【冬嵐】~大宮~ | 大宮さんと一緒 。。。

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大宮さんの妄想BL小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。

にのちゃん大好き♡嵐さん大好き♡

大宮さんに癒されて、ドキドキして、毎日幸せ。

嵐のみなさんずーっと、幸せをありがとうございます!



#何があっても味方だから











『みんなやめろよ』




唐突に思い出した智の言葉。






まるでお姫様を守る王子様のように、その小さいはずなのに大きく感じる背中で、俺を庇うみたいに両手を広げたあなた。


あの時、そんな真剣な場面でもなかったし、感激するような空気じゃなかったんだけど、俺の胸はキュッと締めつけられた。


あんたは知ってるのかな?
俺があなたを好きだってこと。


知っててそんなことしたんなら、あなたって本当にヒドイ人だよね。



って、思った。














2013年のコンサート。

札幌ドームで歌ったのは、自分で作詞作曲したソロ曲。


なのに歌詞を間違えちゃって、その後のMCでは面白おかしくいじられることに。


そりゃそうだよ。

俺だって、他のメンバーがやったとしたらネタにするもん。


単なる失敗で終わらせるより、ネタにした方がマシ。

ごめんねってすることも、逆ギレすることも出来るし、笑ってもらうことも出来る。


わかってるから、すぐに通じる俺達だからその日も翔ちゃんは俺のこといじって。


潤くんも相葉さんも、ちゃんと流れに乗って俺VSメンバーの構図になるはずだった。




なのに

このおじさんは、突然、本当に突然


「いい歌詞で」


って、言ったの。



ちょうど、翔ちゃんと自分で書いた歌詞間違えるか?って話をしてて、俺が自分で書いたのは忘れちゃうんだよなーみたいなこと言ってて。



そこにこのおじさんの声が。



4人ともハッ!って、なったよね。



で、俺咄嗟に言った。


「わたし側についてくれるとは」


って、ちょっと感激!みたいな感じで。



したらさ



『みんなやめろよ』




って、お姫様をかばう王子様の登場ですよ。


惚れちゃうでしょ?


てか、惚れてるのに。

諦めなきゃって思ってたのに。


また惚れさせるとか、なんの嫌がらせよ。



キュンなんてしてる場面じゃないのに、思春期の乙女みたいにドキドキ高鳴る胸を、必死で無視してMCを続けた。




ちゃんと来てくれたみんなと楽しんで、楽しんでもらって、みんなで手を繋いで自分達の名前を言う。



バックステージに戻って、テロテロ歩くあなたの肩は、いつも通り俺の肩とくっついてる。




熱い体温と、掠れた息。

みんなが見えなくなった途端に戻ってくる乙女思考。



気づいたらポロっと言葉がこぼれてた。



「なんで、あんな王子さまみたいなことしたの」
「あ?」
「歌詞を間違えた時...」
「あー。だってお前の理想って、いつでも味方でいてくれる人だろ?」




え?
あんた何言ってんの?


それって、なんか俺のこと好きって言ってるみたいだけど。


この人、時々日本語おかしいから、なんか言い間違えてんのかもしれないし。



いや、たぶんそうだし。


てか、俺どうすりゃいいの?


いちおう、これでも軽く10年以上も片想いしちゃってる人にこんなこと言われて、どんな顔してりゃいいのよ。



戸惑っちゃって返事の出来ない俺に、さらに聞こえるおじさんからの言葉。




「俺、かずが好きだから。俺のこと好きになってほしい」



ふにゃんと笑ったその顔が、嫌になるほど可愛くて。


いつまで経っても、この人に恋をした頃に戻ってしまう。



「なぁ、俺のこと好きになった?」



いつもは無口なこの人が、こんなにも話すなんて明日は大雪にでもなっちゃうんじゃないの?


思わずふふって笑ったら、少しだけ口を尖らせた大野さんが、俺をジッと見てる。




言ってもいいかな?


あなたの事、ずっとずっと好きでしたって。



言ったら俺達どうなるのかな?




拗ねたその唇に、チュッとキスして『好き』って言ったあの日。




あの日から俺達は二人になって。


今、俺の部屋で寛ぐのはいつだって俺の味方をしてくれる大好きな恋人。




俺の膝で眠る恋人を見つめながら、幸せな気持ちで俺も目を閉じた。








おしまい♡













2013年のLOVE魂札幌ドームコンレポより