大宮さんの妄想bl小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。
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「おう、また来いよ。待ってるから」
かずの声が聞こえた。
キスをして、怒ったりしないでまた来いって、やっぱりそうゆうことなのか?
おいら、間に合わなかったのか?
お前はもう...
その時、かずが呟いた小さな声が、風に乗って聞こえた。
「......好きだよ」
その声の、甘さと、切なさに頭を殴られたみたいだった。
ドアの閉まる音がして、残されたのは静寂と惨めなおいら。
こんなことになるなら、あの時、かずの手を取ればよかった。
何度もチャンスはあったのに、何で躊躇った?何でかずはおいらから離れて行かないなんてバカな思い込みで満足してた?
自分を責めて責めて責めて。
家に帰ろうと思った。
スマホは微動だにしない。
かずは、山田との恋が始まって、おいらを忘れちまったんだろう。
立ち上がって、エレベーターに向かう。
ボタンを押して、やって来たエレベーターに乗った。
小さな箱の中で、おいらはおかしくなったのかもしれない。
1階に着いて、もう一度かずの部屋のある階のボタンを押した。
かずと山田は、まだキスしかしてないかもしれない。
恋にはなってないかもしれない。
恋人になる前に、軽いキスをすることだってあるだろう?
それなら
まだ間に合うかもしれない。
今夜、かずをおいらのもんにしちまえば、おいらをもう一回見てくれるかもしれない。
なあ、かず。
おいら、お前が誰か他の人のもんになるなんて嫌なんだ。
おいらのもんになって。
今すぐ行くから。