happiness 200 | 大宮さんと一緒 。。。

大宮さんと一緒 。。。

大宮さんの妄想BL小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。

にのちゃん大好き♡嵐さん大好き♡

大宮さんに癒されて、ドキドキして、毎日幸せ。

嵐のみなさんずーっと、幸せをありがとうございます!




ハルと名前をつけたハムスターは、すぐにかずに懐いた。


毎日、朝起きると最初にハルのお世話をするかず。


水を替えて、エサを入れて、トイレの掃除をして、飼育当番の子どものように一生懸命に世話をしてた。


1週間もすると、ハルはかずの手の上に乗ったままひまわりの種を食べたり、見づくろいをしたりするようになって。


かずはすっかりハルに夢中だった。



ハルを部屋の中で遊ばせているかずの横で、今まで描いた絵に色をつけたり、かずとハルを描いたりする日々。



寒い冬の終わりを告げるように、春の嵐が起きたその日。



かずはハルと遊んでて、俺は先週松にいに会ったときに言われた絵本大賞の発表のサイトを検索してた。


松にいから聞いてた雑誌の名前を見つけて、絵本大賞のページをクリックする。



ページが開いて、第31回絵本大賞って書いてあるのを見て、何気なく画面をスクロールした。



出てきた文字と画像に、一瞬、頭の中がフリーズする。



「ええええええええ!」



自分の口から出たとは思えない大声が部屋に響いて。


びっくりした顔のかずがこっちを見てる。



「かっ、かず!ちょっと、こっち!や、ごめん。勝手に見ちまった....」



俺の頭の中はプチパニック状態で、言ってることも支離滅裂。


キョトンとした顔のかずは、それでもハルをケージに入れて俺の方に歩いてきてくれた。



真顔で俺をジーッと見るかずに、こっちって画面を見るように促す。


スッと画面を覗き込んだかずは、しばらく画面を見つめてからパッと顔を上げた。



「お...のさん、ほんと?」


画面を見るかずの目に、光が灯っていく。

どこかぼんやりとしてた目が、キラキラと潤みだす。



「本当だろ。だって、そう書いてある」

「俺、大賞?」

「おう!」

「嘘...みたい」

「嘘じゃねぇだろ。....あ!松にい!松にいに聞いてみよう。電話....や、行けばいいか...」





絵本大賞のホームページには

『絵本大賞  MUSIC  
作 にのみや かずなり  絵 おおの さとし』

の文字と、俺たちの絵本の画像。



下の方には

『発売中の絵本のせかい 4月号で、大賞から30位までの受賞作品を紹介しています。』

って、書いてある。





信じらんないって顔してるかずの目は、もう涙がこぼれそうなほど潤んでて、俺は人生で一二を争うくらい焦ってて。


フル回転させた頭で思い出したのは松にい。



申し込みやなんかは全部松にいに任せてて、まさか大賞をとるなんて思ってもなかったから、何をどうすりゃいいのか全然わかんねぇ。



明日はかずが松にいの家に行って、細かい雑用や松にいの資料のまとめ作業をする日だけど、明日までなんて待ってらんない。



今日も家にいるはずだけど、とりあえず電話して行っていいか聞いてみる。


電話の向こうの松にいはどこか愉しそうな声で、いつも通りせっかちだ。


「あの、松にい。言われてたホームページ見た。今から行っていい?」

「あー、いいぞ。あと、あの絵本持ってこいよ。じゃあな」

「あ...う...」



返事の途中で電話は切れた。


MUSICの絵本を持ってこいって言われる。


かずも電話を置いた俺を見て、さっと2階に上がっていった。


俺もあとを追いかけるように部屋に戻って、とにかく急いで準備をすると、いつもの鞄にMUSICを入れて、かずと玄関を出る。



舞い上がる風の中、自転車の後ろにかずを乗せて走りだした。