靖国神社 | 中杉 弘の徒然日記

中杉 弘の徒然日記

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安倍首相は、昨年の暮れに靖国神社に参拝しました。今年の8月15日には参拝しませんでした。何故、靖国神社に首相が行くと諸外国が大騒ぎをするのかということに考えてみたいと思います。

 安倍首相が靖国神社に行った時にアメリカの国防省、政府関係者が「失望した」という表現をしました。これでよく分かります。アメリカも怒らせてしまったのです。もちろん、シナ及び韓国は、烈火のごとく怒り、日中首相が首脳会議をしようとする時に、二つの条件をつけてきました。

「日中首脳会談を実行してもよいがこの二つを実行してくれ。一つは総理大臣が靖国神社に行かないように。二つ目は尖閣列島は中国との間に問題があるのだということを認めろ」ということです。「中国領であるということを認めろ」と言っているのではなないのです。「問題があるということを認めろ」と言うのです。「この二つのことを約束してくれれば、いつでもシナは日本との会談を行う」と、このような生意気な発言をしました。

 それほどまでに靖国神社は大きな政治的な比率をしめています。実は何が問題になっているのかというと、「A級戦犯と称される人々が合祀されている」ということから問題が始まっているのです。

 この問題は、松平永芳(まつだいらながよし、1915年―2005年)という第6代宮司が勝手に夜中の12時にA級戦犯をお祀りしてしまったことから始まります。この松平さんは、旧子爵です。越前福井藩主の松平春嶽(まつだいらしゅんがく)の孫にあたります。松平永芳は、海軍の軍人であり、終戦当時は中佐だったと思います。

 戦後は陸上自衛隊に入り、一等陸佐で退官するのです。その後、松平さんが靖国神社の宮司に迎えられたのです。旧華族で、生粋の職業軍人です。

この人のことはあまりよく分かっていませんが、物凄い愛国者です。靖国神社に遊就館という戦争記念博物館があり、その中に特攻隊の遺書や、ゼロ戦が並べてあり、「あの戦争は侵略戦争ではない。自国防衛のために戦った」ということを主張しているのです。

 アメリカ人は遊就館に入ると不愉快な気持ちになるのです。A級戦犯を靖国神社にお祀りすることにより、天皇陛下もお参りできなくなってしまったのです。何故なのでしょうか。

それは日本が昭和26年にサンフランシスコ講和条約を受け入れる時に、かつて行われた「東京裁判の判決を受け入れる」という約束をもって、国際社会に復帰したという事実があるからです。インチキ裁判だとも言われています。インチキ裁判と言うと、国際社会に復帰できなくなってしまうのです。

ところが、A級戦犯を松平宮司が、靖国神社に祀ってしまったのです。日本の総理大臣が靖国神社に行って参拝するとなると次にどうなるのかというと、「あの戦争は悪くなかった」ということになるのです。

連合国が考えた事は、A級戦犯が悪いのです。「A級戦犯に騙されて、日本人はとんでもない戦争を起こして、世界中に迷惑をかけて死んだのだ。でも、日本国民は被害者であり、悪くはないのです。A級戦犯だけが悪いのだ。このA級戦犯が戦争を起こして第二次世界大戦に入ったのだ」という主張です。

天皇はA級戦犯が祀られているので、靖国神社にはいけないのです。天皇から見ると「A級戦犯が悪くて自分は罪がない」という形になっているのだから、天皇がA級戦犯を拝んだらおかしいのです。A級戦犯だけが悪いのです。

東条英機もそんな事は知っていたのですが、黙って何も言わないのです。「悪いのは私達なのです」という日記が残っています。

A級戦犯が祀られている靖国神社に首相がお参りするということは、「あの戦争は間違っていなかった」ということです。侵略戦争ではないのです。A級戦犯と言われる人は、日本国民のためには真剣に戦ったのです。ということは「東京裁判がインチキ裁判です」と言っていることと同じ事なのです。

今すぐにこの問題は火が噴きませんが、日本の総理大臣が靖国神社にお参りすることになると、やがて「東京裁判を見直せ」「おかしいではないか。インチキ裁判ではないか」ということになってきます。

「東条英機は悪い人ではない」という意見も出てきます。「日本は悪くない。本当に悪い事をやったのは、アメリカではないか!」という理論になってしまいます。当然そうなるのです。アメリカはそれを分かっているのです。

東京大空襲、大阪大空襲、横浜大空襲、広島・長崎に原爆を落として日本人を皆殺しにしたのは、アメリカです。国際法違反をしたのは、アメリカなのです。そのようなところに火がつく事を非常に恐れているのです。

安倍さんが靖国神社に行った事に対して「失望した」と言ったのはそのような意味なのです。アメリカは「失望した」のです。この問題がだんだん大きくなってくると最後は「アメリカが悪い」ということになってきます。事実です。それを恐れているのです。

中国からみると、アメリカと手を組んで、日本を悪者にして治まったのに、「日本が正しかった」と言われては困るのです。だからどうしても封じたいのです。韓国も同じです。「日本の植民地にされた」とウソを言っているのです。それもそうではないと分かると大変な事です。韓国人の主張は一言も認められなくなります。そのような問題を含んでいるのです。

A級戦犯の合祀を独断でやった松平宮司は、物凄く偉い人だと思います。この人の祖父が松平春嶽(まつだいらしゅんがく)という秀才です。「松平春嶽に会えば誰人も敵わない」と言われた優れた家柄です。

松平宮司は、絶対に分祀しないのです。靖国神社の遺族会も「分祀してくれ」と言うのです。何故、遺族会が「分祀してくれ」と言うのかというと、「ここに祀られている靖国の英霊たちは、東条英機に騙されて戦争をしていったのです。悪いのは東条です。靖国神社はいい人をお祀りしている」と思っているのに、そこに東条さんがポンと祀られてしまうと、東条英機だけを悪人にしておけなくなってしまうのです。

「日本国全体が悪かったのか」と思うとそうではなく、日本国はよかったのです。このような事をやる人を「英断の人」といい、天皇も一時は靖国神社に行けなくなります。

しかし、事実は事実としてA級戦犯ではないのです。「立派に日本のために戦った凄い人物なのだ」と言った松平宮司の英断に我々は目をむけていかなければと思います。


※年内のブログはこれで終わりです。

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