大宮さんの妄想bl小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。
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ニノの様子が変わった。
ずっと智君を好きで、告白して振られてからも、まだ好きだって思ってること気づかれ無いように、必死で隠して、ギリギリで立ってたニノ。
そのニノが、肩の力を抜いた。
智くんの横で、穏やかに笑ってる。
他のメンバーのいない二人の仕事の楽屋でニノの気持ちを確かめようと思った。
「おはようございます」
楽屋に入って来たニノは、何時もより明るい顔をしてた。
「おはよう、ニノ。なんか良いことあった?」
「ん?分かる?」
「何?」
珍しく、素直に答える。
「あのさ、もういいかなって思ったの。おーのさんの気持ちが自分にあるって思い込んで告白して、あっさりフラれてから、もうずいぶん経つんだよ」
ニノが、小さな声で話はじめたのは、俺が聞こうと思ってたことだった。
「ずっと好きだった。ずっと側にいた。でもあの人は、変わらなかった。」
「うん」
「だから、もういいかなって。そろそろ、次の恋に進む時、進める時が来たのかなって思ってさ」
「そうか」
「あいつ、涼介。良い奴でしょ?本当に優しくてさ、何で俺なんかって思うけど......。本気だって分かるから、ちゃんと応えたいと...思う」
そう言ったニノの目は、少し潤んでいたけど、涼介って言ったその口元は優しく笑ってた。
ニノの苦しい恋を見守ってきて、智くんの気持ちも何となくわかってたけど、それこそ俺が口を出して良いことじゃ無いし。
雅紀も、潤も智くんに素直になれって言った方が良いって言ってたけど、それは、人に言われて気づくことじゃ無いと思うんだ。
智くん自身が、ニノをどうしても欲しいって思わなくちゃ、またニノが傷つく。
智くんが揺れる度に、ニノは苦しむことになる。
それなら、二人はひとつになっちゃダメなんだ。俺たちは嵐で、メンバーだから。
だから、踏み切れなかった智くんの気持ちも分かるし、ずっと思い続けたニノの気持ちも分かるんだ。
「本当に良いのか?」
「うん。たぶんね」
ニノは、困ったような顔で俯いた。