UB side N | 大宮さんと一緒 。。。

大宮さんと一緒 。。。

大宮さんの妄想BL小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。

にのちゃん大好き♡嵐さん大好き♡

大宮さんに癒されて、ドキドキして、毎日幸せ。

嵐のみなさんずーっと、幸せをありがとうございます!




少なすぎる家具。

だだっ広い部屋。




普段は座らないでかいソファーにぽつんと座るのは、俺の恋人。


手にはゲームのリモコン。



いつも座ってる床の上のクッションは、かずのお尻の形に潰れたままで。




「ただいま」

「あ...智......おかえりなさい」



ゲームをしてたはずの恋人は、すぐに顔を上げて俺を見た。


その少し硬い表情の顔を見て、またかと思う。






少ない正月休みにお互いに実家に行くのはいつもの事だ。

泊まってくることもある俺とは違って、かずはいつも日帰りで「俺の部屋なんかないんですから仕方ないでしょ」なんて言ってる。


だから俺は必ずかずの家に帰ってくる。


ほとんど一緒に暮らしてるようなもんで、一応自分のマンションもあるから、そっちにも普段は帰ったりするけど正月休みは二人で過ごす。


それがこの数年続いてる二人のルールだ。



貴重な連休はこんな時くらいしかないから、いつもならご機嫌でビール飲みながらゲームをしてるかずはニコニコしてて可愛くて、俺は吸い寄せられるみたいに隣に座ってキスしたりするんだ。



だけど、今日はちょっと違う。





「かず」

「なんですか」

「ただいま」

「さっきも聞きましたよ」

「うん。なんか心どっかに行ってるみたいな顔してるから」

「そんなことありませんよ」

「あるだろ」



ほら見ろ。

そんなことありませんって何だよその返事。


わかってんだよ。お前がそんなになってる理由なんて。



「新聞見た」

「.....そう」



かずの隣にどすんと座って見る俯いた横顔は、泣きそうにも見えて堪んなくてぎゅっと頭を抱き寄せた。




「わかってて言ったんだろ」

「うん」

「いつもだもんな」

「うん」

「相葉ちゃんはわかってるから、気にすんな」

「.....ん」



かずが紅白の後に受けたインタビューで言った一言が、ちょっとしたザワザワになってるのは俺の耳にも入った。


上に立ったなんて、本気で思ってたら言うわけがないのに。

そこだけを切り取られた発言はいつだって、かずに向かう。


こいつの愛情表現は本当にどっか歪んでるって言うか、自己犠牲的なとこがあって。


若い頃、嵐が誰かに嫌われるなら慣れてる自分が嫌われるのが良い。

みんなが嫌われるのは嫌だって言い張って、それは俺達だって同じだよって言ったのに、たった一人で悪役になった。


きつい事言うのも、自分が嫌われるのが一番良いって思ってるから、そうすることで他人からの批判を自分にだけ向けようとしてた。



今回だってそうだろ。


一昨年の紅白は、かずが言ってたように気づいたら死んでたような有様で。

色々あった中で一生懸命頑張った相葉ちゃんへの心ない言葉に、傷ついたのはかずもだった。


俺達だって同じ気持ちだった。


今年はかずがやるって決まって、色んな事はっきり言うかずは、細かいことまでしっかり確認してた。

絶対勝つんだって、ずっと言ってた。


あの優勝旗を持つんだって、相葉さんの分まで頑張るって、思ってたはずなんだ。



で。


結果、白組は優勝して。

かずは本当に嬉しそうにしてた。


俺達の前に立って、ニコニコ笑ってた。




だけど

だから


お前は思ったんだ。




この勝ちと、その前の負けを比べられるのは嫌だって。

相葉ちゃんのことを良く知らないような誰かに、この勝ちと負けを比べたりされたくない。

まして、相葉ちゃんを落とすようなこと言われたくないって。


だから、先に自分が言った。

かずになら相葉ちゃんは「何だよお前!!」って言えるし、まぁかずのことなんて俺以上に分かってるから、怒ったりすることも無いけど。


かずは他人に傷つけられるメンバーを見てられないんだ。



先手を打つことで、批判を自分の方に向けた。

かずが言うことで、記者の人たちはもう同じことは言わなくなるから。



そこまでわかってて言ったんだろう。



でも、それでもこの不器用なオトコは、相葉ちゃんを傷つけたって落ち込むんだ。



こんなふうにソファーの上で小さくなって、自分の膝を抱えて1日過ごしたんだろう。




「かず、好きだよ」

「知ってる」

「そっか」

「ん..... 」




小さな背中をトントンとあやすように叩きながら話す。



「風呂入ろうか」

「まだ用意してないよ」

「じゃあ、用意してくる」

「......ありがと」



ちらっと目線を上げて俺を見たその茶色い目は、ほんの少し潤んでて赤い目尻が綺麗だった。






今日はさ、相葉ちゃんにもらった入浴剤入れてゆっくり風呂に入ろう。

俺はあんまり浸かってらんないけど、足だけ入れてお前とゆっくり話すから。



それから飯食って、二人で寝よう。




ややこしくて、めんどくさいお前が好きだよ。