「相葉ちゃん、どうゆうこと?」
「だから、ヒナの家だってば」
「や、それはわかってるんだけど、なんでそうなったの?今日、相葉ちゃん家の予定だったよね?」
「うん。でも、ヒナとニノちゃんが増えて、ヒナの家になったの」
「で、急いで向かってってゆうのは?どうゆうことなの?」
「ニノちゃんとおーちゃんが、おーちゃんダメだから俺が行かないとだから、急いで!」
「いや、なんかよくわかんないんだけど.....」
「もー!風間うるさい!とにかく安全に急いで!!」
ご飯の約束してた相葉ちゃんからメールが来て『とにかく急いで迎えに来て』って指定されたのは、俺も1回だけ来たことのあるニノの家。
着くと、間髪入れずってくらいのタイミングで相葉ちゃんが現れて
「ヒナの家行って」
「は?」
「いいから急いで!」
「ああ、うん」
乗り込んで来た相葉ちゃんは興奮状態だったから、言われる通りに車を出した。
暫く黙ったまま走って、10分もしたら着く頃かなって頃にそっと話しかけてみたら、帰ってきたのはやっぱり混乱してる返事。
それでも長い付き合いだし、公言するほどの親友でもある訳だから、相葉ちゃんの言いたい事くらいはなんとなくわかる。
今日のメシの約束は、相葉ちゃんとヨコくんと俺の3人の予定だったけど、ヒナくんも空いてるってことでたぶんヨコくんがヒナくんを誘ってる。
で、仕事の都合かなんかでそのままヒナくんの家で食うことになった。
そのついでに、ヒナくんが仲良しのニノを誘って、ニノもそれに乗った。
で
どうやら、ニノとおーちゃんが喧嘩かなんかしてる。
相葉ちゃんは、おーちゃんが悪いと思ってる。
ニノのところに急いで行かなきゃってのは、ニノが結構追い詰められてるってことかな?
頭の中でバーーーっと考えをまとめて、とにかく相葉ちゃんが暴走しないようにって、その事だけを自分に言い聞かせた。
「あら?相葉さん遅かったね」
「あーー!!もう食べてる!」
「だって、あなた達遅いんだもん」
「待っててくれたっていいのに.....」
「いや、待とう言うたんやけど、相葉ちゃんから今から行くってメール来た言うたら、ニノが
先に食べ始めよ言うて...」
「わざと少し食べてるフリして、相葉さんが拗ねるとこ見たいとか言い出しやがって.....」
着いたら、もう食べ始めてる様子の3人がローテーブルの周りに座ってて。
当然ブーっとなった相葉ちゃんを見て、ケラケラ笑うニノと、呆れた様子のヨコくんとヒナくん。ちょっとニノが元気ないかなって様子は気になったけど、とにかく俺達も座って食べ始めた。
「これ!うまい!きみちゃん天才」
「おー、ありがとう」
「マジでうまい」
「うまいなあ」
ハフハフ言いながら鍋を食う。
なんとなく元気のないニノが気になるけど、いつもよりは食べてる様子だから少しそっとしておこうと思ったら、ヨコくんとヒナくんが爆弾を投下した。
「ニノ、さっきみたいなイタズラ、おーちゃんにもするん?ええ加減にせんと、おーちゃんも大変やで」
「せやんな?あんまりワガママ言うたらアカンで」
そんな2人の言葉に反応したのは、ニノじゃなくて相葉ちゃんだった。