遠くまで~夏の日に 2 | 大宮さんと一緒 。。。

大宮さんと一緒 。。。

大宮さんの妄想BL小説です。
色々、大丈夫な方のみお読み下さい。

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玄関で声がしたとたん、パッと立ち上がって走っていったカズ。

「さとちゃん、おかえりなさい。」


そう言った顔の可愛さに、大野さんはデレてて、翔さんは固まって、准一さんは「ふむ。」って一言呟いた。


「かず、ただいま。」


応えた大野さんの腰に、腕を回して抱きついたカズ。


ずっと黙ってるまーを見たら、ポロポロ泣いててビックリした。


「まー?どうした?」


俺の声に、カズと大野さんがまーを見た。


「まーくん?」

「雅紀?どうしたんだよ。」

「良かったね、かずくん。久しぶりにかずくんの幸せそうな顔見たよ。おーちゃん居なくなってから、ずっと淋しい顔してて、俺、心配だった。」

「うん... まーくん。」

「優ちゃんのことがあってから、おーちゃんと連絡もしなくなって、本当に心配だったけど、何にもしてあげられなくて、ごめんね、かずくん。本当に良かったね。」


ポロポロ泣きながら話すまーは、幸せそうだった。きっと、ほっとしたんだろうな。


考えたら、あいつはカズと、幼なじみでずっとカズを見守って来たんだもんな。そりゃあ、ああなってもおかしくは無いか。


とにかく、カズが危険な目に合わないように、ずっとガードしてきたんだもんな。



「おーちゃん、おーちゃん居なくなってから、かずくんずっと、淋しい顔してた。これからは、この顔してて欲しい。よろしくね、おーちゃん。」

「おう。すぐ、変だと思ったよ。キレイになったのに、目の奥が暗くて、笑って無いんだもん。かずは、天使みたいに笑うのに。だから、かずの家に行ったんだ。ごめんな?勝手に動いて。」

「良いよ。かずくんの為だもん。」

「そうか。」

「うん!泣かさないでね?」

「わかってるよ、雅紀。」



そっか。

まーが、いつもかずくんは天使みたいに可愛く笑ってたって言ってたけど、今のカズがそうなのか。


そりゃあ、モテモテだわ。

チビッコなら、本物の天使と間違えるのも分からなくないな。



良かったねーって、カズを抱きしめてたまーを、大野さんが、ベリっと引き剥がしてた。