伊勢神宮の旅  | 中杉 弘の徒然日記

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野ケ里遺跡(よしのがりいせき)


毎年、5月の連休になると伊勢神宮へ来ていたのですが、「今年は早めに行こう」と思って4月9日に伊勢神宮へ行くことが決まりました。「まだ連休前なので、多分空いているであろう」と思い宿を探したところ、伊勢神宮から300メートルの所にある神宮会館に宿をとることができました。

 総勢5名で雨の東京を朝5時30分に出発して、3時頃に伊勢市に着きました。まず、お参りするところは決まっていて、一番に参拝したのは伊雑宮(いぞうぐう)でした。伊勢神宮発祥の地である伊雑宮を最初にお参りすることに決めていました。

 伊雑宮は大変小さな神社で、村の神社という大きさです。その神社には、皇太子殿下も参拝に来るのです。伊雑宮は、皇室と深いかかわりのある神社です。

昔、この伊雑宮に伊勢神宮があり、伊勢神宮は内宮・外宮と別れて今の場所に移動したのです。距離にして伊勢神宮から7キロくらいのところにあります。ここが伊勢神宮発祥の地です。ですから「元伊勢(もといせ)」とも言います。

知っている人は参拝に来ますが、この神社を訪れる人はほとんどいません。我々は、伊雑宮を一番に目指して、伊雑宮の神様に一番に御挨拶申し上げたのです。とても質素で小さな神社です。守衛さんしかいないような神社です。

そこでお参りをすませてから、神宮会館に到着しました。食事まで時間があるので、おかげ横丁を散策しました。平日のせいか、ほとんど店は閉まっていて、昨年の5月ほどのにぎわいは感じられませんでした。

そこで、店が開いていたのは、赤福だったので、赤福のお茶セットを注文して、非常に満足しました。そして、神宮会館に戻り夕食を食べたのですが、非常に美味しい夕食でした。普通、旅館に行くと食べないものがたくさんあるのですが、ムダなく全て食べてしまいました。それくらい美味しく料理も洗練されていました。

翌日は、朝5時から伊勢神宮は参拝できるので、朝ロビーに行くと、1班、2班と分けられていて、ガイドさんがついて、伊勢神宮の参拝に行くところでしたが多くの人々が参拝に出かけていました。

伊勢神宮は凄いと思いました。伊勢神宮は誰も説法しません。ここが凄いところです。

仏教寺院へ行くと、坊主が出てきて説法します。神社には説法はありません。それが仏教寺院と神社の最大の違いです。

ただ、「何事のおはしますをば しらねども かたじけなさに 涙こぼるる」という神様がいらして、それを心の中で感じ取って「ああ、神様がここにいるのだ」と感じればよいのです。そして、「有難うございます。この神様のおかげで天皇が生まれて、我が国は今でも天皇に治められています。天皇がいない国は、ISISのような無智悪国の野蛮の国であり、我が国は平和を保ことができるのは、ただひとえに天皇陛下のおかげです」と感じ取ることができました。

伊勢神宮の内宮の参拝をすませてから、神宮会館で朝食をすませました。朝食もおいしかったのです。特別に凄い料理というものではないのですが、ムダがないのです。それで、おもてなしの真心がこもっているのです。それを感じるのです。他の温泉旅館とは、全然違います。

それから外宮を参拝して、東京の帰路へ着いたのです。今回の参拝で感じ取ったことがあります。それは、内宮に行った時に「一体、神社とは何であろう?」ということを感じました。神社を見るとお社があり、そのお社が塀に囲まれています。囲まれている塀は、板塀です。板塀でも、隙間があってちょうど1メートル50センチくらいの細長い板を立てかけただけなのです。

僕は「これはどこかで見たことがある」と感じ取っていました。そして、頭の中に浮かんだことは「あっ、吉野ケ里遺跡(よしのがりいせき)だ!」だったのです。今、吉野ケ里遺跡は灯篭や高倉造りの米蔵や、お堀があり、お堀を囲むところに柵があって、大規模な集落があったのですが、今では公園としてつくりなおされているのですが、「あの風景と似てるね」と、感じ取りました。

それは考えてみるとあたりまえで、「日本の神社とは何か?」というと、日本の古来の風習と習慣というものを現代に残しているということなのです。千木(ちぎ)・鰹木(かつおぎ)を使い、古代の建物そのままに建てたのです。古代にあった生活様式をそのままひきずっているのが神社なのだなとひらめきました。古代は、ここには王がいたのです。天皇家は「大王」です。大王までいかなくても、王がいて家来がいて、女官がいて、その集落を守っていたのです。

その集落のまま引きついできたのが神社ですが、神社には王様はいません。家来も、女官もいません。王が神様という形になって神様の周りに神官たちがひかえて、神官が家来の役割で、巫女さんは女官の役割です。

古代は王・臣下・女官がいたのですが、現代では神・神官・巫女さんに変わったのです。中身はそのように変わっているのですが、様式としては古代のままで、神社に立つと古代の生活様式にタイムスリップした気分になるのです。それを感じ取らなければいけません。

特に内宮でも、外宮でも感じました。「神社とは、古代にタイムスリップすることなのか。ただし、王様が神に入れ替わり、古代の様式を神として伝え、連綿として2700年の間、伝えられているのだな」と分かります。

もう一つ気が付いたことがあります。伊勢神宮には、しめ縄がありません。外宮にもしめ縄がありません。出雲大社へ行くと巨大なしめ縄があります。今回、出雲大社に奉納の大注連縄は長さ135メートル、太さは最大8メートル、重さ44トンと日本では最大級の注連縄です。その巨大しめ縄がとぐろを巻いています。これが出雲大社です。

それで、古代遺跡を考えてみると、日本の三内丸山遺跡から始まる縄文文化の縄文としての神社があったのに違いないのです。神社が次々と日本海側に建てられて、出雲が神社の最終地点です。出雲大社とはどのような神社かというと、縄文の神社だということが分ります。

そして、伊勢神宮は縄文の文化ではなく、弥生文化だと分かります。弥生とも言えませんが、そのような二つの文化の系列があり、どちらかというと僕はユダヤ教だと見ています。出雲大社には、ユダヤ教の流れがありません。

そして、縄文信仰はヘビ信仰と同時に森信仰です。「森に神が住む」という信仰です。人間が造ったお社に神が住むのではなくて、森に神様がいて、「森自体が神である」という信仰です

森に入ると栗・どんぐり、色々な山菜もあります。森があって、縄文人は生きられたのです。縄文の神様は「森である」ということが分かるのです。縄文時代の人々が一番怖がったのは、この神聖な森にいるヘビだったのです。

ヘビは森を守るように侵入してくる人間にかみついたりするのです。まむしもいるので、人間はヘビにかまれたら命を落とす者もいたのです。森で一番怖いものはヘビだということを縄文人は知っていたのです。

縄文の神社はヘビをお祀りしていたのです。その名残がしめ縄です。しめ縄とは、ヘビが交尾をしている姿です。喜んでよだれを垂らしているのが、「したたれ」です。しめ縄とは、ヘビが喜んで交尾している姿を現しているのです。

神社のお社の中には、大きな鏡があります。「その大きな鏡は何ですか?」というと、「カガノ目」と言いました。「カガノ目」とは、ヘビの目を表します。鏡である「カガの目」とは、ヘビの巨大な目を表すのです。

森には巨大なヘビがいて、森を守っています。大人しくしていれば人間も守られるのですが、森を怒らせたら大変です。「大蛇が暴れるぞ!」という事を恐れてヘビをお祀りしたのです。これがヘビ信仰です。それが出雲大社に伝わっていくと、最大直径8メートルもある大蛇が交尾をしている姿である、巨大しめ縄がぶらさがっているのです。

出雲には、ヤマタノオロチという八頭の頭をもった巨大なヘビの伝説があります。それからきているので出雲大社の巨大しめ縄は、ヤマタノオロチのような巨大ヘビを表し、これは縄文信仰を表しているのです。

出雲大社は記録に残っているだけで高さが100メートルあったのです。今は、20~30メートルです。大成建設が古代の神殿の設計図を造っていました。縄文信仰は、そのように高い所へ行く文明だったのです。

三内丸山遺跡へ行くと、その原型が「掘立柱」と言って、6本の柱が建っています。バカを言うものではありません。あれは神社に決まっているのです。神社は高い所へ行くのです。縄文信仰は森を神と祀り、ヘビを神と祀り、高い神殿を造ったのです。

ですから、直径1メートルもあるような木が6本組み合わさって、三内丸山には神社が造られていたのです。

違う形の文化が弥生文化に代表される、外来の神が伊勢神宮の原型の神だと思います。どちらかというと、その神はユダヤ教の流れです。天照大神は太陽神です。古代は、西洋も、アメリカ・インディアンも、南米のマヤも、エジプトも太陽神を拝んでいます。

古代世界は、共通して太陽神が御神体です。日本では、太陽神が神格化されて天照大神になったのです。天照大神(あまてらすおおかみ)とは、太陽神です。その信仰がユダヤ教に代表されるものであり、それがだんだんと融合されてできたのが、現代の神道です。

だから伊勢神宮にはしめ縄がないのです。そして、ユダヤの風習がいたるところに神道には伝わっているのです。この神道はユダヤが持ってきたものであり、天皇家の十六菊花門もそうです。民のことを「大和(ヤマト)」と言います。ヘブライ語では、「ヤウマト」と言います。ヤは「神」、ウマトは「民」ですから、大和民族とは「神の民」であるユダヤ民族だったのです。

そのように考えながら納得したしだいです。



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朝堂院大覚 剣道と神道 2014 ・6・5


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