ハートネットTV「子どもクライシス」第4回を見て | 無料塾「中野よもぎ塾」のブログ

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こんにちは、塾代表の大西ですニコニコ

昨日、NHKの「ハートネットTV」を見ました。
〝シリーズ 子どもクライシス 第4回 「子どもの貧困」寄せられた声をもとに~〟
http://www.nhk.or.jp/heart-net/tv/calendar/2014-04/30.html

今回の番組は、サブタイトルから見てもわかるように、これまで同シリーズで子どもの貧困問題を扱ってきた中で、寄せられた視聴者の声の紹介を中心に組まれていました。

やはり、「自己責任」という言葉がキーワードになっていた気がします。

「子どもがこういう状況に追い込まれるのは親の責任。それを税金で助けなきゃいけないのはおかしい」
という感じの意見が寄せられていたのですが、それに対して出演者の荻上チキさんが、
「今なんとかしなくてはいけない問題を、自己責任と言ってしまうのは楽で簡単なこと」
ということをおっしゃっていて、これにはかなり納得しました。

正直、自己責任だという人の気持ちも、わからなくはありません。
どうしようもないケースもあれば、どうにかしようがあったケースもあると思います。
ただ、それを言っても始まらないわけで。
子どもには関係ないですし。
どうにかしようがあったとしても、それができなかった背景も考えるべきでしょう。

他人事として「自己責任」と言ってしまうのは、本当に楽なことです。
その言葉を口に出せば、自分は何も考えなくて済むからです。
世の中全体が、行政が、そういうふうに考えれば、もう福祉のことなど考えなくてもよくなります。
病気にかかるかどうかも自己責任の範疇になるのかもしれません。
ブラック企業に入り心身を病んでも、そういう会社を選んだ人の自己責任でしょう。
低学歴が就職の妨げになっている人は、そもそも勉強が足りなかったのだから努力不足、自己責任です。
自己責任……他人に対して使うときには、なんて楽な言葉でしょうか。


自己責任、それも確かにあります。
でも、だからといって、誰も救われない世の中になるのは怖いです。
自分にだって、いつ何があるかわからないのですから……。
みんなで少しずつ、できる範囲で、できることをやって助け合う。
今世の中が、そういうことをしづらい「空気」になっていっている気がして、怖いなと感じました。