『あの空のてんびんに乗る前に、僕の“てんびん”に乗ってみないか?僕のてんびんに乗れば、君は必ず天国行きだ。』
キラーン
「って、なんだよこれ!」
「ねー!おかしいよ!ね?おーちゃん!」
「だよな、相葉ちゃん!」
俺は、翔さんとアイコンタクトで話した。
(あれ、どうにかなりませんか?)
(お前はどうにか出来んのか?)
(出来るわけ無いでしょ)
(お前が出来ないのに、俺がどうにか出来るわけ無いだろ?)
(ですよね。聞いた私が間違ってました)
「あーーーーー!!!!!」
「あっっっ!!!!!」
アイコンタクト中の俺達に気づいた相葉さんが、デカイ声で叫ぶから、おーのさんも気づいちゃって、やっぱりデカイ声で叫んでる。
あー、めんどくさい。
「また見つめあってる!おーちゃん、にのちゃんが、しょーちゃんに近づかないようにしてよ!」
「いや、相葉ちゃんが、翔くんがかずにひっつかないようにしなよ。」
「えーーー。」
「えーーー。」
なんなんだよ。
TV番組の撮影中、夕方のニュースで流れた俺達のイベントの最終日の様子。
一番になった翔さんの研究発表が、目玉になってる。
今朝
楽屋に入って、用意された新聞の中に
『翔&ニノ 星空ロマンス』
って、見出しを見つけて、一頻りギャーギャー騒いだ二人。
やっと落ち着いてきたのに.... 。
夕方のニュースの放送はまだ続いて
櫻井先生が優勝。
優勝者のスピーチが流れる。
ヤバイ....
「なんなのしょーちゃん!にのちゃんが後ろに居るの分かってて、あんなに優しく語りかけるとか、絶対、無いんだからね。」
「かずも、なんだよ?あのキョトンとした顔は。あーゆう顔は、俺にしか見せちゃダメだって言ってるだろ?」
「また、一緒に、スルんだ?
へー、そうなんだ。俺とやったときとは、違うんだね?」
「かずっ!なんであんな嬉しそうにしてんだっ!翔くんと、またシたいのか?」
なんか...... 変な方向に、話が転がって行ってる気がする。
(ちょっと翔さん)
(なんだよ)
(これ、雲行きマズイですよ?)
(分かってるけど、もう、どうしようも無いだろ?)
(翔さん...... )
(ニノ...... )
((はあーーーー。))
アイコンタクトでの会話は、同時についた溜め息で終わった。
その日の仕事終わり、俺はおーのさんに。
翔さんは、相葉さんに。
『今日は、お仕置きだからね。』
って、すっげー真面目な顔で言われて、それぞれのパートナーに、腕をガッチリ掴まれてお家に連れていかれました。
だけどさあ、相葉さんって受けだよね?
お仕置きってどうやって?
今度会ったとき、聞いてみようかな.... 。
おしまい