条件でガッとつなげるのです。また他にぶつかってガッとつなげて一直線で首相の道をとるのではないかと思います。

 今度はそうなると維新の党ではなく自民党の中に入るかもしれません。自民党に入り、隠然たる勢力をもち、天下取りを狙うでしょう。

 今回の住民投票の結果は彼にとっては思うツボです。だから笑っているのです。時がくるのを待つのです。負けたようなことを言っていますが、全然負けたと思っていません。これを見抜かなければいけません。橋下が代議士になるか、そして、首相になるかをみていきましょう。僕は特に支持しませんけどね。



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