ピアノ歴のお話の続きです。
ピアノを弾きたいけど弾けなかった私は、ずっと
「音楽を本気でやりたい、
でもそれはトクベツな人でないとできないし許されない、
私ごときにできるわけがない、
私は音楽で生きてはいけない」
という思い込みの中にいました。
しまいに、大人になる頃には音楽をやっている人を内心羨んだり、趣味でピアノを弾いている方やピアノ教師をしている知り合いに
「ピアノは習ったことない」
と言い張ったり。
随分ひねくれたヤツでした😅
それでも音楽がやっぱりやりたくて、
実家にいた頃はお下がりの電気オルガンをずっと弾き続け、
小中学校の教材で支給されたリコーダーを吹き、
大学に入ってからはリコーダーの先生を探してレッスンも受けました。
社会人になってからは日本の伝統音楽も習い、先生のお手伝いで奏楽のお手伝いも沢山させていただきました。
それでも、ピアノを辞めた悔しさと、両親から浴びた言葉の数々は、ずっと心に重くのしかかっていました。
当時はインターネットが今ほど普及していませんでした。本屋さんには習い事や就職転職用の技術習得コースを紹介した雑誌が山積みされていました。
その中に、「音大を出ていなくてもピアノ講師になれる」とうたった講師養成コースが紹介されていました。
最初は、激しく反発。😅
「音大も出てない先生がピアノを教えるなんて、そんなことできるわけないじゃない!」😤
でも…ね。
ホームページを出しているピアノの先生の記事を読むと、時々いらっしゃったんです。やはり両親の教育方針や経済事情で音大にはいけなかったけれど、ヤマハやカワイの資格をとって講師をしている方々が。
みなさん、音大を出ていないハンディは承知。その代わり、それを埋めるべく、真摯に努力していらっしゃいました。
私が自分の本心に蓋して
「音大がどうのこうの、
トクベツな才能がどうのこうの」って
言い訳しているに過ぎない。
「そんなにピアノを弾きたいなら、先生になりたかった思いがくすぶっているのなら、思い切ってやってみよう」
そう決心し、講師養成コースに申し込んだのが30歳です。