初代国立劇場さよなら公演(37)―死絵 三代目尾上菊五郎―。幽霊や妖怪などの役で当たりをとったのが、初代尾上松助(松緑)でした。松助は、怪談に必要な技を養子の三代目尾上菊五郎に伝授。 三代目菊五郎は『東海道四谷怪談』のお岩、『独道中五十三駅』の化け猫などを演じ、音羽屋の芸として定着させました。 ここに錦絵「死絵 三代目尾上菊五郎」が展示されていました。死絵は、役者が死亡したとき、訃報と追善を兼ねて作られた絵。 次は、錦絵「死絵 尾上松緑」。その死絵には、彼の芝居に縁のある妖怪が描かれています。