週末の重賞 6/29,30 | NAKAMEの中央競馬重賞予想

NAKAMEの中央競馬重賞予想

主に重賞を中心にNAKAMEさんが予想します
データと血統を中心になるべく穴っぽい馬を狙うスタイルです

先週の宝塚記念が終わって、一応上半期の競馬は一区切りなんですが、6月はまだ今週まで競馬がある。これは果たして上半期なのか下半期なのか議論が多分どっかで静かに行われてると思うが、考えてみればクリスマスの前の日だから、とお祝いする国だし1週前後するくらい関係ないのかもしれない。上半期の競馬のお話をすると、上半期のGⅠは本命を打った馬が1頭も勝ちませんでした。まあ勝たなくても当たる馬券は仕込んでますけども、ちょっと悲しいね。◎セキフウから始まった今年のGⅠ。下半期は何とかしたいと思います。

 

 

さて、今週行われる重賞は2つ。共に日曜のラジオNIKKEI賞と北九州記念。どちらも動画は作っていないのでここで掘り下げていこうと思う。

 

 

まずはラジオNIKKEI賞。

1周1800という設定がある競馬場は大抵1角までが短いが、福島の場合は約300M程あるので比較的長い方。なので割と最初から流して入りやすいレイアウト。直近5回で良馬場だったのは2回しかないが、その2回の5F通過は58秒8と59秒7。共に60秒を切っているし入りの3Fも36秒を切っているのでスローという程の緩い流れにはなっていない。ただその割には極端な差し決着にはなっていない。開幕週で馬場が良く、バイアス的に前に利があるというところもあるのだろうし、特にインベタ追走組はほぼ毎年好走してくる。天気次第だが、脚質はフラットに考えたいところ。血統的な所ではディープブリランテの産駒、ブラックタイドの産駒が連覇という事になっているが、昨年勝ち馬エルトンバローズの祖母はマイラーだったし一昨年勝ち馬フェーングロッテンは母がキングヘイロー×サクラバクシンオーとマイル寄りな速力を抱えていた。全体的には見ればロベルトとかヘイロークロスとかノーザンテーストとか、小回りで活きる機動力が強いという面もあるが、開幕週でしかもペースがそれほど落ちないだけに追走力も欲しい。そうなるとマイルの血が重要なキーになるレースとも言えるだろう。今年の出走馬ではまずシリウスコルトか。父はマクフィで母父がゼンノロブロイ。近親にはOP級の馬はそれほどいないが、遡るとディルガが出てくるのでインザモーメントなどと同牝系。母父ゼンノロブロイは現役時代は中距離馬だったが母のローミンレイチェルはどちらかと言うと短距離向きの血統構成で、父マクフィはマイラー。母方がシアトルソング×アンブライドルドでアンブライドルズソング的な配合になっているからその分もあり中距離への融通も効くが、本質は恐らく1800。薄いロベルトのクロスも入っているし代々トムフールの血を重ねて父マクフィが持つドバイミレニアムはトムフールのクロスを持つ点からも、1周競馬も合っている。条件としては前回よりもいいかもしれない。前走は相手が強くて歯が立たなかったというところだが、ホープフル、弥生賞、皐月賞とタイトな流れを経験して追走力を磨いてきた近走は経験値として大きい。ハンデは重くないしマイラーの血で先行するスタイルもこのレースではハマる。坂がきつくないコースというのがどうかだが、淡々と流れても対応出来そうなだけにここでは信頼度が高そうだ。他にはウインマクシマムか。父はキタサンブラックで母父がロージズインメイ。母も祖母も3代母も短距離馬で、なんなら3代母はかつて細江純子氏が騎乗した事もある馬。ロージズインメイにグラスワンダーが入るのでここで機動力の血は担保されていると言えるが、ポイントはグルームダンサーの血が入る事。キタサンブラック×グルームダンサーで言うと先週勝ち上がったサトノカルナバルが該当するが、ブラッシンググルームがキタサンブラックと相性がいいし、そもそもディープ系はブラッシンググルームが入ると大体走るニックス。そういう意味ではこの馬に期待するところは大きいものがある。ホープフルで12着と大きな着となったのが鞍上のミスもあって1角からとにかくリズムが悪かった。早期から勝負をしない松岡騎手の悪い癖でもあるのだが。ゆりかもめ賞を勝ってはいるがこれはペースを落とせたのが最大の勝因だと思うし、事実青葉賞ではきつめのペースになって敗れた。距離は2000くらいかなという印象なので時計が速いと苦しいだろうが、1周自体は合っているし小回りも本来はこなせていい血統。55㌔のハンデなら巻き返しを期待したいところ。完成は先かもしれないが配合のスケールはOPクラスでもやれるくらいの印象。雨が降ったら注意したいアレグロブリランテ、距離はもうちょっとあってもいいが1周になるのはプラスなミナデオロなども上位候補。

 

続いて北九州記念。

例年であれば8月に行われる重賞だが、今年は小倉→中京という順番で西地区は開催があるので、CBCと入れ替わる形となった。とは言っても小倉でやることに変わりはない。一昨年のCBC賞が小倉の開幕週での施行だったが、この時はレコード決着。しかし馬場を思えばそれでも大して速くないタイムではあったが。この時は逃げ切りで昨年も逃げ切り。共に大した走破タイムではないのだが、平坦コースの高速馬場を利した逃げ切りが決まっていると言える。雨が降らなければ小倉の開幕週は多くの場合高速決着になるし、そうなると後続勢は中々差しづらい。今回も先行力ある馬を狙うのがベターか。そして時計への対応も求めたい。血統的な所では昨年、そして一昨年、3年前のCBC賞を非サンデーの馬が勝利している。他で言えばロードカナロアも相性のいいコースで、北米的な血で高速巡行する形が好走している。非サンデーかストームキャットの血を持つ馬を重視するというのが無難かもしれない。今年の出走馬ではまずピューロマジックに注目してみたい。父はアジアエクスプレスでストームキャットの血を持つ。母父はディープインパクトで、同じく北九州記念に出走するメディーヴァルは全兄。母メジェルダはデビューした産駒3頭すべてがOP入りしている優秀な繁殖。メディーヴァルや兄バグラダスは父の影響の方が強いタイプに見えるが、この馬の場合はまだ3歳という事もあるし母方の芝適性で走っている感じ。ストームキャットの4×5で母父ディープだから平坦ベストなのは間違いなく、今回は小倉になるが条件としては決して悪くない。葵S組だと昨年はモズメイメイが出てきたが、モズメイメイはどちらかと言えばマイラー寄りなタイプ。対してピューロマジックの場合はさざんか賞で32.6で突っ込んだり、前走の葵Sも33.2-33.9と前半から突っ込める短距離馬らしい短距離馬というイメージで、1200を走るのであればモズメイメイよりもこの馬の方が適したタイプだと見ている。テンもちゃんと出るし53㌔で開幕週となってくれば当然狙いたい存在になるだろう。道悪がめちゃくちゃいいという事はないだろうが、こなすのはこなすだろうしとにかく1200っぽい馬がほとんどいない路線だけに、淡々と流していけば結果は付いてくるだろう。週間の天気予報だとどうも雨も多いようなので、道悪になった時に注意するとしたらナナオか。父はロードカナロアで母父がオルフェーヴル。母父オルフェーヴルで母がダートの中距離馬なのに芝の短距離馬に出るとはなかなか血統とは奥が深いなと思ってしまうが、この馬自身デビュー時が408㌔と非常に小柄でセクレタリアトの5×5の影響が強いのかなという感じだし、カナロア産駒でサイズが出ないというのは珍しい話ではない。4代母アデレイズラメントがなかなか晩成っぽい血統の印象なのでまだまだこれから良くなっていくだろうが、現時点で馬体重が増えつつあるのは歓迎材料。全体的に小脚が使える血統だから函館でも好走しているように小回りは問題なく、爪もコンパクトで実績通り道悪は上手い。今回は52㌔というハンデも魅力的だ。前走は時計の弱点を露呈した形だが、良の流れたペースでも追走できたのは評価できる。セクレタリアトが出た馬だから平坦続戦は歓迎だし、道悪でやれるという事になれば古馬相手でもチャンスの芽は出てくるだろう。重賞の流れに対応できるかだが、平坦は合っているグランテスト、道悪なら開幕週でも期待したいトゥラヴェスーラ、同じく道悪歓迎のヨシノイースターなども上位候補。

 

いよいよ本格的に夏競馬スタートという事で、大箱ではなく小回りですから。その辺の切り替えを頭に叩き込んで頑張ろうと思います。