◎ソールオリエンス、道悪味方に2着! 日曜の予想結果 | NAKAMEの中央競馬重賞予想

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日曜は東京競馬場へ。降ったりやんだりの天気で微妙に蒸し暑くて梅雨入りしたんだなと思い知らされる天気。月曜火曜はめっちゃ暑いようで、ほんとどうなってんでしょう。この時期の2歳新馬はパドックを見る事にとても価値があると思っているけども、道悪の2歳新馬を現地で経験することは中々ないので、予想が難しかった。ナダルの産駒は実際に目で見てみると思った以上にダートっぽさがあるというか、しなやかな感じではないかなという印象がそれなりにあって、これは結構な数の牡馬がダートに出るんじゃないかな。ナダル絡みで言うとカルデライトが見慣れないハミ環を使ってましたね。調べるとDリングと呼ぶらしいけど、結構強めに作用するとか書いてあって、その辺を勘定するとまだ気性的に幼いのかな。

 

 

さて、日曜に行われた重賞はGⅠ宝塚記念。早速振り返ってみよう。

 

 

勝ったのはブローザホーン。スタートは五分でいつも通り後ろからじっくりという運び方。逃げ馬がいないというメンバーの中でどの馬が行くかと思ったが、ベラジオオペラが行こうかというところをカラテが制し、更に外からルージュエヴァイユが先手を奪いペースメイク。12.4-10.9-12.3-12.7-12.7と前半5Fは61秒0。馬場を考慮するとややスローという感じで、そこまで苦しい流れではなかった。ただ向こう正面に入ったところで馬群がばらけ始めると3角では隊列が崩れかなりワイドな並びになった。特にローシャムパークは大阪杯のように動いて好位にとりついて行き、それにベラジオオペラとプラダリアは突っ張る形で応戦。言ってみればそれぞれが勝ちに行ったとも言える感じで、前にいた馬は結果的にそこまで楽を出来ていない。ブローザホーンは終始後方で差しに徹し、エピファネイアで坂を下り直線で差し切った。母のオートクレールが道悪得意という事もあってこの馬も道悪が得意で、2000M以上の芝道悪では3歳未勝利時以外3着内を外していない。まさに晩成の血の開花というところだが、道悪の京都ではエピファネイアが持つサドラーも重要な働きをしていると思うし、今年の上半期のGⅠを勝ったエピファネイア産駒はこの馬を含めて4頭。そのうちの2頭はこの馬とテンハッピーローズで5歳馬と6歳馬。エピファネイアが晩成血統とは言わないが、サドラーやロベルトが入るのだから古馬になっても味がある下地はあり、他に5歳以上で重賞を勝ったエピファネイア産駒はジャスティンカフェやイズジョーノキセキが当てはまるが、どちらもクラシックに乗らなくてじっくり経験を積んだ経験が古馬になって表れた、という表現も出来るだろう。ブローザホーンは3歳の6月に未勝利を卒業。それこそ2年前の宝塚記念ウィークだ。そこからGⅠを勝てるまでになったのはしっかりと長い目で育成し地力を強化してきた賜物、成長力があってこそ。これでエピファネイア産駒早枯れ説は少し勢いが弱まるんじゃないかな。今回に関しては前のやりあいを我関せずで貫き通した事が功を奏したが、菅原明良騎手は良くも悪くもそういうところがある。言い換えれば引き出しがそれほど多くないとも言えるかなと思っていて、GⅠではその点がどうだろうと思っていた。ただブローザホーンでは基本的には差しの競馬をやっていて、点ではなく線で乗り続ける事が好結果に繋がった。良馬場の時計勝負になるとまたそれはそれで課題になるが、秋は有馬記念を最大目標にするとの事なので、それまでの過程を大事に過ごしてほしい。

 

本命のソールオリエンスは2着。スタートはとても良くて出たなりで、この馬のペースで落ち着くところに落ち着いた。大阪杯は動いて行くところもあったが、今回は動きがあっても後ろでジッとしたままで脚を溜めて最後の勝負に徹した。なので直線を迎える頃にはほぼ最後方に近いところになってしまったが、それでも直線は溜めた分だけしっかり伸びて最後は何とか2着まで浮上。結果的に負けてはしまったけど、結果よりもこの馬を信用してラストの脚に徹するという乗り方がとても良かった。Twitterにも書いたけど、ダービーの負け方が非常に不満が残るもので、なんで馬の末脚を信用してあげられないのかというところが引っかかっていた。ベスト条件で再び差しの競馬で好走出来た事は信頼関係というところでも大きなプラスを与えると思うし、どうしても時計勝負では分が悪いからストライクゾーンは狭いが、再び道悪で走れればチャンスは出てきそう。後は成長がどこまでこの馬を底上げしてくれるか。結局のところ、4歳世代低レベル説ってのは高速決着不得意な馬ばかりなだけなのでは。

 

3着ベラジオオペラはスプリングSを勝った時がなかなかの重馬場でこういった馬場は経験済みだったが、ペースを思うとストライクゾーンから少し外れた展開だったと思う。それで踏ん張って3着なら馬場の適性と地力の高さを見せたといえるが、やはり外回りでは勝つまでの魅力がないという言い方も。牝系の成長力は確かだしこれからもっと良くなっていくと思うが、秋のGⅠは内回りのコースがとても少ない。香港を目指すローテがいいのでは。あの形で後方待機の2頭以外は抜かせなかったのはとても偉い。負けて強し。4着プラダリアは時計が掛かっていい馬だけど雨の馬場がどうかというところがちょっとあったが、そういったところを見せなかったし、この馬も展開を思えば長く脚を使って踏ん張り通したところを評価したい。GⅠではどうしてもワンパンチ足りないところがあって、今回の条件でも馬券圏内に入れないとなると今後も強気にはなれないが、ディープ×クロフネだからまだまだ息長く重賞級でやっていけるはず。5着ローシャムパークは入りからまた煩いところを見せていて、ペースが落ち着いた前半という事もあり大阪杯と同様に捲るような進出を見せた。その判断自体は決して悪いものではなかったと思うが、母がトニービン×キンカメのハイペリオン配合だから捲るなら一気に先頭に立つくらいでもよかったかなというのは感じたところ。実際、捲ったけど4角ではベラジオオペラに離されてしまっていた。同血のボーデンもそうだけど、この牝系のハービンジャー産駒は気性がちょっときつい。重賞でやれる力はあるが、落ち着いて走れるようになってほしい。それが厳しいならもっと前受け出来るといいのだが…。1番人気のドウデュースは6着。外を諦めて苦し紛れのインというのは桜花賞でも見た光景で、それも一つの敗因だとは思う。ただそもそもピッチで走って反応よく加速する馬だから京都の外回りというのは乗りづらく、綺麗な隊列でも簡単な競馬は待っていなかったと思う。基本は内回りベターだろうし急坂向きだろうし、まあここは負けるべくして負けたという感じか。馬場をこなせなかったとは思っていない。ヨーイドンでバキューンみたいな競馬をさせたら強いが、それを外回り、大箱でやるのは大変難しいのです。7着ディープボンドは前半のペースならもう少し位置は取りに行けたはずだが、結果的に流れはこの馬向きになってくれたと思う。斬れる脚、速い脚がないだけで道悪が大得意というタイプではないから、位置を取れないのは雨の影響も多分にあったように思う。千載一遇のチャンスを逃してしまったのはかなり痛い。良馬場の京都外回りならまた違うとは思うが、GⅠタイトルは以前よりも遠いところに行ってしまったような気も。2番人気のジャスティンパレスは10着。足元から雨の馬場がどうかという疑問はあったが、結果的にはそういう影響はあったかもしれない。京都ではディープ的に下れる馬だからもっと綺麗な方がいいのだろう。この辺はディープボンドと被るところ。3カ月近く間隔があっただけに海外からの帰国で状態がさほどだったというのは厩舎力を思うとなかなか考えにくいところだが、敗因の候補には入るかも。まずは良馬場で見直したい。

 

実は6月はまだ競馬が残ってるんですけど、上半期はとりあえずこれで一区切りですね。頑張りました。残り半分の競馬も頑張りましょう。中目黒さんとしてはまず7月の函館。ここが楽しみ。