ピアノ歴のお話の続きです。

1. 小学生時代の話

2. 講師養成コースに申し込むまで

3. 講師養成コース

 


30歳の時、ピアノ再開から半年で、右手の薬指から腕にかけて、痛みが走るようになった話。

理由は以下の3つだと思います。

1)実力以上の曲を練習したこと
初級用の練習曲を卒業して、本来ならソナチネや簡単なソナタレベルの曲に入る段階だった頃。

 

先生「あなたは練習熱心だから大丈夫かな」☺️

 

と私の大好きなモーツァルトの難しめのソナタを練習することになりました。

細かい16部音符の旋律を、とても丁寧に練習していきました。

それが裏目に出てしまいました。💦

2)基礎練習のしすぎ
大学生の頃、リコーダーのレッスンを受けていた私。
その時は50分レッスンで、前半を基礎練習(ロングトーンや音階など)、後半を演奏に当てていました。
なので「音楽の練習は、ウォーミングアップとして20〜30分くらい基礎練習するもの」と思い込んでいました。

なので、ピアノもハノンなどを自分で熱心に取り組んでいました。

でも、ピアノでそれはやっちゃいけないんだそうですね💦

後に、ジャズピアニストの小曽根真さんが、ラジオで仰っていました。

 

「ピアノはメカニカルな楽器なので、吹奏楽器のように基礎練習に時間をかけちゃうと指に負担がかかって手を壊す。

音階などをさらっとやって、エチュード(練習曲)を弾く。」

 

でも、残念ながら私がこれを聞いたのは、指を痛めた後の話でした💦

3)休まなかったことと、情報不足
今、インターネットの情報を見ると、手が痛んだ時は「まず手を休めること」と言われています。
でも、当時の先生は「手を痛める=弾き方に問題がある」という認識で、弾き方をまず矯正なさいました。残念ながら、その弾き方は、今日の情報を見ると、さらに手を痛めてしまう弾き方でした。


また、こうも仰いました。

 

「あなたは手が小さいから本来はピアノには向いていない。

ヨーロッパでは子供がピアノを習う時、最初に手をチェックして、ピアノに向いていない子には習わせない」

 

(※後に、これは違う考え方の先生もいらっしゃるとわかりました。)

頑張って資格は取ったものの、さらなる研鑽を積むための練習は、厳しい。私の手はそもそもピアノ向きではないらしい。このまま頑張り続けて、講師として生きていけるのか…

結局、講師になるのは難しい、という結論を出しました。

 

その後しばらく趣味としてピアノを続けましたが、やはり手の痛みは引かず、転職を機に辞めることになりました。


それでも、講師を目指したのは良かったと、今でも思っています。
それまでの私は、子供の時にピアノを続けられなかったことが悔しさとなってかなり根強く残っていました。どこかで「辞めさせられたのは親のせい」とも思っていました。

でも、自分で全力でチャレンジしてダメだったのだから、結果は受け入れられました。ピアノを辞めたのも、講師になれなかったのも「親のせい」ではなくなりました。むしろ両親なりにできるだけのことをしてくれたことに、素直に感謝できるようにもなりました☺️

 

当時の先生も、先生の知識と経験の範囲で、できるだけのことをしてくださいました。

手は痛めたけれど、全力でピアノにチャレンジするのは、本当に楽しかった。

それに、現在はドイツで無事ピアノを習っていますが、日本の先生方から教えていただいた音楽性は、こちらでもバッチリ認めていただけています。

今でも感謝しています。☺️