息子の出産②〜医師がつぶやいた言葉〜 | 女性は何度でも輝く

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子供は重い障害だったし。離婚もしたし。人生終わったと思った。もう一度立ち上がって看護学生になった。子供と一緒に夢を追う。終わりじゃない始まりの日々。

陣痛が始まって
子宮口はすぐ前回になった
分娩室に行き

日中だったこともあり
産婦人科の先生達は
全員が分娩室に集まっていた

外では
ずっと小児科の先生が
待機してくれていた

お母さん
赤ちゃんの頭が小さいから
あまりいきまないでね


もう入院中のエコーでは
頭がよく映らないほど下がっていて

どんな子が産まれるか分からなかった

本当に不安だった
私はずっと腰の痛みと戦いながら
息するかな
息ちゃんと、するかな
ってそればかり言っていた気がする

私の母が遠くから来て
付き添ってくれていた

低出生体重児だったこともあり
息子はスルッと出てきた

すぐ、処置に連れていかれ
息子は、泣かなかった

泣いてない!
赤ちゃん、泣いてないです!
取り乱す私に

赤ちゃん、ちゃんと自分で呼吸していますよ
小さいと泣かない子もいるんです

その時に1人の先生が

この子すごい生命力。

とつぶやいたのが聞こえた

息子は一生懸命息をした

生きていくよって
全身で伝えてくれた

本当は、息子に会う日までは
逃げたかった
真っ黒な感情さえあった

他のきょうだいと
障害を抱えてくる子を
私が育てていくことに

自信がなかった

息子を少しだけ胸元で抱くことができた時

あったかくて
小さくて
ちゃんと動いて
息をして

小さいだけで
普通の赤ちゃんとは変わらなかった

命が生まれることは
本当に奇跡だと思った
元気で生まれてくることは
当たり前なことではいんだ

私の母が
かわいいね
本当にかわいいね
ってただそれだけを言っていた

うん。
かわいいね
私の子本当にかわいいね

この子の母親は私だけ
この子の母親として
少しずつ現実を受け入れて
しっかり生きていくんだ