きみちゃんと、ヒナがおーちゃんの味方した。
なんかすごいショック。
俺がこんなにショックなんだもん。ニノちゃんは、もっとショックだよね。
ムッとして言い返したりしてたら、ピンポーンってチャイムがなって、しょーちゃんたちが着いたみたいだけど、俺のヒートアップしちゃった気持ちは収まらない。
みんなをそっちのけにして、きみちゃん達に宣言した。
「もう、きみちゃんなんか大っ嫌い」
「お前、なんやねんそれ」
「きみちゃんとヒナちゃんが、そうやっておーちゃんの味方するなら、かずくんはおーちゃんになんかあげない」
「あげないって、なにゆうてんねん」
「かずくんは、俺がもらう。そんで俺が幸せにしてあげるから、おーちゃんには返さない」
もう、怒ったんだからね。
きみちゃんまでおーちゃんの肩持つなんて、許せない。
親友だからってそれは許せることじゃないよ!
かずくんをぎゅって抱きしめながら息を整える。
「相葉ちゃん?大丈夫?水いる?」
「風間ぽん!俺の親友は風間ぽんだよ!きみちゃんとは、絶交する」
「いや、それはちょっと置いとこうか。話がややこしくなるからね」
「うん」
「相葉ー!なんやねん絶交って。子供かっ!」
「子どもじゃないもん。ちゃんとかずくんを大事にして幸せにしてあげるんだもん」
「あのさ.....」
ずっと黙ってた人の低い声。
怒ってる?
「あのさ、雅紀。お前の恋人は誰?」
「しょーちゃんです」
「なのに、ニノを幸せにすんのか」
「あっ、だっておーちゃんには任せておけないもん。かずくんは、オレが守ってあげるの」
「じゃあ俺は?その間お前を、正座でもして待ってんのか?」
「あ、いや、そんなのダメ」
「じゃあどうすんの?」
「どうしよう.....」
クスッと笑ったしょーちゃん。
「お前のアモーレは誰?」
「しょーちゃんだよ」
「俺のアモーレは?」
「俺に決まってる」
「お前、やっぱり可愛いな」
「しょーちゃんはカッコイイよ!」
見つめあってニコッと笑ったら、かずくんの向こう側に居るきみちゃんのため息がきこえた。