大宮さんの妄想bl小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。
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あの時。俺がフラれたあの時から、この人が俺を好きだったなら、なんでこんなに遠回りしたの?
あんな普通の顔してたのに、ずっと俺を好きだったの?
それで、平気な顔で俺の隣に居たの?
俺、わかんない。
なんで?
なんで俺を、フッたの?
「かず、ごめん」
声と一緒に、さとしの温もりが俺を包む。
それからさとしは、あなたそんなに喋れんのってくらい沢山話してくれた。
俺を好きだったこと。
嵐だからダメだと思ったってこと。
だけど、俺がさとしから離れるはず無いって思ってたこと。
俺の告白をなかったことにしたのを後悔してたこと。
それから、涼介に俺の気持ちが揺れてるのを感じて、取られたくないって思ったってこと。
正直、バカじゃないのって思うことや、腹が立つこともあったけど。
でも、この話ベタな人が、俺のために沢山話してくれた。
好きなんだって。
ごめんなって。
あんなに一生懸命話すさとしを初めて見て、この人の愛情を再確認した。
遠回りしたね、俺たち。
でも、良いよ。
あんたは、俺の手を取ってくれた。
全力で俺を奪ってくれた。
もう、それだけで良い。
「さとし、もう一回言って?」
「なに?」
「俺を好きだって」
「好きだよ、かず。ずっと好きだ」
「ありがとう。俺も好き」
ぎゅっと抱きしめられて、優しくキスをされて、やっぱり少し泣いてしまったけど、これからはずっと一緒だよ。
さとしを見て笑った。