大宮さんの妄想bl小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。
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「和、これ、手土産。」
「あ、准一くん、ありがとう。」
花のように笑う和。
「これか.... 」
「ん?なあに?准一くんなんか言った?」
「あ、いや、ひとりごと。」
「ふふ。」
思わず呟いてた。これかって。
俺の恋人だった優。
「和くんはね、本当に可愛いんだから。よくそっくりって言われるけど、和くん女の子に見えるし、仕方ないかなあって思うの。和くんは性格も優しくて、私の方が男の子みたいって、お母さんも言うしね。」
「そうなんだ。」
「うん。それにね、智くんが側にいる時は、本当に可愛いくて、天使みたいなの。あの、花のように笑うって言葉の意味、私、和くん見てて分かったもん。」
「それは、すごいな。」
「でしょ?智くんが居るのが条件だけどね。本当にお似合いなんだもん。男の子同士なんて、関係ないなあって思った。」
「智くんって、例の和くんの彼?」
「うん!もう、婚約者のレベル。今、ロスに居るけど、夏休みに帰ってくるかもって智くんのお姉ちゃんが言ってたから、会わせてあげられるかも。」
「マジ?超楽しみじゃん。」
「本当?気持ち悪くない?」
「もちろん。だってさ、優の弟と、その大事な人なんだろ?まして、優がそんなにキラキラ話するってことは、よっぽどいい感じの二人なんだろうな~って、思って。」
「... そっか、ありがとう。今度、和くん紹介するね。」
「おう。楽しみにしてる。」
あの夏、俺達は色んなことするはずだったよな。沢山さ、予定立ててたんだよ、知らなかっただろ?
優が、自慢してた可愛い弟が、優のふりを始めて、噂の智くんには会えないまま、何年も過ぎた。
和の笑顔が少しずつ曇っていくのを、雅紀と、潤と、どうしようも無い、切ない気持ちで見てた。
そしたらさ、驚くよな。
大野が、さとちゃんだったなんて。
同じ名前だなって思ったけど、櫻井に、大事な人が待ってるからねーなんて言われてたから、てっきり彼女がいるんだと思ってた。まさか、何年も和からの連絡を待ち続けてるってことだとは思わないよな。
和が、初めて見るような、明るい顔をしてる。優の言ってたこと分かるよ。あれは、天使だな。
優、やっと安心しただろ?
俺も、歩き出せそうだよ。