現在の状況について | 0.1%以下の希少がん ~妻の気管癌(腺様嚢胞癌)についての備忘録~

0.1%以下の希少がん ~妻の気管癌(腺様嚢胞癌)についての備忘録~

2016年4月15日。妻が36歳で腺様嚢胞癌と告知されました。
このブログはそんな病気とどう向き合って生きていくかを
綴っていきます。
希少がんということで同じ境遇の方々のご参考になれば幸いです。

久しぶりの更新です。
 
前回の記事で京都大学再生医科学研究所にメールしましたが、そのあと音沙汰なしです。
う~ん。忙しいのかなと思いつつ今度もう一度メールしようと思います。

さて、妻の陽子線治療が終わって、約3ヵ月ちょっとが経ちました。
つらつらと各項目ごとに書いていこうと思いますが、すみません。
長文になってしまいました。ご容赦下さい m(_ _)m
 
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■カニューレについて
前回の記事ではカニューレを使用していると書きましたが、頭頸部のH先生にお願いして9月にレティナに変更しました。レティナに変えてから、日常生活は大分楽になったようでとても良かったです。(^∇^)
ちなみにレティナの蓋は以下の2種類あって、今つけているのはエアウェイキャップというものです。
 
・エアウェイキャップ
 気管切開孔をふさいで、呼吸訓練をする時に使用します。
 
・ワンウェイバルブ
 発声用の一方弁です。吸気時に開き、呼気時に閉じます。

実は最初はワンウェイバルブと呼ばれる発声練習用のものを使ってましたが、僕の希望でエアウェイキャップにしてもらいました。H先生からは夜寝るときは外すようにと言われましたが、妻はそのままつけて寝ています。
何故エアウェイキャップにしたかというと、ワンウェイバルブは呼吸時にカタカタと音がなります。(呼吸時に中の弁が移動してカタカタと音が鳴るみたいです)
子供は音に敏感で、音が鳴るたびに首元をじーーっと見続けることもしばしば(笑)
気になるみたいですね。。(;^_^A
 
という訳で、呼吸するたびにカタカタ鳴るので、それが嫌で完全に塞ぐものに変更したというのが理由です。
これで音が気にならなくなったので解決です。妻も前より話しやすくなったと好評です。(^_^)
 
■9月のCTについて
9月に行ったCT画像診断では腫瘍が小さくなっているがまだ完全には消えてないとのこと。
転移はないということでひとまず安心です。次回のCTは3ヵ月後(12月)になりそうです。
 
あとでわかったことですが、CT画像診断で「肋骨に骨折の形跡あり」とありました。
咳がひどくて肺炎になった時、折れているかもしれないと妻が話してましたが、そのとおりだったようです。
ただ、その時に大学病院の先生に相談したら「痛み止めを出すぐらいで基本何もできない」と回答がありました。どうすることもできない状況においやられましたが、そんな困難を乗り越えてやっともとの日常生活が送れるようになったのは本当に良かったと思います。。
 

■過去の記事について
過去の記事について更新がありましたので以下に書きたいと思います。

○過去記事:(喉頭全摘手術 or 陽子線治療 ←★詳細はこちらを
 ※「QOL維持への課題」の課題№2を更新
 
課題№2(痰排出による体力低下)の対処として、口から痰が出せるようになったので課題クリアです。更新は赤文字箇所。(サプリメントや食事療法は何もしてませんが・・・)
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・課題№2(痰排出による体力低下)
<問題>
 気道確保のため気管切開をしたが、むせ込むと痰がでて服が汚れたりする。
 結果的に外出や体を動かす機会が減ってしまっている。(免疫低下のリスクあり)
 ストレスも溜まっている。
 慣れれば痰がでなくなると言われているが、いつかは不明。
<原因>
 気管切開部からの痰。
<対処>
 陽子線治療を行い腫瘍を除去し、レティナの蓋を閉めて口から痰を出せるようにした。
 その結果、以前よりも外出が増え、気持ちも前向きになった。

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○過去記事:(今後の治療計画 ←★詳細はこちらを
 ※遺伝子検査情報とBNCT情報を更新
 
遺伝子検査について
国立がん研究センター中央病院の「遺伝子診療部門」で網羅的遺伝子検査を行う「ゲノム診療」があるのをネットで拝見しました。
そこで、東病院のA先生やH先生に相談してみましたが、「おそらく受けても有効な情報は得られない」と言われました。理由を尋ねると希少がんのためデータが少ないということで統計的な傾向が得られないのではという見解でした。う~ん。なんだかとっても差別された感じで事実を受け止めたくありませんでした。(TωT)
 
2.BNCT(ホウ素中性子補足療法)※治験情報を更新
 
南東北BNCT研究センターでは、7月1日から頭頸部がんの治験が開始されているようです。
 
治験について ←★詳細はこちら
 
対象となるがん:切除不能な局所頭頸部癌
実施方法(治験のデザイン):第Ⅱ相試験
 
主な条件
・組織学的に頭頸部癌と診断されている局所再発扁平上皮癌または局所進行・再発非扁平上皮癌
・放射線治療歴及びプラチナ製剤などの治療歴がある(局所再発扁平上皮癌の場合のみ)
・頭頸部以外にがんの転移がない
・腎臓・肝臓などの機能の検査値が基準を満たしている
 
ここまで。
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BNCTは条件があるものの、頭頸部がんの治験が開始されています。
このまま順調に実績を重ねて、早く標準治療として受けられる日が来てくれればいいですね。
待ち遠しい限りです。
 
一つ注意なのは、以前にA先生がおっしゃっていましたが、皮膚に比較的近い箇所にある腫瘍に効果があるらしいです。逆に言えば皮膚から遠い箇所ほど効果に期待できないということです。その特性を十分理解した上で治療するかを検討する必要がありそうです。
 
今後の課題や気になる情報があればまた更新していきたいと思います。